#photobybozzo

沖縄→東京→竹野と流転する、bozzoの日々。

【bozzo】SERENDIPITY(1)

2009-11-06 | PHOTO
11月6日。金曜日。
クリスマスイルミネーション
瞬く六本木ヒルズの夜景。

BGMはナットキングコールの
The Christmas Song」。

絵で描いたような
平板な情景。

Friday Nightを楽しもうと
上気した群衆を遠目に見る。

    ●

昨日今日と東京で活躍する
カメラマンと面会し、作品を評してもらう。

20年以上カメラで社会に対峙してきたプロの目線は、
当然のことながら手厳しいものだった。

ひとつひとつの言葉を
反芻しながら感じたことは…

狩人にも似た原初的な感覚だ。

「空間を捉えてないよね」
「目線に新しさを感じない」

…とは、被写体をどのように射るか
…という身体的な能力への評価。

それらの言葉から
カメラマンと言う職種の特異性を見た。

感覚を研ぎ澄まし、視覚だけでなく、皮膚感覚で対象を捉える。
それはまさにカメラを目と同化させ、シャッターを繰り返し押すことで得られる
鍛錬の賜物だ…と、合点した。

SERENDIPITYとは
港千尋著「予兆としての写真~映像原論」に書かれた言葉。

「兆候を読み取る能力」と訳されるその原初的な感覚は、
狩人の、獲物を的確に捉える力から著者は導き出しているが、

写真撮影という行為が
どこまでも身体的な感覚であるかを説いていて、
だからこそ写真家は、欲望に正直であることが
求められている…と。

現代社会を客体化し、
さらに狩人のような身体能力で
兆候を捉える。

ますます反社会的な存在を目指すようで、
行く末に不安も残るが…この辺りに答えがある。

    ●

でも、何が撮りたいか…に尽きるんだけどね。
すると自然に身体能力というかアンテナも鋭くなるさ。





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