シネマトリックス

面白かった映画、つまらなかった映画、見なかった映画は空想で・・今はたまののんびり更新です。

胸に自由のシンボルをもつ男!「パピヨン」

2005-11-21 22:46:50 | Weblog
73年フランクリンJ・シャフナー監督作「パピヨン」

実在の人物アンリ・シャリエールが無実の罪で投獄され、何度も何度も何度も脱獄を試みたあげく、8回目にして成功、最終的に自由を勝ち取っストーリーが原作になっていて、本人の自伝だ。

これは、なんと!今晩初めて見ましたよ!相方はこの作品が大好きで、何度も見ているそうなんだけど、私は初体験。

さっき長い150分を見終わり、圧倒されまくり!!

パピヨンは胸に蝶のタトゥーがあったことから、この呼び名になっているのだが、映じるのはスティーブ・マックィーン。同僚(?)というか囚人仲間のドガをダスティン・ホフマンが演じている。

当時マックィーンはアリ・マックグローとラブラブ。「パピヨン」のロケ地にも彼女同伴で仲むつまじい様を写真で見た記憶がある。

しっかし、この映画はロケも大変だったろうな~

独房のシーン、特にドガからの秘密の差し入れがばれて、誰が差し入れたか口を割らないパピヨンにさらに過酷な仕打ち「半年間光を遮断、半年間飯半分」が言い渡されるあたり・・生理的に来るものがある。パピヨンは自由になりたい一心で「何が何でも生きる!そのためには何でも食う」

結果独房の中をはっている虫君たちもパピヨンの胃袋に収まることになる。

もともと人間っていうのは食虫目なので、虫を食べることはアリなんだろうが、いや~これは・・

先日書いた手塚治虫原作の「きりひと讃歌」もそうだけど、人間なのに人間としての尊厳を奪われることの悲劇。「なんでだ~~!!」と叫びたくなる。

本作の中に、ハンセン病患者の島で交渉するパピヨンが描かれているシーンがあり、無残にも病気で顔が変形してしまった島のボスが差し出す葉巻をパピヨンが吸う場面がある。

もちろんパピヨンは脱出用のボートが欲しくて、葉巻を吸うわけだけど、この中に、人間としてハンセン病の彼らに接するパピヨンの姿があるような気がする。

いろんな意味で、とにかくすごい!「ショーシャンクの空に」もすごいけど、「パピヨン」もすごい!「大脱走」もすごいけど、「パピヨン」もすごい!

まだ見ていない方はぜひ見てね!え!映画のブログやってて見てないのは私くらいですか? これは失礼いたしました~~