シネマトリックス

面白かった映画、つまらなかった映画、見なかった映画は空想で・・今はたまののんびり更新です。

土曜だからおまけ

2008-03-29 21:12:21 | Weblog
アップした画像を見るがいい!

フランスの恋人、世界の恋人、アラン・ドロンの若き日です。

なんていう2枚目ぶりなのでしょう~~

「キレイ」だけじゃなく
「アブナイ」です

それは・・
「劇薬」です

モラルや良識なんて燃えないゴミの日に打ち捨てて、ついていかないとダメ

心の安定なんて考えちゃダメ

帰りのキップは買っちゃダメ

年がら年中勝負下着でないとダメ

明日があるなんて思っちゃダメ



こんな2枚目はもう二度と出てこないだろな~~


つくづく思うこと

2008-03-29 20:54:56 | Weblog
CGがすごくなって映画で描ける世界は確かに広がった。

役者やスタントマンの方たちにとっても「安全」という面で多くのメリットがあることも事実でござる。

でもさ~~「ライラの冒険」鑑賞以来、「ひょっとして映画をつまらなくしているひとつの要因ってCGじゃね~~の?」という声が我が家で上がっている。

面白い映画は何をどうやっても面白いし、面白くない映画は何をやっても面白くないんだけどさ。

スター・ウォーズも・・

前3作は燃えたのに・・

新3作は物語がまったく頭に残らず、あやうく寝そうになる始末。

でっかいスクリーン上、すごい数のクローンの行進のシーンを見てて、「ああ、ここに映っているものにイッコも生き物がいないのね」と空しい気持ちに。

まあ、いいんだけどさ。

なんて思いながら昨日、久しぶりぶりに「バック・トゥ・ザ・フューチャー」を鑑賞。

もう何回見たかね~~
見ながら一緒にセリフを言える作品のひとつですね。

ほんとによくできてるわ!
面白い!
何度も見て何がどうなっているのか完璧にわかっていてもドキドキする。

映画って写真が動くもの「活動写真」が始まりじゃない?
この作品ってまさにそういう「活動写真」だと思うね。

アップした画像なんて、まだ「合成」ってレベルの絵だけど、ど~~よ。
楽しいよ!

役者全員が怪演技・・結構リアルな演技路線が主流だったのに、あえて、すごくオーバーなクラシック・コメディ演技パターン。

いいな~

しかし、ジョージ・マクフライ役の彼が昨年末見た「ベオ・ウルフ」でアンジェリーナ・ジョリーの息子役をやっていたとは!あのゲロゲロなモンスター役、全然知らなかった、知ってる方いました?








なんだ、こりは?

2008-03-25 22:42:48 | Weblog
「ゴーストライダー」

マーク・スティーブ・ジョンソン監督作、主演が竹輪ブを斜めに切ったような顔のニコラス・ケイジ(決してキライではない)

アメコミ原作ものです。

本日相方の後輩がセルで購入したものをお借りしたとのことで、鑑賞させていただきました。

その後輩君もバイク好き。

相方ももちろんバイク好き。

しかし・・

なんですか?こりは?

あのさ~~複雑に入り組んでいるストーリーとか難解な話は、それはそれでいいんすよ。ほどいていくと、むいていくと、あら、こんな話だったの~~って驚くのもまたいいものです。

でもさ、この映画全然そういうものじゃないのよ、なのにanupamは全然話を理解できませんでした。

頭の上にはずっと

簡単な話のくせにわかりづらいとイライラするんだよね。


でもね、でもね、ひとつだけいいことがあるのよ。

それはサム・エリオットが出ていたこと。

この人、なんでこんなに声がいいのかね~~

つい最近見た「イライラの冒険」で超いけてる気球乗り役に萌えました。

今回もジジのくせに長髪が似合っていて、かっこいいの~~

アップした画像、右端の方ですね、隣は奥様のキャサリン・ロスでしょうか?

