シネマトリックス

面白かった映画、つまらなかった映画、見なかった映画は空想で・・今はたまののんびり更新です。

じっちゃん、ばっちゃん、そしてキューバの美しき映像・・「ブエナ・ビスタ・ソシアルクラブ」

2005-01-30 22:45:32 | Weblog
今日の1本は「ブエナ・ビスタ・ソシアルクラブ」99年、ヴィム・ベンダース作品。

キューバでかつて活躍したミュージシャンに感動したライ・クーダーとヴィム・ベンダースが彼らを再び光のあたる場所へとよびだし作ったドキュメンタリー・ロードムービーだ。

ライ・クーダーはアメリカのミュージシャンでいろいろな異なったジャンルの音楽家との共演を好むタイプ。来日コンサートは見逃したが、好きなミュージシャンのひとり。でも、年とったな~体型はまさにおっさんだ。まあ、仕方ないか、彼の息子が立派な大人のミュージシャンとして登場しているくらいだものね。

「キューバのフランク・シナトラ」といわれているイブライム・フェレール、ピアニストのルベーン・ゴンザレス、伊達男のギタリスト、コンパイ・セグンド・・

コンパイ・セグンドは70代だが、「まだまだオレっち、男としていけますよ~」みたいなことを言う。
でも、全然いやったらしい感じがしない。
明るく元気なおっさんにしか見えない・・

彼らをアメリカに招いてニューヨーク・カーネギーホールでコンサートをする、そのライブのエンディングがこの映画のエンディングだ。
アメリカに呼び寄せることだって、すごく大変だったろうな~
アメリカとキューバの関係を考えるとね。

コンサートの前、じっちゃんたちはニューヨーク見物。エンパイア・ステートに登ったりして、本当に正真正銘のおのぼりさんだ。
でも、すごくキュート。

そして、もちろん、この映画の素敵なところは彼らの音楽。そして、キューバの街中・・
なんかとっても切ないくらい美しい色彩でキューバが描かれていく。

単館ロードショーでロングランのヒットをした映画だけど、公開前、今はなき「トゥナイト2」で取り上げられ、キャスターの石川二郎(次郎?)さんが「日本でこの映画がヒットしなかったら日本のカルチャーのレベルはもう終わりだと考えていい」と言っていました。
二郎さん、ちゃんとロードショーで見ましたよ~~

今はもうセグンドもルベーンも亡くなってしまいました。でも生きているときの彼らの音楽に出会えた幸運は今も自分の中に残っています。




今この映画を取り上げるのは・・「シベールの日曜日」

2005-01-29 20:11:05 | Weblog
今日の1本は「シベールの日曜日」
ぐっと古い作品で1962年、監督はセルジュ・ブールギニョン。おフランスの映画です。

