My violin & My life/ Life is a Bumpy road

スタートラインはいつもそこにある!
Life is Impermanent.

指揮者 三ツ橋敬子さん

2010年11月17日 | 観たこと聴いたこと
「演奏家とのコミニュケーションによって起きる化学反応がすきだったから。」

三ツ橋敬子さんは指揮者を志したわけをこのように語ったそうです。
1980年生まれ。
爽やかなこの言葉が印象に残りました。

16歳より指揮を学んだということですが、
その三ツ橋さんの中学3年生の時の出来事が鮮烈です。

1995年10月31日、エルサレム。
5歳からから通う音楽教室の海外公演でイスラエルへ行った時のことです。
エルサレムの首相官邸で首相夫妻との昼食会にて。
時の首相ラビン氏が突然「ミファミレ」と、ピアノで4つの音を出し
「この音を使って何か弾いてくれないか」

                        

三ツ橋さんが即興演奏すると、首相夫妻は大喜びだったそうです。
この時に、言葉を越えて気持ちが伝わったことを、中3の三ツ橋さんは強く受け止めました。
ラビン氏が暗殺されたのはその4日後でした。
このエピソードを、最近朝日新聞12日の「ひと」欄で知りました。(「」内は抜粋、あとは私なりにご紹介させていただきます。。)

中3というと難しい年ごろ。
自分の演奏を喜んでくれた人のあっという間の、類稀な悲しい最期。
その時に体験した喜びと悲しみの落差を、
三ツ橋さんは「音楽はコミニュケーションの強力な手段になる。」
との確信に転換しました。このことがとてもすばらしいと私は思いました。
だいじなことは何かを、まっすぐに捉えることのできる人に
心打たれます。


先月開かれたアルトゥーロ国際指揮者コンクールで準優勝。(イタリアの北部パルマで開催)
若くして大変素晴らしい経歴の方です。
しかし経歴の眩しさよりも、この方の初心のみずみずしさが光ります。






コメント (2)
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