78年に結婚以来、破綻していないようだ。

なんで日本人はこういうジジがいないのか?かなしい・・

カラダが痺れました

2008-03-23 20:47:33 | Weblog
以前から気になってお気に入りに入れていた神戸で占いをする女性の活動紹介サイト

ここはその方自身が立ち上げているサイトではなく、占いのセッションを受け、感銘を受けた女性が作成しているもの。

不定期であったけど、体験記やらナンやらカンやら、結構面白かったので、ちょくちょく見に行っていました。

いつか神戸に行くことがあったら、会いに行きたいな~~と思っていた。

占い師って玉石混合でさ、悪いこと、恐いことを言って恫喝するタイプもあるが、この方はまったく違ったスタイルで、どこか宇宙人っぽい感じを受けていた。

3月に入ってから、3月一ヶ月、占いを始めてから初の1ヶ月間休暇をとる・・とのアナウンスが最新情報としてアップされていました。

ああ、そうなんだ~~

売れっ子の占い師さんはお忙しいからな、リフレッシュ休暇なんだねって思った。

そして、今さっき見たら・・

3月19日に亡くなられた・・と。

ええええええ

何?何のこと?

死因はわからない・・とのこと。

ええええええ

しばしカラダが震えました。

亡くなった・・のか。だって、まだ60代くらいじゃないの?!なぜ?

サイトの管理人の方はこうコメントします。

「彼女は思い切り生き、悔いなく体を離れたいったのではないか・・だから、3月30日に開催する追悼イベントには皆さん喪服ではなくドレスアップして来てください、それが彼女からのリクエストだったので・・」

彼女は死ぬことをまったく恐れていなかったそうで、「素晴らしい世界に戻っていくだけのこと」と日ごろから言っていたそう。
言葉で言うのは簡単だが、彼女の生き様がそのことを本当に実感させるものだったようです。

私も彼女のように去りたいな・・そう思った。

でも、今は少しだけ「○○さん、会えたらよかったです、どうか安らかにお休みください」としんみりさせてくださいね!






元祖子供顔系女優

2008-03-23 12:24:07 | Weblog
マウロ・ボロニーニ監督作「愛すれど哀しく」

主演はオッタヴィア・ピッコロです。

ヒモ君のために身を売る哀しい女性の話らしく、他に惚れた男ができてもヒモ君にがんじがらめにされて・・ってな哀れなお話らしいです。

ってことは当然未見なの。

でもね、昔、淀川さんが
「私は何年先までもこの映画のことを語っていくだろう」
と大絶賛されていたのを覚えてまして~~

そだ、
あのオッタヴィアさんは今??
と思い、今日記事にしてみました。

彼女は1949年生まれなのでanupamよりちょうど10年お姉さん、59歳になりますね。

若き日の彼女は、丸顔っていうか童顔っていうか、子供系の顔で、それでいて、結構すぱ~~~っと裸になるので、そのギャップで人気あったのかも。
(と言っても日本でメジャーな人気投票で上位とかにいたわけではありません)

色々な作品にお呼びがかかっていました。

アラン・ドロンとも共演しているしね。

そんな彼女の2003年のお姿を画像でアップ。

映画とは80年代後半から離れたようで、舞台での活動がメインなのかも。
これも舞台での様子みたい。

年月は過ぎた・・
はあああああああ

50代以降の女性は
やせすぎだとシワは目立つし
太りすぎるともろにおばちゃん

デリケートなお年頃だわ

よく胸が腹にのっているようなおばあちゃんっているじゃない?
あれだけは・・
まあ、anupamは胸の大きさからいって、なりたくてもなれないけどさ。

あ、話がずれたわね。
元祖子供顔もね~~こうなるんだね~~
永作博美さんも30年たったら・・


こんなんでました

2008-03-21 23:31:38 | Weblog
マブだちのももちゃんは、多忙らしい。

彼女はジョニデの大ファン。

そこで、忙しい彼女につかの間の憩い・・ってことで、ジョニデの画像を上げておきましょう。

こういう不良っぽいジョニデにはしびれますね。

うちの相方は美容室にジョニデの写真を持っていって「この髪形にして」と頼みました。

結構雰囲気似せてくれた(髪形のみ)担当のK君(私の担当でもある)、ありがとよ~~


絶世の美女

2008-03-20 23:20:38 | Weblog
先日、映画史上燦然と輝く美貌の持ち主てえことで、ビヨルン・アンドレセンを取り上げました。

それにしても、最近の映画界には「絶世の美女」ってのがいませんな~~

「個性的な美女」は存在するが、どの角度から見ても「参りました~~」系の美人女優は少ない感じがしますね。

シャーリーズ・セロン、アシュレイ・ジャッド、キャサリン・ゼダ=ジョーンズ、アンジェリーナ・ジョリー、二コール・キッドマン、ハル・ベリー・・
美しいけど、万人から見ての美人というのとはチビット違う。

