私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

「讌」と言う字を見つけました。

2009-07-25 08:58:19 | Weblog
 「讌」と言う字を古事記伝の中から見つけました。
 昨日の「豊楽(とよのあかり)」と書いた言葉は、この他「豊明」、「豊宴」となどと書く事があると、書いています。
 さらに、普通、宴(うたげ)・酒盛りをするという意味の「讌(えん)」の字も、やはり、「あかり」と読ます事があると説明しています。また、この他に「宴会」「宴響」「宴楽」などと言う字を当てている場合もあるそうです。
 「豊」というのは、物事を称えて言う時に使う言葉だそうです。例えば、「豊御酒(とよみき)」「豊御幣(とよみてぐら)」などと使われるのと同じです。<大層立派な>と言うぐらいの意味があります。
 だから、この豊楽の意味は、福永さんが訳された「盛大な宴会」と言う意味になるのです。
また、古語辞典などには、この言葉の意味を「酒を飲んで顔が赤らむこと」「宮中での宴会」と説明してあるとおり、やはり、「豊楽」にはお酒がつきものであったらしいのです。
 
 なお、本居宣長は、この「酒」について、「さけ」と言う語源は、お酒を飲んで顔が赤くなるのは、人の面が「さかえる」ことであって、これを飲めば心も顔も栄え、朝日が登るような勢いがでて、大変よいことであるという意味から、この「さかえ」が縮まって「さけ」になったと説明しています。

 何のためにかは分からないのですが、兎に角、豊楽(とよのあかり)をするために、大后磐日売命自らが、その大宴会のお祭りに使う「御綱柏(みつなかしわ)」を採りにわざわざ紀の国に行幸されます。
 その留守中の出来事について天皇周辺の噂をしていたのが、吉備の児島の仕丁(ヨホロ)です。その話を耳にしたのが大后の女官である「倉人女」です。
 
  さて、どんなお話をこの倉人女は聞いたのでしょう。続きは明日にでも?