浅尾弥子此の本を推挙するの事
さて本日申し上げまするのは、
ベストセラーには、売上げからして、ちと及ばないが、
演者(わたくし)が、こいつァ快作だねいと膝を打った小説のお話でございます。
みなさま、どうかおつきあいのほど、よろしくお願い申し上げます。
「いなかのせんきょ」(著:藤谷 治)
鍵田原(かぎたわら)郡、戸蔭(とかげ) 村の、村長選挙をめぐる話でありまして、
この戸蔭村、抱えているのは、広大な面積、山、川、雛わらじ、少子高齢化、多額の赤字と、
まァ、所謂、「いなか」なのでありますナ。
そんな鄙の村の村長選挙に、御年六十三、深沢清春が、挑もうって話でありまして、
それならまア、こう言ってはナンですが、よくある物語でありますけれど、
この小説がオリジナリティー溢れる快作となった所以は、
軽妙な語り口と、方言、戸蔭弁にあります。
清春さん(黒夢ではねい)の村に対する考げいには、頷くばかしさー。
へご、ここにそれを書くわけにはいくめい。
おめいも、読んでみたらえいさ。
今すぐでねくてよ、気が向いたらでえいからよ。
夢中イなって、寝不足になったらいけねいべ。
以上、「いなかのせんきょ」の文体を参考に、お届けしました。
愛あるゆえの模倣です。ご容赦ください。
「いなかのせんきょ」
著:藤谷 治
祥伝社文庫
定価:本体552円+税
今日もがんばるぞ!
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