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またセンバツ辞退か・・・

2006-03-06 05:17:39 | テニス・他のスポーツ
 卒業式後の3年生の野球部員(正確には退部しているはずだが)が居酒屋で飲酒と喫煙をしたことが発覚し、センバツ出場を決めている駒大苫小牧高が出場辞退を申し入れた。受理されて出場しないことになるだろう。夏の2連覇を果たした強豪であるが、過去に部長の生徒への暴力があったし、不祥事の連続を考えての辞退である。

 高校生の飲酒や喫煙を容認するつもりはないが、当事者でない部員の不祥事が部全体に及ぶ連帯責任をしいるのは、再考する必要があるのではないか。しかも今回は、3月まで学校に在籍とはいえ、野球部の活動をしていない退部した生徒である。出場準備をしていた生徒たちにとっては、連帯責任という不合理なことを体験することになる。
 このような同調圧力にも通じる精神文化が、むしろこの種の非行を醸成する遠因になっているのではないか、ととらえられないこともない。

 今回の非行(犯罪ではない)は、飲酒喫煙はとがめられたとしても、学校の指導は別として一般的には、生徒はなんら処罰の対象にならない性格のものである。未成年の飲酒喫煙は、児童を保護するという考え方なので、飲酒や喫煙をさせたもの、あるいは黙認した者の責任が問われるのである。そのことからすると、客として受け入れた居酒屋の責任が、まず問われなければならないのである。

 今日の子どもの環境からすると、一般的には高校生の飲酒喫煙体験者は、残念ながらめずらしいことではない。高野連はとくに暴力や飲酒などの非行に敏感で、発覚した場合連帯責任で野球部を処分している。野球というスポーツが、少年野球監督の子どもへの暴力など耳にするが、非行や暴力が起きやすいからか、防止のために部の処分というきびしい措置をとるのだろう。
 この種の非行は高校生ではよくあることだし、他のスポーツがないかといえばそんなことはないはずである。起きた場合、その生徒に対して指導をしているはずである。ところが連盟として常に監視して処分制度が常に機能しているのは、野球だけかもしれない。

 100人ぐらいの部員をかかえる学校の場合、圧倒的多いレギュラーになれない生徒の指導は、学習や進路など野球以上に考えてやる必要がある。そういった生徒に対するきめ細かな指導をする教員を、野球部指導スタッフに加えるぐらい積極的に考えたほうがよいのではないか。野球部に所属しながらも、レギュラーになれないため、その目標が弱くなった多くの生徒に、もろもろの事柄に対してカウンセリングのような指導が必要である。レギュラー以外の生徒の人生に、教員がかかわったほうがよいのではないか。
 いつまでも非行に対して連帯責任という、一見高く清いモラルのようだが、そのような古いシステムは改善する必要がある。

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