地方の三文小説家「東義久」の独白

東義久のブログです。

浅川マキがピッグノーズに来た(京都音楽事情)

2007-09-28 16:12:07 | 音楽の部屋
 ピッグノーズが再開されたことは、この前、書いた。
 マスターの久場さんが、
「浅川マキが来てくれることになった・・・・・・」
 と、感慨深そうにいっていた。
 以前のピッグノーズより店が狭いので、9月20日~9月24日の5日間に分けて行われるということだった。
 ぼくは9月22日(土)の午後8時からの部を見た。
 当時(今から約40年まえ)淺川マキは黒のロングドレスで黒のサングラスといういでたちだった。
 久し振りのステージはどんなふうになるのか、と思っていたら黒の衣装はかわらなかったが、なんと膝が見えるスカートで出て来たのである。正直、驚いた。
 が、もっとびっくりしたのは無伴奏、つまりアカペラで彼女のステージが始まったことだった。
 店のスペースのこともあるのだろうが、正直、アカペラでやるということに少し心配をしていたのである。
 けれど彼女はステージに出るなり、店の中を淺川マキの世界に変えてしまった。
 歌うような読むような、語るようなあの強烈な淺川マキの世界に。
 ぼくは、初めて見る淺川マキの意外に美しい脚に見惚れていた。
 ぼくの好きな「少年」はやってくれたが、無伴奏のためか「ジン・ハウス・ブルース」などのブルースは聴けなかった。
 あくまでも浅川マキだった。
 この個性を貫いて来た彼女の個性に改めて脱帽し、勇気をもらった気がしたものである。
 好評で、ライブは二日追加されたとのことだった。
 久場さん、いい音楽仲間を持って良かったですね。
 ただ、ぼくは洗練されたジャズのバックより、そして、アカペラより、昔の萩原の荒削りの生ギターのバックで歌う淺川マキを、もう一度、聴いてみたいと帰り道、つらつら思っていました。