なんとまー呆れたことに
今更「ブレードランナー」を観ちゃいました。(相方も初見)
1982年作のこの映画、公開時の数字が厳しかったみたいだけど、カルト的な人気があります。
今年の秋、新作が公開されるからね、予習の意味でもついに観たわけです。
なんて言うんでしょうか。想像していた内容とまったく違っていたわ。
こういう「もの悲しい」ストーリーだとは思っておらず、どちらかというと、「シン・シティ」みたいなものを想像していたわけで。乾いた感じだと思っていたけど、湿った質感だったわね。
映画って観てみないとわからないね。当たりまえだが。
映像はやっぱりすごい。常に雨(酸性雨)が降る世界、自然の光が皆無の世界。その代わりにネオン管がギトギトと街を照らす。
そして、何よりも意外だったのが
主人公のハリソン・フォードが
強くない!
この人にガンガンやられて防戦一方になるラスト近く、困った顔がまんまジョーンズ博士のそれで「笑うところじゃないよね」っていうところでふたりで笑っちゃった。
ルドガー・ハウアーは「ヒッチャー」のサイコぶりもすごかったけど、本作でもすごい。他の星を開拓するための労働用に作られたレプリカント、最初は無感情だったのに、徐々に気持ちが芽生えて。。しかも極めて生きる時間を制限されていることにも気づいて苦しむ・・
何とかしてプログラムを変えろと開発者に迫るシーンがすごい。
開発者から「打つ手なし、花火はパッと散ればいいんだ」と言い返されるその絶望。
一般的な人間の寿命からすれば確かにレプリカントに与えられた時間は短い。でも、人間も同じことなんじゃないだろうか。いずれにしても期間限定なんだもの。
カルト的な人気の作品の特徴って「え、あれ何?」とか「なんていう意味なんだろう」っていう謎がいっぱいなところにあると思うけど、本作はまさにそう。
あの折り紙みたいなやつはどういう意味だったのか、まったくわからなかった・・・
ラスト、ハリソンとショーン・ヤングの逃避行でバスっと思っているが、「これどういうの?」って感じでまたそこも楽しいってか。。
ショーン・ヤングは見事に美しかったが、この後はあまり大成せず、お騒がせ系になってしまったらしい。撮影中もハリソンに乱暴に扱われていい思い出がなかったとか。
もう一度くらい観ないとよくわかっていないかもしれないけれど、相方は「どうだろねーもう一回観ること、あるかねー」だった。
秋の新作、どうするか、ますますもってわからないのである。