これを見たのはサヨナラ、サヨナラと言っていた淀川長冶さんが解説をしていた日曜洋画劇場で。たぶん小学校高学年だったように記憶している。

見終わったあと、あまりにも衝撃が強すぎてその夜よく眠れなかったような・・

白黒の墨江のような美しさ、カメラは名匠アンリ・ドカエ。彼はアラン・ドロンの「サムライ」でも撮影担当です。

インドシナ戦争で記憶を失ったピエールは看護婦のマドレーヌと同棲中。なんとなく内気で孤独な印象の男。ある日、偶然12歳の少女フランソワーズと出会います。

フランソワーズもなんだかの事情で家族から見放されており、とても孤独。

彼女は超美少女です!ものすご~~~く可愛らしいの~~

ふたりは日曜になると連れ立って森に出かけ、いっしょの時を楽しむようになります。
寄宿舎の先生には父親ってことになっていたと思う。

この森での描写がなんかめっちゃくちゃ神秘的で、ふたりで一本の木にナイフをさし、そこに耳をおしつけて木の中の音を聴くなんてシーンがあったな~

マドレーヌは彼の行動に不審をいだき、ある日曜ふたりを尾行するが、その様子を見たとき、いわゆる性的ものは皆無であることにほっとする。

しかし、周囲の他の大人はふたりを理解することができず、悲劇のラストへとつっぱしていく・・

フランソワーズと名乗っていた少女がピエールに「あなただけに教える・・私の本当の名前はシベール・・」と告白するシーンではゾクゾクって感じだ。

ある意味記憶を失い大人の男としての確固たるものをも失っていたピエールのほうが子供で、シベールのほうが成熟した大人の女性に見える。

この映画はファザコン気味だった私にとっては数年間ナンバーワンだった。でも今この映画を「いいよ~すごくきれいだし、見てね~」と言うには抵抗がある。
一部のロリコンの方たちにとって熱烈な人気のある作品だけに、美少女が大人のおっさんに恋をすることが変に正当化されちゃうような、危険があるからね。

もちろんお互いに好きなら、年齢差は関係ないけど、この映画を観て、妄想をかきたてられ相手の意思を確認しないまま突き進む大人がいるとすればすごく危険なことかも・・

奈良で小さな女の子を誘拐して殺してしまったやつのように、映像と現実の区別もつかない危険な人間も多いからね。

なので、この名作もきわどい魅力で取り扱い注意になりそう・・
それは残念なことだ・・本当は孤独な心ってものを扱った最高に美しい映画なんだけど・・




ヨ~ホ~ヨ~ホ~♪ 「パイレーツ・オブ・カリビアン」

2005-01-28 17:14:43 | Weblog
今日の1本は「パイレーツ・オブ・カリビアン」
ディズニーランドのアトラクション「カリブの海賊」をベースにした映画だ。
かなりヒットしたので観た方も多いはず。
03年の作品で監督はコア・ヴァービンスキー。この人はアメリカ版「リング」も撮っている。
少し前の「マウス・ハント」も結構ラブリーで好きな映画の1本だ。

呪いをかけられた海賊がなんとか呪いから解放されようとあるものを探している。
そこにからむのが、ジャック・スパロウ船長(ジョニー・ディップ)とヒロインとヒーローだ。
この映画の魅力はもうなんと言ってもジョニー・ディップにつきる。

終始よたった調子。なんかヒラヒラした服で、魅力いっぱいの不良野郎!
ヒーローのオーランド・ブルームはなかなかのイケメンだけど、私だったらジョニーにたなびくけどな~ヒロインはあんまりジョニーに関心を示さない。
やっぱりそのあたりは良い子の映画、ディズニー製作だからでしょうか。

アクションもSFXもすべて良し!できれば劇場で観ることをおすすめしたい映画ですな。

しっかし、新百合ヶ丘のシネコン(ワーナー系列)で観たとき、なんか座席が良くなくて、完全に背もたれに体を預けるとちょうど後頭部のど真ん中にシートの出っ張りがあたるもんで、首がこってしょうがない。仕方なく前に体を倒してみたが、そこに悲劇が潜んでいた!
前の席は年配の夫婦で私の前は旦那さんの方、そのおっさんが柳屋のポマードを大量に使っているらしく、前のめりで観ると風にのって整髪量の強烈な匂いが!!
仕方なくまた後ろの重心を戻すと、首が凝る。
仕方なく前のめりになると、柳屋が・・

あ~~映画は面白いのに~~~二度と新百合では見ないぞ!!
でも、あとから聞いたらどの部屋かによって席のつくりが違うらしく、ちゃんとリラックスできる部屋もあるそうです。ふん!

