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■ 芦ノ湖温泉(箱根町) 「夕霧荘」 〔 Pick Up温泉 〕

<芦ノ湖温泉(箱根町)「夕霧荘」> (箱根町箱根138、12:00~17:00、1,000円(タオル・バスタオル付)、0460-83-6377)
オフィシャルHP

芦ノ湖の東岸、元箱根・箱根町エリアには、湯の花沢第7号蒸気井で造成された箱根町供給温泉が配湯されています。
元箱根は「湖月」をレポしていますが、箱根町エリアは供給ルートがちがう(大芝中継槽で分岐し、元箱根は元箱根椿公園中継槽経由、箱根町は箱根配湯槽経由、箱根町のほうが引湯距離が長い(→配湯ルート図))ので、箱根十七湯完全制覇をもくろみ(笑)、箱根町の「夕霧荘」を攻めてみました。以前はかけ流しの民宿「山伏」が日帰り対応していたようですが、いまは休業している模様なので、ここの日帰り対応は貴重です。


【写真 上(左)】 浴場入口
【写真 下(右)】 内湯 

芦ノ湖畔からちょい山側にはいった20室の中規模旅館で、このエリアではめずらしく日帰り入浴を積極的に受け入れています。
小綺麗に仕上げられたなかなかに好ましげなお宿で、スタッフの対応も親切なものでした。
浴場はフロントの奥、男湯が「源氏の湯」、女湯が「葵の湯」と銘打たれ、それぞれ内湯と露天があります。

「源氏の湯」は、内湯(みかげ石枠石タイル貼5-6人、ほぼ適温)と露天(岩枠鉄平石貼3-4人、坪庭つき、ややぬる)の2槽。浴場は広くなくきもち暗めですが、こじんまりと落ちついていい雰囲気。中規模旅館としてバランスのとれた浴場で、内湯・露天とも広すぎず狭すぎず、入りごこちのいい湯船でゆっくりとお湯を楽しめます。
カラン4、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。平日15時で独占~2人。


【写真 上(左)】 内湯の湯口
【写真 下(右)】 露天-1 

内湯はお皿のような湯口からの投入+側面注入。槽内排湯はよくわかりませんでしたがオーバーフローはありません。
露天はイオウの白い湯の花がでた木樋の湯口から熱湯数L/min(たぶん源泉)を投入し切欠からの上面排湯。
底面排湯口がありますが引いておらず、おそらく投入全量を流し出すかけ流しかと思います。

お湯は内湯と露天でかなりちがいます。
内湯はかるく懸濁して湯の花なし。味不明でよわい焦げ臭と微カルキ臭。よわいぬる感のあるお湯はたぶん加水循環ですが、循環湯としてはまあまあのできです。


【写真 上(左)】 露天-2
【写真 下(右)】 露天の湯口 

露天は緑白色うすにごりで白とうす茶の浮遊物が舞っています。弱たまご味+よわい酸味収斂味。湯口そばではしっかりとした焦げイオウ臭がただよいます。
酸性泉特有のぬるぬる感と肌に染み入るような浴感があり、町営造成泉としてはかなり状態のいい湯づかいかと思います。
このエリアでかけ流し湯は貴重なので、ほんとうにかけ流ししているならばもっとPRしてもいいかも・・・。

やっぱり湯の花造成泉はいいですね。イオウの効き具合も優ですが、pHが絶妙でこれが浴感に奥行きを加えているように思います。
「湖月」よりはおとなしいお湯に感じましたが、露天湯口の温度から考えて加水はほとんどないと思います。

限られた源泉供給量をうまく活かし、露天と内湯でメリハリをつけた湯づかいは好感。
料金は箱根価格ですが、この立地、この内容で1,000円は高くないようにも思います。

単純硫黄温泉(硫化水素型)(Ca-SO4型) 77.0℃、pH=3.7、成分総計=0.439mg/kg、Na^+=14.6mg/kg (16.31mval%)、Mg^2+=9.28 (19.60)、Ca^2+=32.4 (41.51)、Fe^2+=0.01、Al^3+=5.61 (15.99)、Cl^-=4.16 (3.19)、HSO_4^-=8.32、SO_4^2-=165.6 (93.58)、HCO_3^-=-、陽イオン=64.2、陰イオン計=180、メタけい酸=110、硫化水素=82.9 <H17.8.23分析> (源泉名:元箱根温泉「元箱根第44号」(箱根町営第7号蒸気井に水道水を混合した蒸気造成泉)(mval%は筆者の概算値)

<温泉利用掲示> 加温:あり 加水:あり 循環:あり 消毒処理:あり

〔 2008年9月1日レポ/2008年6月入湯〕
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