一昔前、ファッション・デザイナーの男性がインタビューに答えて
「ハリウッドは美しさに無頓着になった。ハリウッドで美を見つけることは難しい」
と語った。

まあ、単純に美男美女が恋を語り合う映画自体に人々が食欲をそそられないから・・なんでしょうが。

そこで今日の画像のヴィヴィアン・リー

絶対の美女、100%の美女です。

「風と共に去りぬ」は彼女なしには存在しなかったでしょう。
勝気そうな絶世の美女、スカーレット・オハラ。

私生活ではローレンス・オリヴィエとの2度目の結婚も破綻、病気に苦しめられたみたいだね。

でも、病気で臥せるってのも美女にふさわしいかも。

今後も彼女のような絶対の美女が映画界に現れることは少ないかもしれませんね~~




怒りの鉄拳

2008-03-18 23:48:52 | Weblog
仕事でクレームを言われるのは、当たり前っす。

なんでこんなことを・・ってものもあるけど、本当に心から謝りたいものもある。

でも、いずれにしても必ず「申し訳ありませんでした」ってすぐ謝る。負けるが勝ち・・だから。

でも、この前のだけは違いましたよ~~

絶対に素直に謝ってたまるか~~~
クレームをダラダラ言い続けるそいつ(性別と年齢を書くとまずいので書かない)の目をじ~~~~っと見て一瞬もそらさずに凝視した。

普通なら
「あ~~そうですよね、はいはい、ほんと、おっしゃるとおりです。大変申し訳なかったですし、改善して・・うんたらかんたら」
と言うところだが、中途半端に低姿勢なんて絶対にしたくない!と思って最後までガン見した。

相手はどんどん興奮してくる。

心の中で「どこまで興奮するかな」と思い、意識的に自分のガン見の圧を上げた。
するとますます、相手は顔を紅潮させた。

は~~~ん、反応してるねと思った。

あまり興奮しすぎで死なれると困るので、最後は
「私共も反省すべき点、改善すべき点はそのように努力します」
とだけ言った。

その場にいたその他多くのクライアントはツボをはずしたそいつのドアホな文句に全員ドン引き。

翌日、翌々日と居合わせた方と話す機会があったが
「anupamさん、困らされてましたね~~」

多くの方が途中で止めたいと思ったようだが、まあね、我慢されたようだ。

文句をブチたれることで存在証明されたい方なのだと思うが、裏目に出たようだ。

この場を借りて言う
本気だしたら私の方が強いぞ!
fuck you,men!
お前の母さん、でべそ!えんがちょ切った!







未来をうらなう1本だそうです

2008-03-15 12:56:03 | Weblog
じき劇場公開予定の「シー・モンスター」

8200万年前の白亜紀の海の中に生きる海竜たちの
「食っちゃうぞ~~」
「こっちこそ襲っちゃうぞ~~」
を描いたフルCGアニメです。
しかも飛びます、飛びますの3Dだよ!

先日「ライラの冒険」(我が家では「イライラの冒険」と改題されてる)の際に予告編を鑑賞。

う~~~~ん、これは見たいかな。

「ベオ・ウルフ」を3Dで見た際、ふたりで4000円と言われ
「レイトで見る意味ないじゃんよ~~」
とチケット売りのお姉さんにくってかかったが、今回聞いてみるとやはり3Dなのでレイトで見ようがいつ見ようが、おひとり様2000円だそうだ。

予告編のナレーションでは
「それは誰も見たことのない世界、危険な生き物たちが住む海」
とか・・

「危険な生き物」?

でもさ、言ってみれば、この映画は彼らのお食事風景満載ってことだけであってね~~人間世界に置き換えてテレビで言えば「食いしん坊バンザイ」とか「元祖デブ屋」と変わらないんじゃないでしょうか。

「危険な生き物」?