「クリス・セイビアンとだけだ、交渉するのは!」 交渉人

2005-01-27 20:20:29 | Weblog
今日は「交渉人」98年作品。監督はF・ゲイリー・グレイ。

テレビCMで「ほんと最高です!おすぎにだまされなさい!」とがなりたてられたが、だまされることなく劇場での鑑賞をせずレンタルで見ました。

いや~~~おすぎにだまされればよかったよ~~
だって、ものすごく面白いんだもの!!劇場で見たらもっともっとドキドキしてただろうな。

サミュエル・ジャクソン扮するダニー・ローマンは、シカゴ警察で人質救出の任務にあたる超優秀な交渉人(ネゴシエーター)だ。
ファースト・シーン、彼が実際に現場で交渉するシーンが出てくるが、どんなデータをもとに犯人の心をほぐしていくかノウハウが出てきて面白い!
絶対犯人に「No」つまりダメとかできないとかの表現を使ってはいけないんだって。

そんな彼が同僚殺しの汚名を着せられ、署内の横領事件にまきこまれ、警察バッジもとりあげられる。彼は真犯人をつきとめ、自らの潔白を証明するため、ななんと!人質をとってたてこもってしまうのだ!とにかく人質事件のノウハウを知り尽くしている彼は警察がうってくる手をかたっぱしから読み取ってしまう。

彼は一人の交渉人を指名し、彼とのみ交渉を行うと告げる。
それが、ケビン・スペイシー扮するクリス・セイビアン。

なぜ、彼なのか?ケビン自身も理由がわからぬまま、現場へ!
そして最高のIQと高いスキルをもったふたりの息づまる交渉が始まる!

もう~~~この映画は役者がみんな素晴らしい!
特にケビン・スペイシーは、もうあなた、超セクシーです!
彼はいつもあまり眼球を動かさずに鼻から下で演技する。私にはそう見えるだけだが。

最初ダニー・ローマン役はシルベスター・スタローンが予定されていたそう。
彼でなくてよかった~~だって最高のIQには見えないもの・・

そう、もう一度言います「おすぎにだまされなさい!」

ちょっと休憩 昔話

2005-01-25 17:15:26 | Weblog
昔の映画館って名画座ってのがありました。
東急名画座には特にお世話になりました。500円で毎週か隔週で作品がかわっていた。

他にも大塚名画座、早稲田松竹、高田馬場にもあったよな~名前は忘れたけど

尻いたにもめげず2本立てを見てた私は若かったな~

東急名画座で「ビリティス」を見てたとき・・

この映画はデビット・ハミルトン監督で映像がキレイらしいってんで、大学のときに行ったんだけど、ま~~~~とにかく痴漢の嵐!!!

混んでたから、後ろに立ってたら、数メートル離れたところにおっさんが・・
映画が進行して少したってから見たらおっさんはどんどん近づいているのである。
まるで「だるまさんがころんだ」状態・・

ほぼ隣に近くなったとき、移動。
移動先でも別の痴漢。

も~~~~~勘弁なっら~~ん!
おまいら、映画館に何しにきとんじゃ~~~こちとら自腹じゃぞ~~学生だから必死に安いところで見ているのに~~~

今はなき東急名画座の怒りの記憶ざました

ロックへようこそ!「ザ・ロック」

2005-01-24 21:16:18 | Weblog
今日の1本は「ザ・ロック」
96年、マイケル・ベイの作品だ。「アルマゲドン」とは比較にならない圧倒的な面白さのアクション映画。まさに娯楽の王道って感じ。

なんせ、ショーン・コネリー、エド・ハリス、ニコラス・ケイジといったいい男がそろっているし!
ニコラス・ケイジは竹輪麩ななめに切ったみたいな顔だが、どんな役でもこなすすごいやつ。
エド・ハリスは「アポロ13」のときNASAの司令塔として登場、「な~~~んてかっちょいい!!」と思った。でも後に禿げていることが判明し、ちょっとテンションが落ちました。

ショーン・コネリーはもちろんすごくかっこいい!!彼は元英国諜報部員の役。脱出不可能といわれているアルカトラズ刑務所から脱出したことのある凄腕だ。
このアルカトラズの通称がザ・ロック。

軍人のエド・ハリスは戦死者に敬意を払わない軍のありかたに反旗をひるがえし、VXガス搭載のミサイルを盗み、今は観光名所となっているアルカトラズ島に人質(観光客)をとり1億ドルを要求する。要求が通らなければ、VXガス搭載ミサイルはサンフランシスコを襲うことになってしまう。

なんとか、ザ・ロックに侵入し、テロリストを殲滅し、ミサイルを解除するべく呼び出されたのがニコラス・ケイジ扮するFBI科学兵器処理の技術者。

しかし、ザ・ロックは侵入不可能。そこで脱出経験のあるショーン・コネリーが水先案内人となりロックへの侵入作戦が開始される!

