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雑草の日:種、発射!

2021-03-30 06:29:39 | 日記
ワサビ風の根

 毎週火曜日はウォーキングの途中で見かけた雑草を取り上げています。
今週は、スミレ科 スミレ属 アメリカスミレサイシン です。
 何とも変てこな名前ですが分解すればアメリカ+スミレ+サイシン。
サイシンとは<ウマノスズクサ科のウスバサイシンのこと。
漢字で書くと薄葉細辛となるが、葉が薄く根が細くて味が辛いことを意味して
いる。>(トッコス爺の身近な花・虫・鳥撮り より)
つまりサイシンに似たアメリカ由来のスミレの名前。

 私の乏しい知識で見れば姿かたちはタチツボスミレによく似ています。
花弁に筋がある、側弁の基部付近に細かい毛が密生する、などなど細部をプロは
観察するそうですが、素人でも分かるポイントは根っこ。
ワサビの様な太くてゴツゴツした根であればアメリカスミレサイシンで間違いなし。
 ウォーキングコースにしている森林公園では、歩道脇の斜面に毎年タチツボスミレ
が群生します。
その近くでちょっと様子が違うスミレが生えている場所、そこがアメリカスミレ
サイシンの縄張りです。

驚くほどおいしい

 日本ではスミレは愛でるもの、まさか食べたりはしません。
でもアメリカでは普通にこのスミレを食べているのだとか。
 <アメリカスミレサイシンの若い葉はあっさりしたマイルドな味。
生のままサラダにしたり、軽く炒めたり湯がいたりしてパスタなどと調理すると
驚くほどにおいしい。
ただし成長した葉は固くてまずい。
花も食べられるので砂糖漬けにしたりジャムにしたりする。
花も葉も乾燥させてお茶でも味わえる。>(食べられる庭 より)
 Wikipediaによると「根も食べられるとする説がある」そうですが、大勢は「根は
食べるな」となっています。
 食欲旺盛な私ですが、わざわざ採ってきて食べたいと思わせる程には魅力が
伝わりません。
スミレは愛でるもの、ポカポカ陽気の下で青みの強い紫色、いわゆる菫色を楽しみます。

 それにしてもスミレの勢力圏ってのは毎年着実に広がるもの。
実に付いたエライオソーム目当てにアリがせっせと遠くに運んでくれるのがその
一因ですが、自力での拡大努力もなかなか見事です。
種を根元に落とすのではなく四方に飛び散らせるのです。
 その仕掛けは実に良くできています。
<スミレの果実は若い時にはうつむいているが種が成熟すると上向きに直立する。
硬くて丈夫な殻は天気の良い日に3つに割れて風車の様に開く。
この時点では種は殻に密着している。
やがて3つに割れた殻のそれぞれが縦に閉じていくので種を掴むように圧迫する。
その力で種は勢いよく弾き飛ばされる。>(オモシロ自然観察 より)

 観察によると種の飛行距離は60cmから3m35cm。
平均2m超えですが、極々小さな相手。
観察者も予め想定した範囲を超えた種の着地点は見つけられなかったと言います。
だから実際にはもっと遠距離まで飛行している可能性もあり。
 恐るべしスミレ砲の威力です。
コメント
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