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イラストレーター/ライター遠藤イヅルの困った嗜好をばらす場所

【シトロエンな話】シトロエンHバンの小さい版、その名は「Gバン」。

2010-01-13 | シトロエンな話。




シトロエンのバン・トラックといえば、別名アラレちゃんトラックの「HY」が有名ですよね。
俗に「Hバン・Hトラック(H=アッシュと読む)」と呼ばれているものです
(発売後期には単に排気量だけで呼ばれていましたが)。






Hバンはトラクシオンアバンのコンポーネンツを使用した
今見ても画期的なFFの多目的貨物自動車です。
その車体は幅広く特徴的で、長さはFFゆえホイールベースの長さは自由に変えられるので
さまざまな車体長のバリエーションが作られました。




で、このHバン、登場はなんと1947年で、実は2CVよりも古いのですが、
実はこのクルマの登場した翌年の1948年、
2CVのフラットツインエンジン(ただし475ccに拡大)を流用したバンが登場していました。

それが、「Gバン」(Gパンじゃないよw)と呼ばれる、小さなバンです。


2CVのバンといえばAZU/AKシリーズが思い出されますが、Gバンはこんな外観でした...。















どひゃああ、まんま小さなアッシュなのです!

全長3.4mはまさに軽自動車サイズですが幅は5ナンバー幅一杯程度あるので、
サブロクサイズ(畳)の板平積みで入る荷物室の長さを実現!
強烈に低い床面なのもとても使いやすそうです!


人物との対比を見ても分かるとおり、サイズもとても小さい。
アッシュがかなり大きな車なので、この小ささはとっても新鮮に目に写ります!


エンジンはコンパクトで補機類もなく、経済的で壊れない2CVのフラットツインが
座席下に縦置きに置かれています。
最小限の部品点数、排気量で最大の仕事をする...このコンセプトってまんま2CVなのですけれども、
それもそのはず、このGバンは2CVの生みの親、アンドレ・ルフェーブルがまさに関わっているそうなのです!



結果として残念ながらこのGバンは発売はされず、
2CVをベースにした小さな貨物車はAZU/AKシリーズで結実することになりますが、
さすがシトロエン、小型貨物車でもすでに独創性の塊!
このコンセプトで現代のテクノロジーで「この外観のままで」
作って欲しい...ですよねー。



>>正直、このクルマが発売されていたならば、
アッシュ同様にシトロエンらしさとかわいらしさと実用性を兼ねそろえた
素晴らしく魅力的な1台だったことでしょう。


>>残念ながらアッシュは大きすぎるんですよね...
商売をするには最高のクルマなのですが。
なので、ieには、このGバンはサイズといい、メカニカル的な要素といい、魅力的過ぎるんです...(^^;

コメント (11)
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