最初に観たとき英語版で字幕なしだったけど、十分楽しめました。でもVXガスのことがわからなかった(猛毒だってことくらいしかわからなかった)あとからVXガスと知り、オウムがこんなものも用意していたことを思うとぞっとします。

とにかく、この映画は超面白い!最後の最後まで心臓をぐわっとつかまれるようなショックの連続!お得感いっぱい!おなかいっぱい!ごちになります!って感じ。

でも、何よりも印象に残っているのはショーン・コネリーがシャワーを浴びるシーン。
上半身裸が映るんだけど、「肌はどこ?」っちゅうくらい全部が「毛」でおおわれとります。
頭はおおわれていないのにな~



何とも表現しようのない「アイズ・ワイド・シャット」

2005-01-23 13:10:46 | Weblog
今日はスタンリー・キューブリックの遺作「アイズ・ワイド・シャット」。99年の作品。

キューブリックの作品はいっつも「すご~~い」という声と「わけわかんな~い」とか「つまんな~い」という両極端な声に迎えられる。

この「アイズ・ワイド・シャット」もモロにそういった映画になっている。

最初レンタルで観たとき、あまりのストーリーのかったるい進行に早回し。ただ画面の美しさにはびっくり。全体にブルーっぽい感じが深海に沈んでいくような感じだ。

しばらくするともう一度観てみたくてDVDを購入。

全体を観るには根性が必要だけど、私が好きなのはトップシーンからふたりがクリスマスのパーティーに行くところ。
なんといっても、本当にいきなりトップシーンでパーティーに行く準備をするニコール・キッドマンがドレスをはらっと脱ぎ、まっぱになる姿に衝撃。この人、本当にキレイだよね~

ニューヨークに住むトム・クルーズ扮する医師、ウィリアム・ハーフォードは美しい妻アリス(二コール・キッドマン)とかわいい娘とともに順風満帆な人生を送っていた。
大富豪の顧客のクリスマス・パーティーに招待されたふたり。そこでドラッグのとりすぎで意識不明になった女性(この人、娼婦でパーティーのホストの大金持ちのおっさんと今からことにおよぼうしていた)をウィリアムが診察。その間、妻アリスは伊達男に踊りを誘われ、「今から2階の部屋にいってこの家のオーナー所有の絵でも見ませんか?」=「ひとつどうですか?の意味」と声をかけられます。

パーティーが終わり、翌日ふたりはリラックスするのに大麻を吸いながらセックスの論議になってしまう。ウィリアムは「男と違って、女性は、安定した生活、守るべき家族を与えられていれば能動的なセックスの衝動はないだろう」と言う。アリスは笑い飛ばし、自分の中に秘めてきたある衝動を告白する。妻の告白にグワ~~~~ンと大ショックな彼。

相変わらず口をうっすら開け、ぽーっとする一本調子の演技のトム君なんだけどね。

彼は夜の街をさまよい、ひとしたきっかけで大豪邸で行われる奇妙な儀式にもぐりこんでいく。
そこで行われていたこととは!!!

と、ここから先は本編をご覧ください。
ただし、良い子はだめよ!お部屋を明るくしても、だめよ!

って言うけど、実際はあんまり大したセックスの描写はないんですよ。

でもさ~この儀式みたいなのって、超お金持ちの人たちによるものらしい。出てくるお姉さんたちの美しさは並じゃない!!みんなボディラインがすんごいキレイ!(顔はマスクをしているのでわかりまへん)

ラストのブツっと切り取るような終わり方まで、すべてが謎っぽい。
本当はいったい何が起こっているのか、真実はなんなのか、明かされないまま、でもそれは問題ではないのかも。
私にはキューブリックが何を伝えたかったのかなど難しいことはわからないし、わかる必要も感じてないけど、ただなんとな~く忘れがたい後を引く映画。

それにしてもさ~トム君、こんなキレイな嫁でも他の女に目がいっちゃったんだね。
でも、ニコールも女優として大成功なんだから、ま、いっか


拡大ロードショーはここから始まった「エクソシスト」

2005-01-22 20:30:37 | Weblog
今日は「エクソシスト」73年、監督はウイリアム・フリードキン(近作はふるいません)。
この人、この映画の公開当時はるかに年上のジャンヌ・モローと結婚していました。フランス版の監修は彼女がやったらしい。2年で離婚したけどね・・

この映画の前、どんなにヒットした映画も今でいうところの「単館ロードショー」だった。映画館ごとにかかる映画の質が決まっていたよね。みゆき座は女性、文学路線、日比谷映画はアクション、有楽座は大作(ポセイドン・アドベンチャーみたいな)といった具合に。

でも「エクソシスト」から都内の多くの映画館が拡大ロードショーとして、この映画を上映しました。この作品は興行の形態を変えたといえるよね。

ストーリーは今さら書くまでもない。ハリウッドの人気女優の一人娘リーガンに奇妙な変化が・・奇行、わいせつな言葉をはき、暴れるようになる。母親のクリスは医者にみせるが、肉体レベルでは何の疾患も認められない。
どんどん悪鬼のように変貌するリーガン、ますます凶暴になっていく。
最後にクリスがとった方法はイエズス会の神父によるエクソシズム(悪魔祓い)
神父2人とリーガンにとりついた悪魔との壮絶な戦いが!!!

この映画の好きなところは最初のイラクでの発掘シーン。後に悪魔と戦うメリン神父(マックス・フォン・シドー)が悪霊バブズの石造のはしっこを見つけ、迫りくる戦いの予感に息を呑むシーン。まるでドキュメンタリーのよう。マックス・フォン・シドーは当時40代なのに、メイクと体の動きで完璧な老人を演じていた。

私が感じるこの映画の怖さは、恐怖の対象として「罪悪感」を描いていること・・

カラス神父(ジェイソン・ミラー、結構早く亡くなってしまった。スピード2に出てたジェイソン・パトリックのパパ)が母親を孤独のうちに死なせてしまったことに深い罪悪感を抱いている。
悪魔はそこをついてくるんだよね~
あ~イヤな性格~そこが怖い・・

キリスト教徒ではない私にとっては神を冒涜する言葉に対して「ひえ~~~こわい~~」という実感はないのよね。こんなちっこい部屋の片隅で少女をイジイジいたぶって最後には殺すことで自分の実力を誇示するなんて、姑息じゃ~んと思っちゃう。
だから、そういう意味での怖さはあまりないな。
それより人間の感じる孤独感や罪悪感の描写のほうがリアル・・そして怖い・・

気づいている方、いますかね?この映画1箇所だけ編集ミスがあります・・
クリスとカラス神父が最初に会うシーンなんだけど。

それから、この映画のすごいところは音楽を使っていないところ。「チューブラー・ベルズ」があるじゃ~んとおっしゃるでしょうが、作品中は1回しか流れていない。あとはエンドロールで流れるだけ。
効果音だけで緊迫感をガンガン盛り上げる。

すでに古典に入ってしまったけど、今観てもシャープな冷たさは色あせない。
クルクルまわる首とか、グリーンのオエオエ~などはご愛嬌。
そんなものより、どんどん人間として崩れていく娘をもったつらさのほうが全然怖い。
ちなみに最近公開されたディレクターズカットはあまり面白くありませんでした。
スパイダー・ウォークは気色悪かったけど・・




誰にもある変な趣味・・「アメリ」

2005-01-21 20:57:45 | Weblog
今日の1本は「アメリ」
01年のフランス映画、監督はジャン=ピエール・ジュネ。
この監督は「アメリ」より前に「デリカ・テッセン」ていう妙ちくりんな映画をとっています。

実は単館ロードショーでロングランしているときは「見る気がしない」映画だった。だってポスターの主人公のアメリの顔が「受け付けない」顔だったんだもの。
何かわかめちゃんカットみたいなヘア・スタイルだしね。
食わずキライってやつですな。

で、レンタルで初めて見ました。

先に見たのは相方で、「初めて、おフランスの映画をいいと思った」そして「アメリの変な趣味がちみ(君の意味)と似ている」と笑う。

アメリは幼いとき、あまり愛情表現してくれない医者の父に検診を受け、抱きしめて欲しい気持ちが盛り上がりすぎ心臓がバクバク、おかげで父親は彼女を心臓を患っていると誤診。
学校に行くこともなく、友達もなく育った彼女は空想の世界に生きる。

大人になって、自立し、カフェで働く彼女は普通に人を関わることもできるが、どこかおたくっぽいというか、引き込もりに近い精神状態で過ごしている。

そんなある日、彼女が「この生き方を変えてもっと外側へと踏み出そう」と決意するできごとが起きます。彼女はこの出来事がきっかけで、人を幸せにすることの喜びを見出し、ひとりの青年に恋をしていく・・・

物語だけ書くと、なんかネクラのお姉ちゃんの話だが、この映画がとっても好きな理由は何よりもカメラがきれいなこと、どうやって撮っているの~てくらいどのシーンも美しい。

そしてアメリのお部屋のインテリアがめちゃめちゃカワイイ!!ブタのランプが好き!インテリア好きな方、絶対に見てみて!

アメリも映画の中で観る姿のほうが、ポスターなんかよりはるかにキュート!

ところで、冒頭のアメリの変な趣味とは・・彼女は店先にある豆袋に手をこっそり入れるのが好きなのですが、私もこれと似たようなことを好んでやるのです・・それで相方は笑ったわけ。

またアメリは高い建物からパリを見て「今何組のカップルがエクスタシーを迎えているか?」を想像するのも趣味、そのときは15組想像しています。こちらの趣味は私にはありませんのであしからず




期待せずに見ればなかなか・・「ハドソン・ホーク」

2005-01-20 18:05:41 | Weblog
ブルース・ウィルス主演、90年の「ハドソン・ホーク」。監督はマイケル・レーマン。

「ダイ・ハード」で大ヒットを出したブルース・ウィルス。調子こいて世に送った作品なんだけどアクションを期待してみた人はたぶん激怒。
私たちは何の期待もなく見て、大笑い・・大受けしました。

泥棒のハドソン・ホーク(ブルース・ウィルス)がお勤めを終えて出所するシーンから始まる。もう泥棒稼業からは足を洗わなきゃと思っていたのに、なぜか再び強盗に入るはめに・・

仕事のパートナーと盗みに入るが、なぜか彼らは時計をもたず「何分でしとめる?」「そうね~5分45秒」「じゃ・・」と5分45秒にぴったりの歌を歌いながら作業する。

ありえね~なのだが、この映画はこういう映画なんです。

全編ただのしゃれ・・でも粋なおしゃれではなく、泥臭いしゃれ感

なんだかんだで世界征服をたくらむ大富豪の夫婦(このキャラがすごく濃い)に巻き込まれ、彼はえらい騒動の渦中に・・

世界征服か~「ワールド ドミネーション!!」とか叫ぶこの夫婦。世界征服ってどこまでやれば世界征服なのかしら?これって昔から不思議なんだけどね。人を屈服させるってことだよね~

対象者はどこまでかね~?アフリカの裸族の方たちも含むの?エスキモーの人とかも?

