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イタリアより

滞在日記

久しぶりのド・スパーデへ

2015年12月28日 | ベネチア

ベネチア2015


■2015年12月28日(月)

昨日ミラノからベネチアに移動してきました。いつもの通り旅の終わりはベネチアです。今、イタリア時間28日月曜日の朝を迎えています。先ほど遅い朝食を済ませて来ました。

今朝のベネチアのお天気は昨日と同様霧に包まれています。天気予報では晴れるのだそうです。幸いなことにアックアアルタはありません。ホテルの目の前がカナル・グランデ(大運河)に面している為に、潮位があがれば周辺は水浸し、それどころか、道路は川と化して歩けなくなってしまいます。あちこちに積み上げられているパッサレッレ(戸板)を見れば、アックアアルタも既に起こってるのだと思います。この季節のベネチアの風物詩、ここでは洪水も楽しまねばなりません。

さて、きのうは、ミラノ出立の列車に乗り遅れて、ちょっと気分がゆるんでいます。あ゛ー待ってぇ~と追いかけても列車は止まってはくれない、当たり前です。この時の顛末は又お話したいと思いますが、いつものネット予約の早割のチケットでなくて幸いでした。


久しぶりに訪れたカンティーナ・ド・スパーデ


ホテルにチェックイン後、町をぶらぶらしながら早い夕食に出かけました。途中ヴァポレットに乗ってしまったので、なじみのあるリアルト方面に足を向けたのですが、久しぶりにド・スパーデに行ってみようと思ったのでした。


ド・スパーデ店内


このバーカロを知ったのは、もう随分前のことです。ベネチアの町巡りの達人陣内秀信さんの著書に出て来たのですが、当時の経営者セバスチャンさんにたまたま店の前でお会いして感激したのでした。この時は、お店が閉まっていて周辺をウロウロしていると、ド・スパーデに来たのかと声を掛ける人がいました。私がそうだと答えると、その男性が近くに居たセバスチャンさんを呼んでくれたのでした。


美味しそうなチケッティが並ぶ


お店は何時に開きますか、と聞くとゴンドリエーレのような雰囲気で大きな身体をしたセバスチャンさんは、それでも優しい顔つきで、明日からだよ、7時にオープンだと言いましたが、この日は12月26日で、明日は帰国日です。残念な思いを抱えながらホテルに引き返したのですが、これがこのお店との出会いでした。


好きなチケッティを選んでお皿に盛ってもらう


暫くして、あるイタリアの旅行サイトがこのお店を紹介したために、日本人が一気に増えて驚きました。皆一様に、そのサイトの紹介ページを手にしています。それまでは日本の旅行者とは会ったことがなかったので、ちょっと心強い気持ちにもなりました。ところが、その翌年辺りから、このお店の料理は何だかつまらなくなってきました。観光客相手のお店が提供する味とさして変わらなくなり、魚介類の質も落ちている、海老なんて、中身がほとんどない・・・

ある年、セバスチャンさんはお元気ですか、と店のスタッフに聞くと、彼は辞めて居ないと言いましたが、その辺りから経営者が変わり、料理の味も落ちていったのだろうと思います。


店内はあっという間に人があふれました


それから私の足も向かなくなったのですが、どうも昨年再び経営者が変わったようで、ネットの評価がとても良くなっていました。で、今回の訪問となった訳ですが、成る程、口コミは大きいものですね。


私が頼んだチケッティ


私は午後6時前に店に着いたのですが、もう20人ばかりの人が店が開くのを待っていました。さすがに以前の美味しかった味がどんなだったか、覚えてはいないのですが、少なくとも、熱々で出してくれたチケッティやイカスミのスパゲティは美味しくて、日本では味わえない料理だなぁと思いました。


イカスミのスパゲティ


ベネチアは一年経ったら、随分と変わります。駅構内はすっかりリニューアルされて、トリノの名店ジェラートのグロムが出来ていたし、リアルトの周辺も新しいピザ店や明るいレストランがオープンしている。このド・スパーデの店内は何も変わっていない、昔のままでしたが、こうして経営者が変遷しながらでも老舗が消えることなく存続するのはどこかほっとする気持ちになるのでした。


クリスマスのイルミネーションがもう外されたのか
今年はちょっと寂しいリアルト橋付近


カンティーナ・ド・スパーデへの行き方は簡単です。皆さん、迷いに迷ったと言う方が多いですが、ヴァポレットに乗れば、リアルト・メルカートで降ります。そこから真っ直ぐ行きそうですが、そうすると迷うので、運河沿いに歩いて行きます。途中野菜や果物を売っている露天がありますが、それを過ぎて突き当たると、魚市場です。夜は勿論市場は閉まっていて真っ暗ですが、左に折れると、日本人には有名なヴィー二・ダ・ピントというお店があります。そのお店を正面に左側の小さな道に入り、すぐを右に折れると、ド・スパーデです。又、リアルト橋を渡っても同じです。道を真っ直ぐ行かずに魚市場をとにかく運河沿いに向かって下さい。ここ数年、クリスマスの前後は閉まっていますが、12月27日からは営業を再開しています。

一人でも大丈夫。さっさと入店し、カウンターでおつまみや料理を注文しましょう。待っていても、日本のように注文は取りには来てくれません。ボナセーラ、と明るく声を掛けて、あつかましいくらいの態度がちょうど良いです。第一陣はオープン(午後6時半)すぐでいっぱいになりますが、次は7時くらいが狙い目でしょうか。支払いは、最後にカウンターで。私が頼んだチケッティ4つと白ワイン一杯、イカスミのスパゲティで、19ユーロでした。

余談


私の部屋


ほんとに早く、超早割で予約をした部屋でした。この時期通常ならこのホテルのこの部屋は料金が高く、とても宿泊できるものではありません。目の前は大運河。ヴァポレットの乗り場も目の前で最高のロケーションにあるホテルです。

貧乏性なのでしょう。部屋は一人では少々広すぎて、そして部屋のソファや王様が座るような椅子に置かれたこの沢山のクッションたちがとても邪魔。ベッドにちょっと積み上げてみました。



そして更に困ったのが、お風呂の設備のジェットバス。バスタブにお湯をはろうとしたら、いっぱいになってくるのに、止まらない。ボタンを押すと横から下からブクブクもの凄い音をたててジェットの噴流が始まったものの・・・わっーうっそぉー。(*_*)またまたトラブル発生です!
コメント (8)
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ベネチアのカミングアウト

2015年08月29日 | ベネチア

ベネチアのリアルト橋

この橋のふもとで・・・



世界広しといえども、海の中に杭を打ち、その上に町を造ってしまうだなんて、こんな国は他にはありません。古代、この地域に住む人たちが、ゲルマン人の侵略を受けて逃れた先の湿地帯がこの町の原点なのですが、時は5世紀にも遡ります。沢山の戦いの歴史はこの地にも勿論あって今に至っている訳ですが、他では見られない特異な地形と唯一無二の町の風情は、ここが例え世界遺産にならずとも、世界中の人々の旅情をかき立てることだろうと思います。


町の至る所で、カーニバルの仮面が売られています
何とも怪しげな、そして魅了されるマスケラ


はい、私もその一人で、ここ数年ベネチア通いをしています。何にこんなにも惹きつけられるのか、決して住みたいとは思わないのだけれど、どうしても足が向いてしまう。元々私の故郷神戸の須磨地区も、JRの駅を出るとすぐそこは海が広がる水辺の町だったからか、幼い頃の刷り込みによって、異国の町でも水域に心が駆り立てられることになるのかもしれません。


ベネチアでも運河にクリスマスのプレゼピオが飾られていました


イタリアを旅して、いつも最終の地にベネチアを選ぶのですが、年々観光客が増えるようで、海に浮かぶこの小さな町は大丈夫なのか、などとつい思ってしまいます。自分だってその当事者の一人なのは分かっているけれど、それ程、人人人で溢れるベネチアの町…


ヴァポレットも、まるで難民船のようで^^;


そんな愛して止まないこの町で、昨年ちょっとしたトラブルに遭いました。いや、トラブルと言うには余りにもお粗末で、あのぉ、その、しどろもどろo$μσυεπΦ~実は、スリに出会いました。とまたまた、中途半端な物言いをする…スリ男さん、スリ子さん、こんにちは~ではありません、ポケットからお金をすられたのですハッキリキッパリ。ハイ、カミングアウトです。


ベネチアの町のワンコは…

andiamoとは、イタリア語で「さぁ行きましょう」の意


2014年12月28日のことでした。駅近くのホテルから、リアルトまで散策しようと、バッグも持たず身軽な格好で出かけたのですが、それが徒になったというか、ポケットに入れた30ユーロほどの現金をものの見事に持って行かれてしまいました。


頑固そう(^^)


気付いたのは、リアルトの橋のふもとにある両替所の前でした。何気にポケットに手を入れて、まさぐった時の空虚感は今も指先に蘇るのですが゛、あーやられたなぁ~と思わず口を突いて出た言葉は無念と言うよりあきらめの境地。しかし、ポケットはチャック付きで、閉めていたはずなのに、なんという鮮やかな手口…


レストラン・ブルーノで食べたクモガニのサラダは絶品でした

2012年の旅より


実は、今回は旅行前からひいていた風邪が原因で、機中で航空中耳炎に罹り、その為に抗生剤をずっと飲んでいたのですが、今から思えばその副作用せいで、頭はぼんり注意も散漫になっていたのでしょう。いや、そうじゃないって?ペルージャでカメラを落としたじゃない、ロシアではパソコンも~という声がどこかから聞こえて来そうですが、どちらにしてもホヤホヤと歩いている観光客は、格好の餌食ですよねぇ。


ブルーノで食事中、来るなっ来るなっと念じていたけれど
彼はやってきて…

仕方なくチップをあげました(-_-)



サン・マルコ広場

2本の柱の上には、獅子の彫像(右)と聖テオドーロの彫像(左)が置かれている
この柱の下では、公開処刑が為された歴史があり、地元では不吉な場所とされているらしい
ベネチアの人は通らないそうな
私はもう何度も何度もくぐったけどなぁ…


ベネチアは、イタリアの観光地の中でも比較的安全な町で、夜遅くまで人々は散策を楽しんでいます。黄色いチョッキを着けたお巡りさんも巡回していて、安心感を持ちますが、ここはやはりイタリアだということを忘れてはいけません。うっかり置いたモノは即効無くなるし、こうしてスリも暗躍しています。あのカオスのスパッカ・ナポリの町歩きでさえ、同じ格好で無事にやり過ごせたのに、まさかベネチアでスリに遭うなんて思ってもみませんでした。この時のレートで、日本円にすれば、わずか4000円ばかりの被害でしたが、それでも、この日の夕飯代だったのに、あー今頃になって腹が立ってきた。


サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会の鐘楼から対岸のサン・マルコ広場を望む


ベネチアも、決して安心できる町ではありません。特に今年はミラノで万博が開催されているために、この地に寄る観光客も多く、彼らは手ぐすね引いて待っています。リアルト付近やそこから伸びるクリソストモ通り、サン・マルコ広場は勿論のこと、時計台の下から続くメリチェリア等、道幅が狭くて混雑する場所ではゆめゆめ油断のないように。この町にだってスリはいる!
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マルコポーロ空港より帰国2.

2015年01月17日 | ベネチア

今年も名残を惜しんだベネチア

カラトラヴァ橋よりフォンダメンタ・サンタ・キアーラ付近を望む


■2014年12月31日(水)

日本を発つ少し前に、二度ばかりアリタリアから出国便の変更のお知らせが来ていましたが、大きな時間のずれでもなかったので、安心して空港へ行きました。


人もまだまばらなベネチア・マルコポーロ空港


例年、27日あたりの帰国便では沢山の人で小さな空港はいっぱいになるし、今年は特に年末ギリギリなので、更に混乱を来すかもな~と半ば覚悟をしていたのですが、私が空港に到着した時は旅行者はまばらで拍子抜けするほどでした。それでもチェックインカウンターには三々五々人が集まり、チケットの発券も始まりました。ローマ経由で帰国するため、このマルコポーロ空港で、日本までのチケットを受け取り、荷物も預けてしまうのですが、そういえば、初めて海外の一人旅をした時、一番不安だったのが、この搭乗手続きの手順と国内線や国際線の乗り継ぎの仕方だったことを思い出しました。


アリタリアのチェックインカウンター前

空港に着いたら、先ず搭乗する飛行機会社のチェックインカウンターに行き、チケットを発券して貰う


当時の観光本には詳細な記述もなかったし、人に聞いても、“大丈夫大丈夫、行ったら分かるよ~”とか“人の流れに沿っていけばいいよ”と、軽く返されてしまうだけで、具体的なことは何も分からない状態でした。知ってしまえば、どうってことのないことでも、言葉の不案内な異国では、知らないと言うことはそれだけで大きな不安です。が、しかし、人から改めてこの説明を求められると、ハテ?と言葉が詰まるのも事実で、先年、友人が初めてイタリアに旅行するに当たって、ローマとマルコポーロ空港の乗り継ぎの仕方を聞かれたとき、あー反対の立場に立てば、きちっとした説明が出来ないことに、私自身も改めて気付かされたのでした。


チケットを貰ったら、搭乗ゲートの番号は勿論のこと、荷物のタグの半券を必ず確認する

上記、私の荷物は「大阪」まで届けられるという表示


こんな初歩的なことでも、分からないことは分からない。今更人に聞くのもなぁという思いも働くし。なので、忘れないうちに、ベネチア・マルコポーロ空港からローマ経由で日本に帰る時の手順をざっと記しておこうと思います。これから初めてイタリアへ一人旅する方の少しでも参考になればと思います。

①空港に着けば、まず搭乗する飛行機会社のカウンターに行く。

②パスポートやバウチャーなどを見せてチケットを発券して貰う。

③私の場合、マルコポーロ空港→ローマまでの国内便のチケットとローマから日本(私の場合は大阪)の国際線のチケットを受け取る。

④チケットを受け取ると共に、このカウンターで大きな荷物は預ける。

⑤この時、預けた荷物の半券が渡されるので、必ず確認する。(私の場合は大阪までの表示を確認しました)

このあと、マルコポーロ空港では、ローマまでの国内線のチケットにあるバーコードを、自分で機械にかざして手荷物検査への通路に入ります。昨年までは人の手でチェックされていましたが、今年は、自動チェック機が備えられていて、ちょっと驚きました。

さて、バーコードを機械にかざしたあとの行程は手荷物検査です。スマホや携帯電話、パソコン、時計、その他電子機器類及びバックやコートも専用のプラスチックのケースに入れてローラーに乗せます。ブーツを履いていれば脱いで、やはりケースに入れてX線チェックを受けます。親切なところでは、裸足になった人に、足カバーをくれますが、もう躊躇無くブーツを脱いで、裸足でもOK、さっさとこのエリアを通り抜ける方が無難です。ここで気を付けることは、例えば、カメラや時計などの貴重品の入った自分のケースから出来るだけ目を離さないこと。ケースがX線を通り抜けたらすぐに自分の手元に寄せましょう。めったなことはないですが、どこで何が無くなってもおかしくはないとの自覚が必要です(ペルージャを大爆走した私が言うのも何ですが…ハイ)。


今年の搭乗ゲートは例年と違っていて「16」

ここで、友人の抱いた疑問が解けました


そうそう、マルコポーロ空港からローマのフィーミチーノ空港までは国内線になります。当たり前のことなのですが、まだイタリア国内に居るということで、ここでは出国審査はありません。出国審査は、ローマの空港で行うことになるので、このまま搭乗ゲートへ向かいます。空港内にある表示を目指してゲートに行くだけです。私の今回のローマまでの国内線の搭乗ゲートは「16」番でした。例年と違うなぁと思いながら、ゲートまで来たとき、ハッとすることになりました。

16のゲート横に、出国審査をするらしいエリアがあったのですが、そっか~これだ。件(くだん)の友人が、マルコポーロ空港で出国審査をしないまま帰国した、と言って来たのですが、私は何のことか分からずにいたのです。恐らく、EUに乗り継ぐ人たちがここを通って出発するのでしょうが、これから帰国しようとする私たちの目の前にこうしたエリアが飛び込んでくると、旅慣れない者は、一瞬勘違いするのは分かるなぁと思ったのでした。ましてや、人の流れに沿って行けばいいとばかりに付いていけば、違うエリアに入ってしまったということもあり得ることで、後になれば、笑い話になってもその時はパニックに陥ることでしょう。


この飛行機に乗ってローマ・フィーミチーノ空港まで


こうして、友人の持った疑問が解けてすっきりしたところで16のゲートから飛行機に搭乗しました。バスで遠くに停まっているアリタリア機まで行き、乗客は皆ぞろぞろと飛行機に乗りましたが、ローマに到着してから、ちょっと焦ることになりました。例年なら、日本に出国する、いわゆるT3と呼ばれるエリアまで、飛行機を降りたらすぐ目の前にバスがいて、乗ればそのまま運んでくれるのに、今回は国内線が発着する一番遠いゲートで降ろされたので、移動に少々時間が掛かったのでした。ローマの空港は長い間拡張工事をしていましたが、恐らくそれも完成して、国内線と国際線の乗り継ぎが一体化されたのだろうと思います。


とにかく、出発ゲートと時刻は、電光掲示板で確認する

直前に変わることもあるので、二度三度、確認


ローマの空港は、ほんとに広いです。マルコポーロ空港からの国内線でローマに到着したあと、次にすることは、ローマから日本に帰国する便のゲートと時間の確認です。通路を進んでいくと、要所要所に、電光掲示板がありますので、チケットにある自分が搭乗する便を見つけて、搭乗ゲートと時刻を見ます。何度も言いますが、必ず電光掲示板を捜して確認を忘れずに。


日本への帰国便は、大抵「G」と呼ばれるエリアからですが、これも掲示板で確認する

「G」の方向に進んでいくと、出国審査のデスクに入ります


ローマの空港内を区別するのに、「T1」とか「T3」とかのエリア名で呼びますが、空港の中は繋がっているので、実はこうした概念を持たずに、とにかく自分の搭乗ゲートを電光掲示板で確認して、空港内のその矢印の示す方向に歩いて行くのが混乱せずに済みます。そして、上記の写真の通り、帰国便のゲートに行く途中、いやでも出国審査のエリアに入りますので、ここでパスポートを見せて出国の手続きをします。今回、このパスポート審査に随分と時間を取られました。中国の方達の団体が多かったからなのですが、ここを通ったあとは、「G」を目指して走った次第です。こんなこともあるので、最後の買い物もしたいし、覗いて見たいお店もありますが、出国審査を受けるまでは油断は出来ません。


モノレールに乗って更に「G」を目指します


前述しましたが、拡張工事が終わったのでしょう、昨年とは空港内が少し変わって、どことなくすっきりした感じがしましたが、帰国をする時いつも通るお店、手袋の専門店「セルモネータグローブス」はまだあって、この店の前を通ってエレベータで上の階へ、そしてモノレールに乗って更に「G」のエリアを目指します。


モノレールを降りたら上へ


モノレールに乗っているのはわずかな時間ですが、それでも人が多い場合は混乱もするので、時間には余裕を持ちたいといつも思います。上記写真のエレベータを上がれば、再度電光掲示板で搭乗ゲートと出発時間を確認します。以前、ほんとに直前になって変更が出て大慌てしたことがありました。今回は、意外に時間がかかって、Gのエリアに着いたのは、思いもよらず他の乗客が既に飛行機に乗ったあとでした。今思えば、ギリギリで間に合った感じがします。なおGの出国ゲートには、航空会社の人が居て、パスポートと搭乗券を提示しますが、これが最後の手続きになります。こうしてやっと帰国できる訳ですが、添乗員さんの居ない海外旅行は、まさに苦難苦行の連続ですね。それでも、頑張れ私の一人旅-☆

そうそう、ローマの空港では、Wi-Fiが無料で提供されていました。簡単なユーザー登録で接続ができましたが、この方法とお話は又後日、イタリアで初挑戦したSIMの真実とその顛末と共に記したいと思います(^^)。
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マルコポーロ空港より帰国1.

2015年01月14日 | ベネチア

ベネチア・マルコポーロ空港からローマへ


■2014年12月31日(水)

イタリア10日間の一人旅~今年も無事に終えて、ついにこの朝、帰国となりました。旅行前から引いていた風邪が治り切らないままだったので、体調は絶不調でしたが、持参した抗生剤と、何としても乗り切るのだという“気(鬼気か^^;)”のお陰で何とか当初の予定をこなすことが出来て満足な旅になりました。

それにしても、あそこにも行きたい、ここも訪れたいと、机上で立てたスケジュールでは悠々として楽しみだったことが、実行してみると、まるで阪急トラピックスの弾丸ツアーのようになってしまい、今更ながら苦笑すること仕切りです。自分の体力を考慮して、もっと余裕のある旅計画をしなければと、今回は猛省したことでした。


ローマ広場へつながるカラトラヴァ橋

見た目とは相反して、重いスーツケースを持った旅行者には、ちっとも優しくない・・・(-_-;)


今回のベネチア滞在は、近郊の町へ日帰り旅行をしたかったが為に、鉄道駅近くにホテルを取った結果、例年ならヴァポレットで空港まで直行のところを、ローマ広場からバスで帰国の途に付くことになりました。ベネチアの空港は、マルコポーロ空港といいますが、特殊なこの町の地形から、この空港への行き帰りは、船で直通の海路をとるか、バスで陸路を行くかのどちらかになります。

これまでは、町の中心地のホテルばかりに宿泊していたので、前述の通り、空港まで行くのはヴァポレットでしたが、今回初めてバスを利用することになりました。ホテルからローマ広場まで、私の足では、ぶらぶら歩いても10分もかからず到着するのですが、今回心配だったのは、大きなスーツケースを持って渡ることになる、上記写真のカラトラヴァ橋です。

これが、本島から唯一車の乗り入れが許されているローマ広場までつながる橋になるわけですが、見た目はゆるやかな段差に思える階段も、重い荷物を持って上がり下がりをするとなると、階段はコロを引いては無理な高さで、結局荷物を抱えなければなりませんでした。当初は楽勝だと思っていましたが、これがもう大変な労力を要しました。途中、一人の男性が手伝ってくれたので、ほんとに助かりましたが、もうこりごりです。


荷物を持たなければ、優雅なガラスの橋


私の旅の鉄則に、“翌朝の動作を考える”、という一目がありますが、今回はこれを甘く見た結果でした。ベネチア滞在予定のか弱き日本女性の皆さん、見た目は、緩やかで優雅に見えるカラトラヴァ橋ですが、大きな荷物を抱えてとなると、なかなか手強いです。ゆめゆめ軽く見てはなりませぬ^^;


ローマ広場:ATVO(空港直行のリムジンバス)の乗り場

赤い矢印が、バスのチケット売り場

黄色い矢印、当のATVOのバス

黄色の囲み線、乗車するバス停


さて、上記の写真はカラトラヴァ橋を渡ると正面に広がるローマ広場の光景です。ここからマルコポーロ空港へ行くバスは「ATVO」と「ACTV」の二社があってそれぞれ運行していますが、「ATVO」は、空港直行のリムジンで、車体に荷物の専用置き場があるので大きなスーツケースを持っている時はとても便利だし、やはり空港までは早いです。一方「ACTV」は市バスになります。以前はヴァポレットの共通券が使えてお得感がありましたが、今はこの共通券はなくなっています。次々変わるベネチアの交通システムはほんと旅行者泣かせです。


チケット売り場に張り出されていた「ATVO」社のリムジンの時刻表

上記の時刻表 → 毎日、この時刻に、ローマ広場からマルコポーロ空港行きが発車する

有効期限は、2014年10月26日~2015年3月28日

空港までの料金は一人6ユーロ(往復買うと11ユーロ也)


なお、「ATVO」社サイトは、こちら



チケットは、乗車時にバス停横にある、ティンブラーレで刻印する


飛行機の出発時間は、正午過ぎだったので、そう急ぐことはなかったのですが、旅先では何が起こるか分からない、私はやはり時間的に安心できる「ATVO」社のリムジンバスに乗りました。チケットは、前日に買っておいたので、スーツケースには、少々根を上げたものの、余裕を持ってこのバスに乗車することが出来ました。


バスの車中でも刻印は出来ます


勿論、このバスは座席指定ではないので、シーズン中は随分と混雑すると思いますが、この日の乗客は私を含めて5人のみ、約20分ほどで無事にマルコポーロ空港に着いたのでした。


マルコポーロ空港に到着した、私を乗せてきたリムジンバス

空港の入り口は、横断歩道を渡った目の前です


そうそう、このあと、空港内で、初めてベネチアに一人旅をした友人が抱いた“疑問”がようやく解けることになりました。いやぁ添乗員さんの居ない海外旅行は苦労の連続です(^^)

余談


駅前からここまで客の荷物を運んで来たポルタバガーリ

バスが来るまで待っていて、゛バスが来れば、車体に運んできた荷物を丁寧に入れていました


ベネチアには橋が沢山架かっていて、重いスーツケースや沢山の荷物がある時は大変です。そんな時、役立ってくれるのがポルタバガーリという荷物の運び屋さんです。彼らから突然声を掛けられると、何だか料金をぼられそうで不安になりますが、今回このバス停にいたポルタバガーリに料金を聞いてみました。今日のように親切な人が居てスーツケースを運ぶのを手伝ってくれればいいですが、そうでないと身体を痛めかねませんもんね。

実際、荷物を持ってホテルからローマ広場まで、私が一番楽だと考えた行き方は、駅前からヴァポレットに乗ることでした。たった一駅ながら、これだと橋を渡らなくても済むので迷いましたが、ヴァポレットの料金7ユーロ(この日のレートでは、日本円で1060円)~高いっという結論に至ったのでした^^;もっとも、ヴァポレットの1時間券は、同じ会社が経営しているので、「ACTV」のバスにも1時間以内なら利用が可能です。なので、時刻表とにらめっこをして、このヴァポレットのチケットで空港まで行くのもリーズナブルで良い方法だと思います。

そこで、このポルタバガーリさんに、駅前からローマ広場までの料金を尋ねると、7ユーロだという返事がありました。ヴァポレットと同じですねぇと思わずつぶやくと、彼は、私のスーツケースを指さして、「その荷物一個なら5ユーロにする」と言うではありませんか。「ありがとう~それなら来年ここに来たときに利用します」と私も調子よく、返しましたが、成る程~ヴァポレットの料金は値切りはできないけれど、ポルタバガーリさんなら、商談の余地があるようです。この荷物の運び屋さんは、前述もしましたが、ベネチアでも承認されている職業で、証明書も持っています。どうにもならないときは、彼たちに頼るのも一つの手立てかなと思います。同じバスに乗った人がこのポルタバガーリを利用したようでしたが、バスが発車する寸前に、ありがとうと言いながら、互いに肩を抱き合っていたところを見ると、料金をふっかけることもなく、このポルタバガーリさんは親切な応対をし、依頼した側も満足レベルを超えるサービスを受けたと感じたのだろうと思います(^^)
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リアルトへ

2014年12月29日 | ベネチア

駅前のスカルツィ橋より、カナルグランデを望む

左に見える緑色の屋根を持つのは、サン・シメオーネ・ピッコロ教会

右は、鉄道のサンタ・ルチア駅


■2014年12月28日(日)

昨日は雨が降っていたベネチアでしたが、今日は午後になると青空が見え始めました。部屋でダラダラしていましたが、お天気に誘われて、リアルトまで歩いてみることにしました。昨年、同じ道を、どこでどう間違ったのか、途中で迷子になったので、ちょっと確かめてみたくなったのです。