食べるため以外には他の生き物を殺すことがめったにない生き物たちのどこが危険なんすかね。

食べるため以外(ごくたまに食べるため)に同種すらも殺す人間のほうが遥かに危険な生き物だと思いますが。

こういうセンスのないナレーションを聞かされると、なえちゃいますが、まあまあ・・

本作は今後の映画のスタイルをうらなう上でも分岐点となる作品だそうで、アメリカではすでに普通の恋愛映画も3Dにしちゃおっと・・って考えているらしく、09年以降はすべての作品が3Dになると言い切っている大手の映画製作スタジオもあるそうです。

アメリカでは立体画像を見られる箱もじゃんじゃん増えているので、そういう方向にいきそうらしいのです。

この映画のヒットあるいかコケが、今後の3D映画に拍車をかけるか、ちょっと立ち止まるか・・に影響を与えるんだって。

でも映画がね~~3Dにね~~
あってるものもあれば、そうじゃないものもあるんじゃない?

皆さん、どう思うですか?

ラスト20分で coming できます

2008-03-13 21:18:48 | Weblog
タランティーノ監督については、まずは、そもそもこの監督の作品が「好き」か「嫌い」かパッキリ割れますね。

じゃ、私は「好き」に1票入れましょうか。

でも、作品の中でさらに「好き」「嫌い」がパッキリ割れます。(当たり前前田のクラッカーだが)

「レザ・ボア・ドッグズ」は大好きです。
「パルプ・フィクション」も大好きです。

でも「ジャッキー・ブラウン」は全然ダメで、「シン・シティ」もタランティーノの部分はあまり・・

さ、今日の1本は「デス・プルーフ」

カート・ラッセルが映画のスタントマンだった男を演じていて、やつの車が「ウォーター・プルーフ=耐水」ならぬ「デス・プルーフ=耐死」カーなの。

しかも~こいつはシリアル・キラー。

とんでもない映画です。

とにかくガールズ・トーク、それも品のない「fuck」満載の会話がダラダラダラダラリンと続きます。

「レザ・ボア~」でもしょっぱな朝のカフェで野郎どもがピーチクパーチク話しますが、今回もあ~でもない、こ~でもないというしょ~~~~~~~~~~もない会話が延々。

これ抜きにタランティーノ作品は成立しないようで、これを「へへへへ」って言って見れないと心筋梗塞になりそうです。

私は「へへへへ」と見れるので、大丈夫。何とか今も生きてます。

そして、そして、ラスト20分くらいで「抜けます」

大笑いだぜ!
相方とふたり、腹をかかえて笑いました。

ストーリーなんて知っていても仕方なし。
とにかくラストの「抜き」の部分のために存在するような映画だ。


画像は名優ふたりの2世だよ!
美しいです。足長いです。

シドニー・ポワチエとジョアナ・シムカスの間のお子様・・

これから要チェキです!

見慣れることの哀しみ

2008-03-12 23:34:19 | Weblog
ここは雅な京都の料亭

お庭・器・四季の花・・「金かかってんな~~」

女将もすげ~~きれいです。

ではでは、早速出されたお料理に箸をつけてみましょか。

一口いただきます。

・・・・・・

あの、キレイなお料理なんですが、味がわからないんですけどお~~

次のお膳もいただきます。

・・・・・・

あの、味が薄すぎてよくわからないんですけどお~~


ええいい~~塩持ってこんかい!!!


昨日レイトで「ライラの冒険 黄金の羅針盤」を鑑賞。
全編を通じての感想はこんな感じ。

でも・・
原作は素晴らしいらしい。

よくね、出ますよ、予告編で「映像化不可能といわれた○○を今!」みたいな。

この「ライラの冒険」もおそらく昔だったら映画にはできなかったかも。

今や技術的に可能になった小説、童話、たくさんあるのでしょう。
でも、それが面白いかというと・・

映像は実現できても、必ずしも心を動かされるとは限りません。

3部作であることを冒頭にうたっている本作。

残念ながら、本作は
「これ、次回作作れるの?」
って感じ。

どうやら本国でも興行的にコケテしまったようで・・

まあ、これでは仕方ないかな。

二コールは美しかったです。
ダイモンは超リアルです。
クマはたくましく、これまた超リアルです。
サム・エリオットはかっこいいです。

でも120分近く、映画館で席に座っていて冷静でいられる冒険ファンタジーに意味はないでしょ。
映像にカラダをもっていかれることがない・・さみしい限りでした。



美しさにはかなわない

2008-03-10 23:44:16 | Weblog
画像は「ベニスに死す」でのロケ中の写真のようだすな。

ビスコンティ監督と、タジオを演じるビョルン・アンドレセンが一緒に写っています。

ビヨルンはこの作品の前に「純愛物語」という作品にちょい役で出ていて、スチールで見る限り、そのお姿は「べつに・・」って感じの容貌なの。

トーマス・マン原作の映画化が成功するか否かは、驚異の美少年タジオ役の少年の容貌にかかっていましたから、当時ビスコンティが大々的にオーディションをやったのもうなずけますね。

