少し前にレンタルで鑑賞
「ソウル・サーファー」
文科省ご推薦らしいが、そんなこと聞くと逆に観る気がそがれる。
が、しごくまっとうな直線作品でした。
すごく面白いとかではないけど、マジメに作った作品ってところ。
妙に「泣けよ」路線でないところは良かったです。
事実を基に淡々と・・ってところ。
ハワイでサーフィン中、大型のサメに片腕を食いちぎられた少女のお話。(実話)
体内の血液のかなりの量を失ったのに、奇跡的に助かる。
が、何せ肩から先がなくなって、生活は不自由極まりなくなる。
見た目だって大きく変わっちゃったし。
それにしてもすごいのは、退院した日、帰宅する際に海辺を走る車中で
「抜糸したら、海に入っていいって先生が言ってた」
と彼女がポツリと口にするシーン。
え????怖くないのか?
彼女を襲ったサメはまだいるわけだし(後に捕まって殺処分)
海そのものへの恐怖はないのか?
とびっくり。
でも、冒頭の独白にもあるように
彼女にとって「海」は「ホーム」。
「海」こそが、温かく、くつろげる場所なのだ。
もひとつ驚きだったのは
メイキングで、彼女を襲ったサメが捕まり、殺されたことに対して
本人自らが「sorry」と語っていること。
彼女は、敬虔なクリスチャン。
海には多くの生き物がいて、
そこに入るってことは
そうした生物たちへの「ごめんなすって」という気持ちを忘れずという生き方のようだ。
(でも、一度人を襲ったサメはそのままにはできないらしい。熊やライオンとかと同じで人食いになっちゃうんだね)
ラスト、見事にサーファーとして復帰した彼女に対して、メディアのバカチンは
「腕があった頃に戻りたいですか?」
と聞く。
見事なまでのアホ質問にも、彼女は冷静に
「時は戻せない。今の自分で生きる」
と答える。(当時まだ10代)
まったくもって、メディアの質問の低レベルは万国共通だな。
そんなこんなな本作だが
ハワイの海は素晴らしく美しく、それだけでも満足な作品だった。
こちら、ご本人
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