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#photobybozzo

沖縄→東京→竹野と流転する、bozzoの日々。

【bozzo】阪急百貨店うめだ本店

2010-08-07 | works
08月03日から大阪に入る。
ことの詳細は森のせいかつを。

大阪はとにかく暑かった。
東京よりは確実に暑いと実感。

そして人も熱い。
大阪の人は、なにかが違う。

エネルギーをたくさんもらってきた。

今回の出店でブースを共有したアバンティさん。
早くからオーガニックコットンの良さをみつけ、
商品化とその価値を世に説いてきた社長の渡邊さんは、
とてもアグレッシブかつフレキシブルな女性。

「オーガニックは一日にしてならず」の言葉どおり、
三年以上の月日と手間暇をかけて自然栽培で収穫する「綿」、
オーガニックコットンをMADE IN JAPANの品質にこだわって
製品化している。

瀬戸内海に古くからある紡績工場を使って「糸」にし、
今治・山形の腕の良い職人の手でさまざまな表情を見せる「布」へ。

その製造工程は、ホントに息が切れるほど、長い。
そこまでして本物にこだわる渡邊さんの思いとはなにか。
 
 「安く早く大量につくることを最優先にしてきた産業構造に、
 足並みを揃えられない製品です。しかしだからこそ、
 オーガニックコットンにしかできないものづくりがあります。
 日本が永い年月かけて培ってきた技術は、オーガニックコットンの
 特長である、安心・安全をささえるために、なくてはならないのです」

農薬を使わず、自然の摂理に則って栽培・収穫され、
人の手を通じた息の長い工程を経て、お客様の手に届く幸せ。

そんな当たり前のことを守ろうとしている渡邊さん。

ファストファッションが本流となり、日本の下請け工場が閉鎖を余儀なくされ、
安くて加工が容易な化学繊維により、アトピーなどに悩む女性も増え、
経済不況という触れ込みで、実は刹那な選択を強いられている消費者。

UNIQLOやH&Mなどの店頭に広がる色彩豊かな商品群は、
一見、自分たちの「個」を表現するアイテムが増え、
個性的なファッションを生んでいるように見えるけれど、

実はモノそのものの価値が下がり、モノを見る目が乏しくなり、
画一化された貧相な価値観…痩せた土壌へと導かれている事実。

この現実に狼煙を上げ、果敢に挑んでいる姿は、
そのアグレッシブな容貌と相まって、とても頼もしく見えた。

やはり、経済一辺倒で人間そのものが疲弊している。
「人間」とは本来、もっと賢い生き物であったはずだ…
…との思いが、募ってしまってしょうがない。

政治しかり、経済しかり、物づくりしかり…。
ここで「舵取り一杯!」と声高にする人がもっともっと
増えなければ、何かが大きく欠落した社会となる。

そんな気持ちを強くした、この大阪出張だった。