ごまめの歯ぎしり・まぐろのおなら

サンナシ小屋&京都から世界の愛する人たちへ

カキとノロと温暖化

2006-12-21 | 環境
今年はノロウィルスが流行していて、おかげで生牡蠣を食べる人がほとんどいなくなったらしい。牡蠣の値段も例年の半分くらいまで落ち込んでいるらしい。牡蠣の養殖業者は青息吐息だという。

 牡蠣がノロウィルスに感染して中毒が出たというのはまだどこにも例がないから、これは風評被害だと漁業者は言っているらしい。たしかにノロウィルスに関してはその通りだろう。しかし消費者にしてみれば、牡蠣がノロウィルスに感染するのはもう時間の問題だろうと感じているのに違いない。

 生牡蠣は本当に美味しいが、ノロウィルスに感染しなくても、いろんな食中毒の原因になってきた。消費者はもう十分生牡蠣の怖さを知ってしまっているのだろう。いまさら、まだノロウィルスに感染したという話はない、なんて言ってみてもおそらく消費者は決して安心はしないだろう。むしろこのようなニュースが駆けめぐると、牡蠣業者は大変だね、というだけでだれもだから生牡蠣を食べようとは思わないだろう。むしろ何も知らなかった人に牡蠣って怖いらしいねというそれこそ風評被害を増大させるだけのような気がする。

 いまはただノロウィルスなんていう悪魔が通り過ぎるのを黙って待っていた方がいい。もっとも漁業者が騒ぐのは風評被害を理由に政府や自治体に補償してもらいたいと思っているだけかもしれないが・・・。

 それはともかく、最近この近くの海岸の温度と水温を40年近く測り続けているところのデータを見た。それによると、年間の平均温度と平均水温が1970年代から1985年頃までは5~6年の周期で上下を繰り返しているが、その基本的な温度はほとんど変わらなかったのが、1980年代後半から現在までほとんど直線的に温度・水温共に上昇を続けていることがはっきりわかった。

 このグラフを見ていると、本当に怖ろしい。わずか20年くらいの間に平均温度は1度くらい上昇し、海水温は2℃くらいも上昇している。この傾向が続いたら、あと20年で北極の氷は融けてしまいそうだ。水面上昇で国が無くなりそうなところも出ている。そのような国にとっては、核兵器も軍事費も何の役にも立たない。

 あらためてわれわれの生活のあり方をもっと早急に考え直す必要があると考えた。ノロウィルスの流行や鳥インフルエンザの流行なども人間の文明の方向と無関係とは思えない。民主党が中間選挙で勝ったアメリカは早く方向転換して温暖化の京都議定書の枠に立ち戻って欲しいし、議定書で約束したはずの先進国のCO2削減を本気で取り組んで欲しい。経済に悪影響を与えるから、なんて言っている場合ではない。経済よりも人々が生き残れるかどうかなのだから。

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