Scarving 1979 : Always Look on the Bright Side of Life

1979年生な視点でちょっと明るく世の中を見てみようかと思います。

本音と建前、心の声

2004年11月02日 23時59分59秒 | 1分間スピーチ
今日は、本音と建前、心の声でした。

本音と建前とは少しお話が違うのですが、
昔から私は、本音で話す、というところの解釈を、
どうにも胡散臭く思っています。

本能というか、チョット悪い独善的なところを、
多くの人は本音だなんて決め付けたがると思うんです。

でも言動って、そんなに簡単に一元化できるものでもなくて、
複数の理由が絡み合ってることもありますし、
なんにも考えずにしてしまうこともありますし、
他人に対する思いやりだけしか考えてないってことも、
やっぱりあるわけです。

でも、他人のためなんて言うのも照れくさいので、
さも独善的な理由だったっぽく告げてしまう、
すると、それが本音とされてしまう。

そういうことって、きっとあると思うんです。

で、それは冗談だよ、とか言ってみても、
相手は、思いつくならそれも本音でしょ、なんてことを言うわけです。

それはチョット…と思うんですけど、
でも理屈としては、それはその通りなんですよね。

どう考えても、自分では辿り着かない、
理解できない他人の答えってあると思うんです。

どうしたって自分の中には持てない、
全く思いもしない答えが。

逆に考えると、自分の口から出る答えって、
それが冗談であれ、本心であれ、
どちらも確かに自分の中にあるものなんですよね。

だから、口に出した答えが全て自分だと思われても、
それは仕方のないことなんです。

単に、他人の真似をして、
それがたとえ自分の中でナシな答えだったとしても、
自分の中にある答えなんですから。

本音でも建前でも、本心でも冗談でも、
全ての答えが、自分である。

…なんて風に、
自分の言動には責任を持ちましょう、
とか、思ったわけです。

別になにがあったわけでもなく、
今後は、どうとられたっていいや、
って、自分の答えに開き直ろうか、
とか、思ったわけです。

私は全ての答えに責任を持つ、
そこで、逃げない。

全ての答えが、自分である。

CD千選vol.0014「SMiLE」

2004年11月02日 16時02分17秒 | 音楽
前回から2ヶ月ぶりくらいになる、このCD千選さん。

CD1000枚以上所有する音楽好きという肩書きを、
すっかり知らない人も多々いそうな気もしますけど、
それはそれで、どうでもいいお話ですね。

さて、そんな久しぶりの復活に相応しい、
幻と呼ばれていた名作を紹介致しましょう。



Brian Wilson「SMiLE」です。

37年前、名盤「Pet Sounds」の次作として制作していたものの、
Brian Wilsonの崩壊によって途中で頓挫してしまい、
未完成曲を集めた「Smiley Smile」というカタチで、
世の中に出ることとなりました。

しかし、未完成であるが故に、完成盤が聴きたいと海賊盤が出回り、
Brian自身の天才ぶり、そして未完成に至った理由や背景から、
POP好きの間では、幻の名盤、として語り継がれてきました。

その幻の名盤が、Brian自身の手で制作され、
37年の時を経て、2004年9月に、ようやくひとつの作品となったのです。

私自身も5月に記事にしているくらい、
大注目の作品だったわけです。

「Smiley Smile」は崩壊寸前のBrianがそのまま投影されており、
あまりに内的宇宙に入り込み過ぎ、余裕なく鬼気迫るサウンドで、
言うなれば、壊れた人のコワイ笑い、という印象を受けました。

しかし、本当の「SMiLE」は違いました。

みんな余裕を持って楽しそうに遊び心を持って演奏しており、
聴いていて自然と笑顔になる、
そんな、いい意味で肩の力の抜けた作品でした。

Brian Wilsonが目指していたのが、
こんなにも余裕のある優しい笑いであったとは。。。

それでいて余裕がある分、深みもあり、
郷愁の感情を引き出し、笑いの中に涙さえも誘います。

アルバム構成も素晴らしく、全ての楽曲が有機的に絡み合い、
一度聴き出したら、最後まで止められません。

敷居が低く、一度の視聴だけでも心が掴まれ、
そして聴き込めば聴き込むほど発見がある。

初心者にも、POP好きにも満足のいく、
まさにPOPの行き着くべき名盤です。

「SMiLE」にまつわる伝説や、37年という期間がなくても、
必ず名盤として挙げられていた作品となっていたことでしょう。

この作品は、時間を超越したところに存在しています。

37年前の作品とも、今年発売された作品とも、
どちらとも思えません。

作品時代が時間そのものかのような。。。
素晴らしいです。

やはり、良質なPOP音楽は寿命が長いです。

ともかく言葉で表現できない、
聴くだけで、あらゆる感情の流出を感じる作品です。

POP好きな方は、ぜひ聴いてみてください。

映画生感想『モーターサイクル・ダイアリーズ』

2004年11月02日 07時07分08秒 | 映画
2004年10月31日、ジェフ戦に向かう寄り道としてひとり、
シネプレックス幕張にて、9時50分の回を観賞しました。

感想を一言で言うと、
青春や大自然の美しさを味付けに、
生きる意味や、文明の存在意味、
そして真の平等とはなにかを考えさせられる、
心に静かに染み入る、優しくも温かく、真摯な作品でした。

前情報をなにも入れずに見たので、
後に革命家となるチェ・ゲバラの、
医学生時代の冒険旅行を語る物語とはいえ、
基本は、お気楽なふたり組が南米大陸をバイクで横断し、
南米大陸の美しさと共に、道中の模様を面白おかしく撮った、
娯楽作品かと思っていました。

前半は、確かに冒険要素が色濃く出ていて、
いかにも学生の貧乏旅行っぽい、
面白おかしいお話が続きます。

しかし後半になるにつれて、
作品は、人間の真相に迫る深みを持っていきます。

西欧人に淘汰された先住民とその祖先たちが残した偉大な文明、
そして、隔離されているハンセン病患者など、
不当な差別を受けている人々と触れ合う中で、
主人公達自身の心境や言動が変化していき、
同時に観ている私達に対しても、
主人公達の目を通して、大事ななにかを訴えかけられます。

主人公達が街で人と触れ合う場面では、
ドキュメンタリーっぽい視点で撮られており、
それがより一層、真実味を増すこととなり、
本当に旅をしているかのような印象を受け、
同時に映し出された人々の気持ちが、
演技ではない本当の気持ちとして映り、痛いほど心に響きます。

日本でも目を向けないようにしているだけで、
複数の民族についての問題はあると思います。

この問題はとても難しいので、一言では表現できませんが、
そこに目を向けないまま生きていていいのか、
ホンの少しですけど考えさせられました。

私は国境なく全てがひとつの国であるべきだとは思いませんが、
それぞれが認め合う関係になることが出来る世の中になればと思います。

私ももう一度、バイクに乗り、旅立ちたくなった。