絵本と児童文学

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小さな花、並んでいる人

2017-01-22 16:35:06 | 身辺のこと・自然
 駅の商店街まで歩いた。50歳代までは18分ぐらいだったが、今は25分近くかかる。体のためのルーチンとして、30分は歩くようにしている。週2日ぐらい30分に至らない日がある。去年ぐらいから、歩かないと体の動きがぎこちなくなる感じがする。
 2日続いた寒さが少し和らいだせいだろう、10時台の遊歩道ではウォーキングの人とランニングの人に出会った。
 ノルディックウォーキングのストックを持って歩いていた人がいた。とはいってもゆっくり丁寧な歩き。想像するに、普段はつえをついての歩行なのではないか、と。リハビリのための歩きのようだった。
 木にわずかに紫色になっている部分をカメラで撮影している男性がいた。ぼくは近づいて「何を撮っているんですか?」と。とくに反応はないが、ぼくは被写体を見て近づくと、小さな花が咲いていた。いつも目もくれずにひたすら歩いているところに、小さな命が輝いている感じがした。
 「花なんですね。何という花ですか?」
 「・・・」
 「葉が小さいのでカイズカイブキのようだけど、葉が少ないし・・・」
 「さあ・・・」
 木の名の札を見たら「エリカ、ツツジ科」とあった。ぼくはその名前を声に出して、その場を離れた。忘れないように何回か名前を反復した。人の名前を連想するようにした。
 帰宅後すぐに『日本の樹木』(山と渓谷社)で調べた。まさかと思ったツツジ科にあった。ツツジ科・エリカ属に「ジャノメエリカ」と。別名アフリカエリカで、アフリカ原産で大正期に日本に入ってきたとのことだ。花は2月~3月に咲く。図鑑は花が立派なので、見たものは厳密にはエリカ属の一種かもしれない、と思いつつも謎が解けたようでまんざらでもない気持ちになった。
 今度通るときは、じっくり眺めてみよう。

 いつも何気なく通っている道から入ったところに、男性が大勢並んでいた。何事かと思ってそのわきを通った。そこはラーメン店だった。ラーメンを食べるために並んでいるのだった。小さくて目立たない店構えなので気づかなかったが、ラーメン通の人には知られている店なのだろう。どうして並んでいるの。閉店?と考えながら素通りした。
 30分ぐらい後にまた通ったら、やっぱり並んでいた。人数は31人。店の戸に「千秋楽」と書いた木札が掲げられていた。
 千秋楽ということは、催し物の最終日という意味なので、何か特別サービスを利用しようと思って並んでいるんだ。いつかぼくも入ってみようと思って通り過ぎた。

 外食を基本的にしないようにしてもう2年ぐらいになっているので、ラーメン店に入るのは自ら課しているおきてに背くことだが・・・。



 


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