結果、ビヨルンが発掘されます。

私は映画の存在を知ってから原作を読み、その後映画を見ましたが、タジオの容貌の描写をビヨルンは100%忠実に再現していると思いました。

夢のような存在ですよ。

象牙のような滑らかで血色のない顔、輪郭のまわりのあの蜂蜜色の巻き毛、まさに完璧!

今も私の映画鑑賞史上最強の美貌と言えば、男も女もひっくるめ、このビヨルン演じるタジオかも。

昨日、愛すべきブーのマット・デイモンの画像だったので、今日は美に加担してみました。





また見ちまいますた

2008-03-09 23:43:06 | Weblog
「ボーン・アルティメイタム」

レンタルで本日再見。

ロードショー時に劇場鑑賞。あまりの面白さにイスからひっくり返りそうになりましたが、2回目の今日も、ひっくり返りそうになりました。

ストーリーの顛末は知っているので、緊張度合いはレベル5からレベル2くらいに引き下げられましたが、細部に渡る緻密な出来、職人芸ともいえるボーンの行動に再び「んんんん」

ボーンには、ぜひともNHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」にゲスト出演していただきたい。

茂木さんの「あのとき、本当にあきらめずに食い下がりましたよね。それをできたのはナンだったんですかね?」と脳科学者とも思えないような質問への答えを見てみた~~い。

とにかくだ!

これぞ、映画の面白さと思います。
未見の方、アクションが好きなら見る価値ありです。

でも、1から順番に見てね~~
マット・デイモンの顔の変化など、すごいです!


「らしさ」って何?

2008-03-07 23:18:09 | Weblog
99年デヴィッド・リンチ監督作「ストレイト・ストーリー」

「ロスト・ハイウェイ」と「マルホランド・ドライブ」の間に撮った本作は、いわゆる「リンチらしからぬ」1本として有名ですね。

ずっと前に、後半のみ鑑賞したのだが、昨日全編を無事見ることができました。

「年取って何が最悪なこと?」
「そうさな、若い頃のことを覚えていることだな」

この映画ってたぶん、40代以上になっていないと「カラダに来ない」んじゃない?

冒頭カメラは、田舎町のとある家の庭を、上の方からゆっくり滑るように降りてくる。

「おお~~この芝生に指でも落ちてんじゃね~~?」という気になる。

いやいや、この映画には猟奇的なパーツもフリークスも出てきません。

どうやら人生のファイナル・コールが聞こえ出したストレイトじっちゃん。

10年前にケンカした兄貴、病に倒れたらしい。

じっくり考え、「会いに行く」ことにする。

でも車は運転できない。何で行くの?

500キロ離れているんだよ。

ストレイトじっちゃんは、時速8キロのトラクターでテケテケテケテケ。

道中、様々な人々との出会いがある。これがまた、みんな優しいのよね~~

そして、ついにじっちゃんは兄貴の家にたどりつく。

ラスト、ここで交わされる言葉の何たる少なさ。でも、それでいいの、ハグしなくていいの。

「リンチらしくない」とのことで違和感バリバリの方もいるようですが、私は別の意味で「リンチらしい」と感じました。

「ここでこう感じろ」とぎゅ~~~と押し付けてくることなく、「好きに受け取らせてくれる」・・そんなリンチっぽさ・・この作品からも香りたちます。

いろいろなシーンが素晴らしかったけれど、じっちゃんが戦場で仲間を誤射して死なせてしまった話をするシーン・・演じるリチャード・ファーンズワースの瞳が涙でいっぱいになるシーンのスーパーリアル。

そして、娘を演じたシシー・スパイセクもまた見事!

この人もまたカメレオンのように役によって姿を変えますね~~


あまり単純に「心温まる」とか言いたくない、それでくくってしまうのはモッタイナイ・・

この映画と出会えた年齢が10代20代でなかったことに感謝します。