なかなか人は命令には従わないと思うけどな~

ストーリーのめちゃめちゃ度合いは「アルマゲドン」をはるかにしのぎますが、罪がない。
使命感もない。ジェームズ・コバーンがいい味だしてます。昔の「GOGO!フリント電撃大作戦」みたいな映画が好きならばOK。
気軽に笑いたい方、すご~く深刻な事態になっちまって笑い飛ばしたい方にはいいかも。


ブログ紹介コーナー

2005-01-19 22:46:21 | Weblog
このブログにもコメントを寄せてくださるモモさんのブログを紹介させてね。

ここのすごいところは、ほぼ毎日更新されているというのに、その毎日の記事に必ずお花の写真がアップされていて解説がついているところ・・
花おりおりのようです。

お花好きな方、遊びにいってみてね!

http://blog.goo.ne.jp/momoiroinko1/

フランスでは大爆笑・・「アルマゲドン」

2005-01-19 22:42:26 | Weblog
今日の1本は「アルマゲドン」

98年、監督はマイケル・ベイ、壊すの大好きな監督です。

映画ってどんな気持ちで観るかによって、感じることも反応もすごく違ってくる。この「アルマゲドン」を見たときはめちゃめちゃ悲しいことがあったときで、もう泣いちゃえ~モードでした。

相方と席につき、始まるのを待っていたら、横並びに元ヤン系職人兄ちゃんの軍団が・・ニッカポッカとかはいている。始まる前「おらおら~ジュース買ってこいや~」みたいに大はしゃぎしてたのに、上映が終わったらみんな目を隠してそそくさと退場。号泣したのでしょう。

地球にどでかい隕石がつっこんでくる・・しかも数週間しか時間はない、どうする、どうなる!
救うのは、そうそこのあなた、いつも大変なブルース・ウィルス。今回は油田堀のボス。隕石までフライトして穴をあけ、爆薬をしかけてまっぷたつに破壊、軌道をはずしてほしいとNASAから依頼を受けます。

愛する家族を守るため、信頼できる野郎どもをひきつれて、宇宙へ。

もうめっちゃくちゃなストーリー、でもこの映画のいいところは脇役たちです。

皮肉な天才肌スティーブ・ブシェミ、NASAの司令塔ボビー・リー、黒人で体型がミシュランタイヤのマークのようなマイケル・クラーク・ダンカン・・

ボビー・リーはアンジェリーナ・ジョリーの元夫。彼女は彼に最初に会ったとき「どうしたの?私呼吸がとまっている・・」と思ったそうだ。超セクシーだが、とにかく体から4本手足が出ているものなら机を除けば、せまるらしい。困ったお人だ・・

最後、ブルース・ウィルスは地球のために命を落とし仲間に「男の中の男だ、お前は」と言われる。

もう、のるかそるか、感情移入できなければかなり苦痛を伴う映画でしょうな~
フランスでは最後の盛り上がりのシーンで大爆笑だったらしい。

それにしてもさ~いつも思うが映画で「地球を救う」ミッションを描く国ってアメリカだけだよね。ヨーロッパ映画でそんなのあった?




観てはいけない!初回は「モニカ・ベルッチ ジュリア」

2005-01-18 22:00:39 | Weblog
「イタリアの宝石」と言われる美女、モニカ・ベルッチは本当に美しいですね。
元モデルでスタイルもすごいしね。叶姉妹ばりですが、たぶん詰め物はしていない体だと思います。他の映画でみたけど、背中の背筋とかすごい・・鍛えてますな~

そんな彼女の「モニカ・ベルッチ ジュリア」が記念すべき観てはいけない映画の初回に選ばれました。アメリカ版「ゴジラ」にしようかな~と迷いましたが、まあ、こちらは悪評が出回っているので賢明な方はこれから見ることがないでしょうから。

「モニカ・ベルッチ ジュリア」はイタリア映画で日本未公開。98年の作品で監督はマリコ・リージ。

未公開で当たり前。こんな映画を劇場にかけ1500円の入場料を払わせたら、間違いなく犯罪行為。

DVDで借りた私のバカバカ!

相方とレンタルショップで何見ようかな~と物色してたら、ジャケットにモニカの妖艶な姿が映っていて全裸シーンがどうたらこうたら・・相方は「お!!」「え~じゃないの!」ということで話がまとまり喜びいさんで見たふたり・・

女のくせに女の裸を喜んで見るなと言われそうですが、美しいものは別になんでもOKなんで・・

ところが!ストーリーはさっぱり面白くないし、大晦日の1日を描いているんだけど、夫の浮気が発覚、嫉妬に狂ったモニカはブラジャーをつけ、パンティなしで家の中をうろうろするシーンをムダに延々と・・何の意味もなく、ドキドキするエロスもない。

どこかで軌道修正してくれるに違いない、いやどこかで面白くなるに違いない、という願いもむなしくどんどん加速度がついてつまらなくなる。たぶん最後近くで軽く意識を失ったかも。

レベルは高校生の文化祭の出品作以下!時間泥棒!相方のスケベ心にのった私がアホだった・・

モニカ・ベルッチは「アレックス」という映画にも主演していますが、これもあまりに危険である意味観るには勇気が必要です。ひどい作品ではありません。でも、あまりにも残虐で・・
まあ、いつか登場するでしょう。


特報!明日の予告

2005-01-17 21:36:03 | Weblog
好き!な映画を続けて登場させたので、明日18日は「ばかやろう~~~」な映画にご登場願いましょう。あくまでも、私の好みなので、「なんでだよ!この映画いいじゃん」と思う方もいらっしゃるでしょう。

そのときはご勘弁を!

明日は私の「観てはいけない」映画です!

今日はアラスカの空の下、「ホワイト・ファング」

2005-01-17 21:31:03 | Weblog
昨日が南国だったので今日は思い切って寒いところに行ってみましょうか。

今日の1本は「ホワイト・ファング」(製作年度91年、監督はランダル・クレイザー)
ディズニーの作品ですが、立派に大人の鑑賞にたえます。(アニメではなく実写です)

舞台は金鉱堀が群れをなして押し寄せていた時代のアラスカ。冒頭のアラスカの自然が、あなた!もうめちゃめちゃ美しい!!!雪って青く見えるんだよね~

ひとりの金鉱堀の青年(イーサン・ホーク)とある動物の心の交流を描いているんですが、この動物は「犬と狼の混血」。一見、「シベリアン・ハスキー」か「アラスカン・マラミュート」のようにも見える犬で、先住民族ので労働犬として働いているときに、青年と出会います。
この犬の名前が「ホワイト・ファング」、白い牙。かっちょええ~~

冒頭のシーンでは、まだ子犬だったころの彼とママ犬(狼なのかな?どっちだろ)のからみがあり、チビのときもめちゃめちゃかわいいい!!耳でか~~い!!

青年が村のはずれでいきなりバカでかい熊に襲われると、ホワイト・ファングは助けにやってきます。牙をむき、自分の何倍もある熊を威嚇します。
どこかで誰かがいっていたが、牙(歯)を出すことが友好を表わすのは人間だけだと・・
これは「笑う」という行為のことですが・・

確かに動物が歯を出すとき、牙をむくときは、威嚇のときだものね。

この後、ホワイト・ファングは心無い人間の手に渡り、しばらくものすごく過酷な状況を強いられます。久々に青年がホワイト・ファングを見つけ、保護しますが、傷だらけでぼろぼろ、心を閉ざしたホワイト・ファングは彼をうけつけません。

でも・・ある日、ホワイト・ファングが彼を信頼し、彼の手からエサを食べるように・・このシーンは本当に美しく、カメラを固定し長回しで静かに少しずつ近寄る様子を強烈にリアルに描写しています。イーサンもかわいかったな~

アラスカの自然がすごい!ホワイト・ファングとの交流も甘すぎず、良い感じ。
とにかく、犬と狼の混血!このかっこいいホワイト・ファングの存在(本名はJED君)につきます!