#photobybozzo

沖縄→東京→竹野と流転する、bozzoの日々。

【宮崎駿】崖の上のポニョ

2008-09-01 | BOOKS&MOVIES
「崖の上のポニョ」公式サイト

8月29日。
レイトショーで
「崖の上のポニョ」を見る。

20時30分からの上映というのに、
子ども連れの家族で満席。

公開から1ヵ月も経つというのに、
この盛況ぶり。
宮崎駿のすごさをマジマジと見た。

約2時間。
映像のインパクトと
中身のハヤオワールドを堪能。

正直、ストーリー背景は
よくわからなかったが、
映像体験を主としているのだろう。
…と勝手に解釈して納得する。

(だいたいポニョはナニモノなのだ?)

その後、
8月5日に放映された
「プロフェッショナル~仕事の流儀~」
宮崎駿特集をビデオで見る。

「生きててよかった。」

この今回のキャッチコピーが
ハヤオ自らの幼少体験から来る話を聞き、

また、劇中の登場人物、
老人ホーム「ひまわり」でクセのある老婆として
描かれているサキさんに自分のお母さんを投影し、
映画の中で主人公「宗助」と向き合わせることで、
自分の中の母との関係を修復しようとしたエピソードなどを
聞かされると、

…なるほど、極私的な思いが昇華されると
 それはひとつの普遍的かつ不変的なメッセージとして
 心に深く伝わるのだ…と合点。

宮崎駿がその思いを伝えるべく
極私的な感覚を細部にわたるまで投影し
何度も修正をかけている制作過程を見て、

グラフィックデザイナー杉浦康平の言った
「ミクロの調和がマクロの調和へと共鳴する」
意味を理解した。

やはりあくまで個の魅力が
世界を魅了するのだ。

デジタル化が進み、すべてが平準化され
怖ろしいほどの効率化を企てる輩が多い中、
手仕事にこだわり、極私的感覚にこだわり、
大衆を相手に「どうだ!」となげうった宮崎駿は、
現実を痛烈に批判しているように思う。

「崖の上のポニョ」はひとつの金字塔だ。







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