日本中が地震と津波と原発の事故で右往左往している最中に、まるで火事場泥棒のごとき侵略が行われていた。フランスとイギリスが主導し、アメリカが全面的な支援をしたリビアへの軍事行動だ。英仏米は、この軍事行動を「リビアの国民を独裁者からの虐殺から守るため」という理由をつけて人道的な行為と正当化しているが、それがウソで固められたものであることは、ガザにおけるイスラエルの反人道的な行為(市民への爆撃や狙撃)に対して、これらの国はイスラエルを支持し続けたことを見るだけで、簡単に分かってしまう。
ベネズエラのチャベス大統領がいみじくも言ったように、「英仏米はリビアの人民に何の関心もない。あるのはリビアの石油利権だけ」なのだ。アメリカは及び腰だが、その理由はイラクでもアフガンでも泥沼化したアメリカ軍の戦争維持だけでも手がいっぱいなのにという理由に過ぎない。リビアの石油はのどから手が出るほど欲しい。
しかし、英仏米の多国籍軍が頼みにしたアラブ連合の参加や、イタリア、北欧などの参加はどうやら躓きつつある。アラブ連合は攻撃に参加する戦闘機を引き返させた。イタリアもスエーデンも出撃した戦闘機や爆撃機はリビア攻撃に参加しないまま、自国に引き揚げた。アメリカもできるだけ早く逃げ出したい。リビアの石油利権を欲しいフランスがどこまでこれら消極的な国を率いて多国籍軍を維持できるのだろうか。
ここでもっとも腹立たしいのは、日本の民主政権がいち早く多国籍軍の軍事侵攻を支持すると表明したことだ。まるでイラクへ侵攻した米英軍を即日支持すると表明したコイズミアメリカのポチ首相と同じような反応が、民主党政権から出てくるとは思わなかった。でも冷静に考えれば、昨今の菅政権の自民党化、アメリカべったり化を見ていると、コイズミ路線の継続者は、麻生でも安部でもなく、菅直人であることが分かる。そうみると、菅政権がいち早く軍事侵略の支持を表明したのも、むべなるかなである。
地震と津波と原発事故の対応に手一杯のはずの菅政権が、なぜいち早く支持を表明できたか。それは外務官僚がアメリカの動きを常に追い、アメリカが何を望んでいるかを常に把握することを最大の仕事と思っているからだ。アメリカに忠誠を尽くす外務官僚にとっては、地震も津波も原発事故もアメリカとの関係でしか見えないのだろう。そして、その官僚にすべて依存することで自らのクビを長らえることにした管直人にとっては、外交を官僚に任せてコイズミと同じ道を歩むことに何の痛痒も感じない。そして、日本は壊れ、人々は見捨てられていく。
ベネズエラのチャベス大統領がいみじくも言ったように、「英仏米はリビアの人民に何の関心もない。あるのはリビアの石油利権だけ」なのだ。アメリカは及び腰だが、その理由はイラクでもアフガンでも泥沼化したアメリカ軍の戦争維持だけでも手がいっぱいなのにという理由に過ぎない。リビアの石油はのどから手が出るほど欲しい。
しかし、英仏米の多国籍軍が頼みにしたアラブ連合の参加や、イタリア、北欧などの参加はどうやら躓きつつある。アラブ連合は攻撃に参加する戦闘機を引き返させた。イタリアもスエーデンも出撃した戦闘機や爆撃機はリビア攻撃に参加しないまま、自国に引き揚げた。アメリカもできるだけ早く逃げ出したい。リビアの石油利権を欲しいフランスがどこまでこれら消極的な国を率いて多国籍軍を維持できるのだろうか。
ここでもっとも腹立たしいのは、日本の民主政権がいち早く多国籍軍の軍事侵攻を支持すると表明したことだ。まるでイラクへ侵攻した米英軍を即日支持すると表明したコイズミアメリカのポチ首相と同じような反応が、民主党政権から出てくるとは思わなかった。でも冷静に考えれば、昨今の菅政権の自民党化、アメリカべったり化を見ていると、コイズミ路線の継続者は、麻生でも安部でもなく、菅直人であることが分かる。そうみると、菅政権がいち早く軍事侵略の支持を表明したのも、むべなるかなである。
地震と津波と原発事故の対応に手一杯のはずの菅政権が、なぜいち早く支持を表明できたか。それは外務官僚がアメリカの動きを常に追い、アメリカが何を望んでいるかを常に把握することを最大の仕事と思っているからだ。アメリカに忠誠を尽くす外務官僚にとっては、地震も津波も原発事故もアメリカとの関係でしか見えないのだろう。そして、その官僚にすべて依存することで自らのクビを長らえることにした管直人にとっては、外交を官僚に任せてコイズミと同じ道を歩むことに何の痛痒も感じない。そして、日本は壊れ、人々は見捨てられていく。