国語の数式
世の中には無数の言葉が存在します。
気持ちのいい言葉や元気が出る言葉のあれこれに混ざって、時に気分を下向きに
させるものがあります。
今週取り上げるのはその分野を代表するあの言い回しです。
毎週木曜日は国語をおさらいする日です。
今週取り上げるのは、見る度に気持ちがへこむ「ねめまわす」です。
感覚的には上から下まで全身をじろじろと舐めるように見られている気がします。
でも実際にはそんな粘っこい視線の意味は含まれません。
<睨回す:ねめまわす 睨みつけながらあたりを見回す。>(新明解国語辞典 より)
睨めつける=睨みつけるですから、むしろ高圧的に周囲へ視線を放つ様子が
伺えます。
そんな視線と己の視線が重なってしまったら、良い気分はしません。
「睨めつける=睨みつける」と書きましたが、「睨めつける<睨みつける」が
より正しい式だそうです。
<「睨める」は「睨む」の意味のひとつである「目を怒らせて見る」を意味している。
「睨む」には他にも<「見当を付ける」「注意を集中して見つめる」「先のことを
考慮する、計算する」の意味があるが「睨める」にはこれらの意味は無い。>
(声に出して読めない漢字 より)
ただひたすらきつい視線を投げつける様が「ねめまわす」の真骨頂でした。
書けそうで書けない
ついでに「睨」の字のおさらいです。
この字は目部の13画で、音読みがゲイ、訓読みがかたむ(く)とにら(む)です。
意味するところは<①にらむ 横目で見る ②傾く 日が西に傾く ③様子を
伺う>(漢字ペディア より)
それ程難しい字じゃないので書けそうな気がしますが、いざペンを手にすると
戸惑います。
目の横に何を書けばいいだろか?
拡大して漸く右側の細部が分かりました。
「臼」を書いたらその下に「儿」を加えて「兒」のでき上り。
やっと正しい「睨」が書けました。
意味が分かって書けるようにもなりましたが、だからと言って「睨む」や「睨め
つける」に親しみがわくわけではありません。
変わらず気持ちを下向きにさせてくれる言葉です。
<高圧的な態度をとる人は常に睨みつけるような視線を送る。
睨むことで相手にプレッシャーを与え委縮させようとする。>(Domani より)
長いサラリーマン生活に何度かあったそんな相手との遭遇が、きっと頭の中でどよん
とした記憶の層になっているのです。
だから「睨めつける」の字面は、見ただけで気分が下向きになるのでした。
気分直しです。
睨むの反対語を見て気持ちを上向きにしましょう。
調べると「微笑む」と出ていました。(反対語大辞典 より)
睨まれるのも嫌だけれどこの齢になって人を睨むのはもっと嫌。
目指すは微笑みを絶やさない日々です。
願わくは私の「にこにこ」が周りの人にも「にこにこ」と伝わりますように。
間違っても「にやにや」と受け止められないことを切に望みます。
世の中には無数の言葉が存在します。
気持ちのいい言葉や元気が出る言葉のあれこれに混ざって、時に気分を下向きに
させるものがあります。
今週取り上げるのはその分野を代表するあの言い回しです。
毎週木曜日は国語をおさらいする日です。
今週取り上げるのは、見る度に気持ちがへこむ「ねめまわす」です。
感覚的には上から下まで全身をじろじろと舐めるように見られている気がします。
でも実際にはそんな粘っこい視線の意味は含まれません。
<睨回す:ねめまわす 睨みつけながらあたりを見回す。>(新明解国語辞典 より)
睨めつける=睨みつけるですから、むしろ高圧的に周囲へ視線を放つ様子が
伺えます。
そんな視線と己の視線が重なってしまったら、良い気分はしません。
「睨めつける=睨みつける」と書きましたが、「睨めつける<睨みつける」が
より正しい式だそうです。
<「睨める」は「睨む」の意味のひとつである「目を怒らせて見る」を意味している。
「睨む」には他にも<「見当を付ける」「注意を集中して見つめる」「先のことを
考慮する、計算する」の意味があるが「睨める」にはこれらの意味は無い。>
(声に出して読めない漢字 より)
ただひたすらきつい視線を投げつける様が「ねめまわす」の真骨頂でした。
書けそうで書けない
ついでに「睨」の字のおさらいです。
この字は目部の13画で、音読みがゲイ、訓読みがかたむ(く)とにら(む)です。
意味するところは<①にらむ 横目で見る ②傾く 日が西に傾く ③様子を
伺う>(漢字ペディア より)
それ程難しい字じゃないので書けそうな気がしますが、いざペンを手にすると
戸惑います。
目の横に何を書けばいいだろか?
拡大して漸く右側の細部が分かりました。
「臼」を書いたらその下に「儿」を加えて「兒」のでき上り。
やっと正しい「睨」が書けました。
意味が分かって書けるようにもなりましたが、だからと言って「睨む」や「睨め
つける」に親しみがわくわけではありません。
変わらず気持ちを下向きにさせてくれる言葉です。
<高圧的な態度をとる人は常に睨みつけるような視線を送る。
睨むことで相手にプレッシャーを与え委縮させようとする。>(Domani より)
長いサラリーマン生活に何度かあったそんな相手との遭遇が、きっと頭の中でどよん
とした記憶の層になっているのです。
だから「睨めつける」の字面は、見ただけで気分が下向きになるのでした。
気分直しです。
睨むの反対語を見て気持ちを上向きにしましょう。
調べると「微笑む」と出ていました。(反対語大辞典 より)
睨まれるのも嫌だけれどこの齢になって人を睨むのはもっと嫌。
目指すは微笑みを絶やさない日々です。
願わくは私の「にこにこ」が周りの人にも「にこにこ」と伝わりますように。
間違っても「にやにや」と受け止められないことを切に望みます。