Retrospective...

イラストレーター/ライター遠藤イヅルの困った嗜好をばらす場所

【ナローゲージ】第3回王滝森林鉄道フェスティバルに行ってきた!

2010-10-15 | ナローゲージに思いを馳せる


実はまだ大阪編の続きはあるのですが、
イベントモノのUPは早いほうがいいと思いますので、先にあげます
(木曽旅行全体についての記事は、また後日アップします!)。



ということで、先週末の3連休のうちの土日、木曽まで行ってきました。


目的は、長野県には数え切れないほど訪問しているのに、
なぜかほとんど行ったことの無い木曽地方に行って「疲れはてたこころを洗う」ことと、
3年ぶりの開催になる「王滝森林鉄道フェスティバル」に行く事です。



今年の「王滝森林鉄道フェスティバル」は3年目・3回目の開催。
王滝村・松原スポーツ公園内に施設された軌道はしだいに伸び、
今年はなんと往復1.5kmに達したとのこと。
ここを、美しくレストアされた名車(迷車?)・珍車が動くというのですから、
森林鉄道にはあまりくわしくないieですが、
ナロー好きとしては足が向かわないわけにはいきませんでした。
過去2回とも行っていないので、なおさら行きたかったのです。




松原スポーツ公園に到着したのは昼前。
到着してC5を駐車場にいれたとたん、駐車場わきの軌道を結構なスピードで
やってきたのは142号機+このイベントにあわせて復活したB型客車!
ちなみに142号機は昭和54(1979)年北陸重機製。
この記事のトップ画像の機関車です。ライトがギョロリとしていてかわいいですね。





駐車場のあたりがちょうど終点なので、ここで機まわし。
機関車牽引なので、ちゃんとつけかえの施設があるのはすごい。





客車を残し...





機関車はさっきとは逆向きに連結
そして出発!





復活した軌道ではB型客車による体験運転以外にも、
デモとして132号機...昭和35(1960)年酒井製)+ほんもののヒノキを積んだ
運材台車での森林鉄道再現列車が往復!





積んでいるのは、なんでも350年もののヒノキだとか...




メイン会場ではちょっとした物販コーナがあってそばやタコ焼きが食べられたり、
ミニSLがこどもたちを載せてぐるぐるまわっていたり、
別棟では木曽森林鉄道をHOナローで再現(超絶に出来が良い!)したモジュール
が展示されていたり、盛りだくさん。


潜在的に持っている鉄道模型魂に火が付きそうです




さて、松原スポーツ公園の奥には、保存車輛たちの基地と体験試乗ののりばがあります。





そしてここは、さながら百鬼夜行の様相。



モーターカーNo.4 昭和25(1950)年酒井製。エンジンはトヨタのR型OHV。




うしろはハッチ式で乗りこめる。しかしまあのっぺりしたデザイン。
むかしの商用バンそのものの風情。






関西電力のモーターカー。
森林鉄道の王滝線廃止後も、関西電力の専用線はあったようで、人員輸送のために
昭和50年に岩崎レール工業で作られたモダーンなモーターカーで、無番です。


こどもと比べてもいかに小さいかわかるかと思います


ショッキングなほどにかわいいうしろ姿。これはイイ。。。ドアに開けられた丸い目玉。
なんでこんなデザインが出来るんだ(驚愕






今回のフェスティバルに合わせて復活したもう1両の目玉、モーターカーNo.14。
昭和27(1952)年酒井製。トラックのような武骨なデザイン。



エンジンはなんとプリンスG1型だそうです!うひょー!
2代目スカイラインに積んでいた「封印」エンジン。
でも、スカイラインのほうがずっとあとの登場なので、エンジンは換装されたと考えるべきか。



大集合w
すごい光景。ちっこいけど、みんな立派な鉄道車両。






そしてこのちっこいモーターカーたちも、続行運転でw保存線を走り始めました。




No.4。





関電モーターカー。




そしてNo.14。消音機の無い派手で武骨なエンジンサウンドを響かせて走り去ります。
しかもプリンスのエンジンだ!





やはり「本物が動いている」という衝撃はすごい。
ほんとにほんとにすごい!

家が近かったら、すこし経済的に余裕があったら、
こういう運動に参加してみたい。。。
これは、素晴らしく社会的意義のある運動ではないかと思います。

そして、これら保存車輛を、村の大切な歴史として保存し、フェスティバルを開き、
きちんと活動している王滝村も素晴らしい。


D51やSLも好きですし、素晴らしい文化遺産。
でも、軽便鉄道もまた、時代を映す鏡。
小さい車輛たちがこうして遺されていく素晴らしさ。
人を荷物を運んだ、産業を支えた大切な輸送機関だったのですものね。


最後に、木曽森林鉄道についてかんたんに説明...

木曽といえば、ヒノキを代表とする林業がさかんなところです。
森林鉄道は、伐採した木を運ぶために作られた鉄道で、
wikiをそのまま引用しますと、
「林野庁長野営林局管内の長野県の木曾谷の国有林の運材のため運行していた森林鉄道の通称である。
木曾谷には最盛期に10営林署が存在し、各署が1,2線の森林鉄道を保有していた。
中でも上松運輸営林署管内の小川森林鉄道と王滝森林鉄道は規模も大きく、
かつ比較的最近まで残っていたことから全国の森林鉄道の中でも高い知名度を誇っている。
最盛期には、路線の総延長は400Kmにものぼっていた。
しかし、道路が整備されてトラックが木材の輸送を担うようになってから姿を消していった。」

とあるように、かつては木材運送の重要な手段だったのです。


ですが、他の中小私鉄、貨物輸送と同様に、
道路の整備が進み、バス・トラックでの輸送に切り替わったことで、
木曽の森林鉄道は、昭和50(1975)年を最後に、廃止されることになりました。


木曽界隈には、昭和60(1985)年から赤沢自然休養林で森林鉄道が観光用として復活していましたが、
それ以外にも、「りんてつ倶楽部」が車輛の保存・運転活動を長年にわたりおこなっており、
今回の復活運転をはじめとして、木曽森林鉄道の保存活動に尽力されています。





>>このあとは森林鉄道の保存車を廻ったりしつつ、帰宅しました。
保存車のことは、別途記事にしたいと思います。

>>なんだかんだで、動いているナローめぐりも、結構行っていますね(嬉
こうなると丸瀬布のSLは必須ですねえ...。北海道は遠いなあ。
保存車もまだまだ見ていないのがいっぱい。楽しみは続きそうです。
コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする