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イタリアより

滞在日記

アリタリア機内にて

2013年01月05日 | 旅行

ローマ・フィウーミチーノ空港のアリタリア機

国内線から国際線へ乗り換える途中にいつも見えるAZ便、今年も同じ光景を見ました


広島からローマに行くのに私はいつもアリタリア航空を利用します。新幹線で大阪まで行って関空発となるのですが、それでも直行便でローマまでの所要時間12時間というのは最短で身体が楽なことがその理由です。知人から「広島空港からローマまで行けるよ。新幹線代と前泊のホテル代がもったいなくない?」と言われるのですが、調べてみると、広島→台北→バンコク→ローマ便が飛んではいるものの、現地までどうも24時間かかるようで、更にはその運航が時には間際になって福岡発着に変わることもあるらしいと知ると、飛行機代が安くてもやはり躊躇してしまいます。そんな訳で今回もアリタリア機に乗りました。


2012年12月22日午後9時

アリタリアの国内線、ここで乗り換えてジェノヴァへ


これまでのアリタリア航空の評判は余り良くなくて、機体は古いしサービスは悪いし、おまけに遅延は日常茶飯事。ツアーの添乗員さんの間でも旅行中の困りごとの一つのようでした。実際、私も経験しましたが、ローマからフィレンツェに行く便がボローニャに到着し、スタッフからは何の説明もないままに置いてきぼりにされました。もっともこれは私の語学力が足りないせいだったのだろうと思うのですが、それでも余りにも不親切な対応でした。又一昨年は出発が大幅に遅れたばかりではなく、水を積み忘れたとかで飲み物はジュースのみ、トイレの水も出ませんでした。こんなことが続いていたら、いつかきっと大きな事故につながると少し怖くなったこともありました。



2012年12月30日午前10時ベネチア・マルコポーロ空港

アリタリアのカウンター前、矢印のところに並びました(*^_^*)


ところが昨年あたりから、様子が少し変わってきて、機内にはそれまでいなかった日本人の客室乗務員さんが搭乗し、機内のアナウンスも日本語で流れるようになりました。又たどたどしいながらも機長の挨拶もイタリア語、英語に続いて日本語でも為されて驚きました。更には機体も一新されて、足元も広くなり、背もたれに付いているテレビもすっかり新しくなっている、男性のスタッフも増えて日本語で話しかけてくれたりもする、こうして仕事場がリニューアルされて綺麗になると、働いている人がこんなにも明るくなるものかと私は内心感嘆の思いでいました。いくら陽気なイタリア人といえども、4、5年前に倒産の憂き目をみたときは、機材のみならず、機内の客室乗務員たちの表情も暗くサービスも実におざなりでした。アリタリアはこれが普通で、この会社にサービスを求めるなんて…というのがその時の風潮だったのです。


国内線も一新されて、それまで狭くてガタガタしていた座席がまるでビジネスクラスのような座り心地でした


あれからアリタリアの社内が一体どのように再生されたのか、勿論知る由もないのですが、今回機内で少し驚く出来事がありました。年に何度もこの国際線に乗っている方たちにとっては、なーんだ、そんなことかと思われることを承知でお話するのを了承して頂いて…


客室乗務員さん(赤色)とチーフパーサー(青色)さんが…


2012年12月30日、ローマから関空に帰国する便は、日本の何組かのツアーの方たちでほぼ満席でした。皆さん、それぞれの観光地を回られて楽しい思い出話をしておられます。最初はよそよそしくても一緒に旅を続けていると次第に仲良くなって、これがツアーの良さだなぁと思いながら、私は関空に到着するまで、日本の時間に合わせて寝ようと思っていたのです。すっぴんでコンタクトも外しています。それでも映画もみたいしと、鼻眼鏡で、プログラムを広げていました。予約した私の席はいつも通りの通路側。そこに、日本人の客室乗務員を伴ったイタリア人の男性スタッフがやって来ました。私の席までくると、「きゃずみぃ(和美)~しゃんですかぁ~」と日本語で話しかけるではありませんか。見ればアリタリアの立派な制服を着た、恐らくチーフパーサーとおぼしき男性です。ショーン・コネリーに似たその男性は手に名簿のような紙を持ち、私と該当者が一致するか、客室乗務員に確かめています。私は、一瞬、自分が何かやらかしたか、えっ?乗り間違った?などとあり得ないことまで考えて、「何か問題でも?」と質問を発していました。すると客室乗務員の日本人女性が、「いつもご搭乗頂いて、わたくしどもの代表者がご挨拶に上がりました」と答えたのです。その言葉と同時に、ショーン・コネリーさんは早口で「¢£%#&*@∂≪・」とイタリア語で言いました。その間、数秒でしたが、聞き取れた「 cortesia」や「ringrazio」で成る程、いわば感謝の表敬訪問の形で私の席まで来てくれたことがやっと理解出来たのでした。

そういえば、アリタリアの国際線に毎年連続して搭乗したのは今回でちょうど10回目。もしかしたらこの数字がネックになっているのかとも思いますが、それでもファーストクラスやビジネスクラスに乗っている訳でもないのに、こうしてわざわざ席まで挨拶に来るというのは、近年激しさを増している格安航空会社を見据えての「顧客満足」への対策か、まさしく同業者の「真実の瞬間」を実践しているのか、はたまたこれはアリタリアでも以前から慣習として行われていることなのか、いずれにしても機内の設備やサービスと共に目線がわずかでも顧客に向いている、向こうとしているのは確かなことで、アリタリア航空の企業努力を垣間見た思いでした。

それにしてもなぁ~折角ご挨拶に見えたのに、すっぴんで鼻眼鏡とは…(-_-;)
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いよいよ出発です

2012年12月22日 | 旅行

本日一番乗りしたアリタリア航空カウンター


今、関空に居ます。横がアリタリアの搭乗口で、そこで、時間があるのでパソコンを開きました。勿論チェックイン済みです。連休でもあるし、クリスマスも近いので、沢山の人であふれる関空です。昨年もそうでしたが、韓国、中国の観光客がいっぱい。ホテルの朝食のレストランでもほとんどといっていいほどアジアの方達でした。ここが日本だとは思えないほど。みんな豊かになったのですね。いいことだと思います。

私にしては珍しく、早々にカウンターに来ましたが、正解でした。チェックインや搭乗時間が30分も繰り上がっていて、荷物検査には既に長い長い列が出来ています。以前は国際便は2時間前に空港に来ていれば良かったですが、もうそれではさばききれないのでしょう。これからは3時間前を目安に、できるだけ早く!ですね。

あっ今、私の目の前を、ブーツを抱えて裸足の若い女性が駆けていきました。荷物検査の時、男女ともブーツを履いていると、脱がされて、スリッパに履き替えさせられるのです。あの女の子、ブーツを履く時間がなかったのでしょうね。頑張れーと思わず声を掛けそうでした。

さて、私も慌てないよう、そろそろ搭乗口に向かいたいと思います。今日はローマまで行き、そこから国内線に乗り換えてジェノヴァという町に行きます。到着が夜中になるので空港からジェノヴァ市内まで無事に行けるか、いや問題はやっぱり彼の飛行機か。どちらにしても今更心配しても仕方がないので、とにかく行って参ります。
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先行き不安…

2012年12月21日 | 旅行

前泊のホテルに何とかチェックインしました

いよいよ明日、イタリアへ向けて出発します。飛行機の切符と現地のホテルだけは早くに予約をしたのですが、それですっかり安心仕切ってしまったのか、気持ちもゆるんで、その結果、出発前に思いも掛けない災難というか、失態というか、自業自得というか…ドジを踏んでしまいました(-_-)。

一昨日のこと、コンタクトレンズを落としてしまったのです。ど近眼の私は、メガネも時々掛けるのですが、時間が経つと頭が痛くなるので、やはりコンタクトレンズは欠かせません。しかし、コンタクトレンズを購入しようと思ったら、眼科で検査をして処方箋を書いてもらわねばならず、更には、コンタクトを扱っているメガネ屋さんにその処方箋通りのコンタクトの在庫があるかどうかも問題になります。私の場合は結構度数が強いので、取り寄せになることが多く、案の定、今回も数日かかると言われました。あちこちのメガネ屋さんに問い合わせて、やっと一軒、在庫が本店にあるというメガネ屋さんを見つけて、ことなきを得ました。病院の先生やメガネ屋さん相手に、レンズは、メニコンでもコンコンでもカンカンでも何でもいいから下さいっと必死で頼み込んで失笑を買いましたが、それでも間に合ってほんとに良かったです。


「51」と「15」を間違えた切符

そして、今日のこと、広島から関空まで新幹線に乗る切符を見てびっくり。ちょうど一週間前に購入した切符は17時51分発の新幹線「さくら」のはずが、なんと17時15発の「さくら」になっていたのです。時計を見れば、とっくにその時間は過ぎていて、退社後駅に向かっていた私は焦りました。いつもJRの切符は自販機で購入するのですが、このときは最寄りの小さな駅の窓口で駅員さんが発行してくれたのです。

新大阪に着いてから、関空まで特急の「はるか」に乗るのですが、その乗り継ぎは、17時51分発の「さくら」に20分で連動するようになっています。明らかに駅員さんのミス。51と15を間違えたのでしょうねぇ。もっともちゃんと確認をしなかった私が一番悪いのですが、しかし、こんな間違い、幼稚園児かー(怒)と、ニコニコと感じの良かったイケメン駅員さんに心の中で毒づいた大人げないわたくしなのでした。

やってきた「のぞみ」に飛び乗りはしたものの、自由席は満席でほとんど立ちっぱなし。ホテルに着いたときは、心身ともへとへとでした。こうして相次ぐプチトラブル~、二度あることは三度あるというし、何だかにわかに暗雲立ち込め、ひしひし感じる先行き不安…いやいや気分を一新して、明日を迎えねば^^;
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車窓から

2012年03月01日 | 旅行

フランチェスコの生家跡に建てられたヌォーバ教会

右端に見えるのは、フランチェスコの両親の銅像

アッシジの町に来て思うのは、イタリアの大きな観光都市も勿論素晴らしいのだけれど、地方のこんな町こそが訪れる者に歴史を語り掛け、深い感銘を与えるのだとくづく思います。それにしてもアッシジはどの場所もとても綺麗に清掃されていてチリ一つありません。山の中のカルチェリの庵でさえ、一葉の枯れ葉も落ちていない。それはもう不自然なほどに…

日本では、「もののあはれ」といって、綺麗に掃き清められた庭よりも、春ならそこに一~二輪の桜の花びらが、秋なら枯れ葉がひとひらふたひら舞い落ちている風情にこそ心を寄せられるものですが、あのカルチェリの庵にも冬枯れの落ち葉がはらはらと舞っていたならば、もっともっと深い思いに憑かれたかも知れません。もっともこれは日本人が持つ独特の美意識、あるいは無常観、死生観なのでしょうから、それを彼の地に求めるのは身勝手なことですが。

とはいっても町の中の清潔さは気持ちが良くて、次に訪れたフィレンツェの町がすっかりかすんで見えました。


フランチェスコの生家

真ん中の古いドアが当時の家のドア、しかもフランチェスコが最後にここから家を出たらしい

現在ここには人が住んでいるようなので、静かに静かに見て廻りました


さて、これからそのフィレンツェに向かうのですが、私が乗るのは普通電車です。一時間半後に出発する急行列車があるのですが、それよりもこの普通電車の方が目的地に早く着きます。小さな駅は、観光シーズンなら人で溢れるのでしょうが、この時期のプラットホームは閑散としています。それでも一人二人、旅行者は居て、知らない者同士だけれど、お互いほっとする空気が流れるのは面白いです。


閑散としたプラットホーム


そんな中、一人の女の子が私に声を掛けてきました。一瞬日本人かと思いましたが、どうも韓国の方のよう。左手で切符を見せて右手で私を指さしながら「フィレンツェ?」と言いました。私は思わず「Si(イタリア語で、ハイ)」と答えましたが彼女は目を丸くして、今度は「イタリアン?」と聞いてきました。「オイオイ私はパスタか~」みたいな軽い物言いでしたが、いやいや、イタリア語で返事をした為に、私をイタリア人かと思ったようです。

「まさか~同じ平たい顔族ではないですかぁ」と思いながら、英語もイタリア語も分からないという彼女と、互いに珍妙な会話をしましたが、聞けば、彼女も私と同じコースをたどり、これからフィレンツェに行くのだとか。フィレンツェでは、どうもお友達がグループで住んでいる所に泊まるのだそうで、荷物も小さな機内持ち込み用のキャリーバック一つ。なんとこれで二週間の旅行をするのだとか!やっぱり若者は身軽でいいなぁ。


フィレンツェまでの乗換駅/テロントーラ駅


そうそう、彼女はこの電車に乗りさえすればフィレンツェに直行すると思っていたそうで、乗り換えが必要なことを知りませんでした。私は件(くだん)の券売機を利用したお陰で、乗換駅も時刻も確認できたのでそのことを伝えると彼女はびっくり。私に出会えて良かったと感謝してくれました。

車内では、車掌さんが検札に回ってきて、それぞれ違う席に座っていた私達を見比べながら、『二人は友人か?この列車はフィレンツェには行かないよ。』と心配そうに何度も説明してくれました。彼女は返事できずにいたので、私が「私達は友人です。乗り換えが必要なことも知っています」と言いましたが、それを聞くと車掌さんはニッコリ笑って安心した様子で次の駅で交代の為に降りていきました。

列車の中は人も少なくてのんびり出来ましたが、旅の途中で出会った人とこうして一言でも二言でも話が出来たことは、のちに振り返るとその場面が鮮やかに甦ってきて思い出に花を添えるものですね。


お互いに写真の撮りっこをしました

彼女は韓国語で、「ハイっ笑ってぇ~」と言ったのだと思います。多分…^^;

彼女こと、ヒョン・ジュングさん、フィレンツェではお友達と楽しいひとときを過ごされたでしょうか。フィレンツェの駅で別れ際、「かずみさん、お元気で~」と日本語で言ってくれたあなたの明るい声が今でも耳に残っています。そして、あの時の車掌さん、黙ってやり過ごすことだって出来たのに、平たい顔族を心配して声を掛けて下さって嬉しかったです。

日本には“袖触れ合うも多生の縁”という諺がありますが、ささやかでもこんな一期一会があるから一人旅は止められないのです(^^)
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やっぱり…

2011年12月17日 | 旅行
関空にいます。チェックインを済ませました。私の乗るアリタリア機は、到着が20分遅れていると案内がありましたが、今表示を見ると、出発は1時間半遅れになっています。イタリアから飛行機が来なければ乗れません。ついつい思ってしまいます。こんなに大幅に遅れるなんてパイロットの遅刻?いや又水の補給を怠ったか、もしや燃料の入れ忘れetc。

ローマの空港に着けばテルミニまで移動して、私はホテルに入るだけなので、多少の遅れはさほど気になりませんが、乗り換えが必要な旅行者はきっとやきもきされることでしょう。1時間半も遅れるのは、余程のトラブルがあったに違いないのでしょうが、アリタリア、やっぱりな…^^;

今、DF前のeスタンド(PCの無料ネット接続が出来るエリア)でパソコンを開いていますが、店内で買い物をしているのはほとんどが中国人。とてもにぎやかです。フロアーの何処に行っても中国の旅行者であふれています。ここは中国かと思うほど。そういえば、ホテルで働く従業員や空港のスタッフも中国の方が数多くいるのに驚きます。そして、皆一生懸命働いていて、とても親切です。

母国語の中国語と英語と日本語を上手に操るスタッフたち。このままではいつか日本人の働く場所が無くなってしまう…そう思うのはうがち過ぎでしょうか。頑張れ日本!ちょっと熱くなりました(^^)

それでは、今から搭乗口に向かいます。アリタリア機が無事ローマに着きますように。
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