ホテルの小道を出ると、すぐ前にスカルツィ橋があります。リアルト方面に行くのはこの橋を渡るのが近いので、地元の人やヴァポレットに乗らない旅行者は、駅を出るとこの橋を渡ります。



こんな細い道をあっちこっちと曲がりながら、リアルトを目指します



時には、カンポ(広場)がぽっと現れる、薄暗い小道とこんな日の当たる広場が交差する、ベネチアが光と影の町と言われる、これが所以(ゆえん)です。


サン・ザンデゴラ広場

順序とすれば、青い矢印方向へ行くのだけれど、右方向黄色の矢印のカッレ(小道)を入るのが近道です。左側の壁の案内標示は、「Fondaco dei Turchi」となっています。これから入る通りの名前ですが、「リアルト→」の標示は見あたらない。

カッレを行くと、一人のおじいさんが玄関の扉を拭いているのを見かけました。私は思い当たって、「こんにちは。今朝は、アックアアルタだったのですか」と聞いてみました。すると「そうだよ、この時期は大変だ」と笑って答えてくれました。

町のあちこちに、パッサレッレと呼ばれる渡し板が積み上げられているところを見ると、もう何度もアックアアルタが起こっているのは想像にかたくはありませんでした。この時期の水との戦いは、ベネチアに住み続ける限り、逃れることはできないのですよね。



「リアルトへ」の標示を見つけるとほっとするけれど



多分・・・あの先の橋を渡る・・・よね?



小さな橋の上から見える景色にも足をとめる


今日のことなのに、思い出そうとしても、道の順序はもう頭に浮かばないほど、あっちこっちと角を曲がった。

そうして、出た場所は・・・


えっ?




「ビーニ・ダ・ピント」のお店の前

つまり、リアルトの魚市場!?


昨年と全く違う場所に出た・・・勿論リアルトには違いないのだけれど。結局昨年はどこでどう間違ったのか分からないまま、というよりも、間違いようがないのだけれどな・・・うーん・・・張り切って歩いたけれど、狐に化かされたような気分を味わいました。もしかして去年歩いた道は消えた?

ひとつの島となっているこのエリアは、突き当たりの道にも出合いながらも、きっとどこからでもリアルトに達することが出来るのでしょうけれど、この町の道を熟知するには、まだまだ通い足りないというとなのですね^^;

余談


昨年出来た新しいスロープ


サンタ・ルチア駅を降りて、駅を背にすると右側に、新しくスロープができています。重いスーツケースなどは、このスロープを利用すると便利なのですが・・・

それよりも



駅構内1番フォーム側に出口がある


構内の1番フォームの角に、外に出る通路があります。この通路は石畳ながら、スロープになっていて、そのままヴァポレットの乗り場まで通じています。



勿論、駅の構内に入るのにも、階段を使わずに済むので、便利です。



荷物を持った旅行者を待ち受けるポルタ・バガーリ

黄色の矢印のところにあった小さなスロープはなくなっています。


この人たちはポルタ・バガーリと呼ばれる荷物の運び屋さん。この町の列記とした職業で証明書を持っています。

実は、少し前のこと、旅行者のコロの付いたスーツケースのベネチアへの持ち込みが禁止されるというニュースが流れました。違反すると高額な罰金が科されるとまで、新聞にも報じられたのです。随分と物議を醸しましたが、結局、この町の行政長官が、誤解だと発表して決着をみたのでした。

それほど、スーツケースのコロがベネチアの道を痛め、朝早くから響くコロの音は住民の方達の安眠を妨げている、ということなのだそうですが、これをきっかけに、自転車のタイヤのように柔らかく音も静かになるようスーツケースが改良されればいいと、この長官は弁明したとか。

もしも、スーツケースの持ち込みが禁止になったなら、旅行者はこの町に宿泊することを敬遠するし、そうなるとホテルは大打撃、でも上記のポルタバガーリさんたちは、きっと需要が増えて繁盛する。光と影の町の諸事情は、旅行者も巻き込んで、瞬時、一喜一憂することになったのでした。
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