絵本と児童文学

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♪あんまりいそいでこっつんこ

2005-08-17 09:06:24 | 子どもからの発見
 おでこをぶつけたとたん「♪あんまりいそいでこっつんこ♪~」と歌がとびだす。トンボを見たら「♪とんぼのめがなは♪」、ありを見たら「♪あっちいってちょんちょん♪」という調子である。3歳3カ月の蕗は、ある状況に関連がある歌をすぐ口ずさむ。
 0歳後半から歌の絵本を見ては、うたって聞かせていたからだろう。2歳近くから声を出すようになり、やがて歌らしくなっていった。2歳半ぐらいからは、自分の行動や見たものに関連した歌のフレーズが出てくる。今でも歌の絵本を出しては「これよんで」という。うたってやっているときは、安心した様子で聞いている。時には自分でめくっては、うたう時もある。
 海も入園する前は歌を好んでうたっていた。時にはベランダから澄んだ声を大きく出してうたっていた。ところが幼稚園になじんだ頃からうたわなくなった。テレビ番組など他の文化の洗礼を受けた、年齢がそうさせているのか定かではない。声も喉をつめた声を出すことが多くなっている。
 子どもに歌を定着させた力のある絵本は、『うたのえほん』、『うたのえほんⅡ』、『うたのえほんⅢ』(つちだよしはる え、グランまま社発行)である。この本の絵が歌の内容をうまく語っている。わたしは、絵は歌に添えるようなものか思っていたが、この絵は絵だけでも歌を子どもに語ってくれるぐらい子どもの心にフィットしている。子どもはうたう前に絵を見て歌詞をよみがえらせ、うたった後に絵を見て確かめて安心しているようである。そういえば子どものが絵と対話したくなるように、きどらずていねいに描かれているのだ。

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