この「万引き家族」と、いう作品、二週間ほど前に観たのだがなかなかアップできなかった。是枝裕和監督の作品でフランスの第71回カンヌ映画祭でパルムドール賞を獲得したとの前評判で、ちょっとへそ曲がりなぼくはこの映画に距離を取っていたのだった。「海街diary」も観たので、是枝作品は二作目である。この監督は多分、家族を描くことでこの国の現状と行く道を見せようとしているのだろう。万引きで成り立っているいわば犯罪家族を観ている僕なのに何時かしらそんな反社会的家族を擁護したくなってくるのだが、その思いは何だろう。監督は芸術などは権力から距離をおくべきだろう、といっていたがその通りであると思った。この映画を百田尚樹が誹謗していたがさもありなんである。どちらもテレビ業界の人間であったということだが、百田にすれば許せないのだろう。谷川俊太郎が「ヒトは身を寄せ合う、世間から外れても、法に触れても、いのちの自然に逆らわず、GDPなどどこ吹く風で。」と、コメントを寄せている。映画を観てから心に遺るのは絶望だけではなく、一条の光りでもあった。
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