シネマトリックス

面白かった映画、つまらなかった映画、見なかった映画は空想で・・今はたまののんびり更新です。

「レースが人生なんだ。それ以外は待ち時間だ」・・「栄光のル・マン」

2005-11-09 21:20:59 | Weblog
71年リー・H・カッツィン監督作「栄光のル・マン」

この当時は邦題に「栄光の・・」をつけるのがはやった。それ以外には「華麗なる・・」がはやったこともある。今は英語のタイトルが、まんまつくことも多くなったけど、昔はね・・本作の主演男優、スティーブ・マックィーンが出ている「華麗なる賭け」などは「カレーとかけそば」と苦笑されたこともあるらしい。

この「栄光の・・」はおととい生まれて初めて見ました!きっかけは~~こちらによく来てくださる十瑠さんの記事で絶賛されてまして、いつかは見たいな~と。

そして!ついに見たぜ!マックィーン、何てかっこいいんだ~~何てクールな映画なんだ~~

フランスが舞台のせいか、何となくフランス映画っぽい、音楽もその雰囲気がある。(ミシェル・ルグラン)

フランスのル・マンで行われる24時間耐久カーレースをドキュメンタリーのようなタッチで撮っている。セリフも極端に少ない。開始10分くらいたって、ようやくマックィーンの声を聞くことができるくらい・・

レースの車の爆音と同時進行する、ものすごく無音な世界がここにある。

マックィーンは車やバイクが大好きで、最初のニール夫人との離婚原因も「危険なことはやめて」と言った夫人と「男のやることに口出しするもんじゃない!」と彼が衝突したという説がある。

映画の中で前年のル・マンで夫が事故死している女性が「命を賭けるもの・・他にもあるでしょ」と「走ることにつりつかれている男」への疑問をぶつけるシーンでマックィーンの答えが今日のタイトル。

かっこよすぎ~~~

でも一緒に見ていた相方は、この女性の質問を聞いて速攻「女には理解できない世界でしょ、それは」と答えた。あんたが答えてどーすると思ったが、それが男心のようだ。

この年、スクリーンでの読者の年間人気投票では、「栄光のル・マン」は確か3位だった。でも淀川長治さんは「私の年になると、もう疲れます、こういう映画は」と評していました。でも、これはレースシーンで緊張感を感じさせるだけの映画ではなく、どこかとても叙情的です。こんなに心に静かに響く映画とは思わなかったぞ!まだ見たことのない方、そして車が少しでも好きな方はぜひ見てね!