ファンの目線
「甦れ!金曜8時の昭和のプロレス」では主役を引き立てた脇役達を
振り返っています。
今週登場するのは「筋肉男、ジェシー・ベンチュラ」
「まだ見ぬ強豪」としてたった1試合のために日本にやって来たのですが、
結果は全くの期待外れ。
193cm123kgの堂々たる体は筋肉の塊。
そのスタイルはムキムキタイプの元祖スーパースター・ビリー・グラハム
の完全コピー。
アドニアン・アドニスとのコンビで本場マットを荒らし回る様子が専門誌
で伝えられていました。
待望の初来日は1982年4月21日の「難民義援金募集チャリティ特別興行」
4月1日の蔵前大会以来負傷欠場していた猪木の復帰戦の相手としての
大抜擢でした。
でも実際にはこの間に新日本プロレスはアラブ首長国連邦へ遠征に出かけ
ており、8日にはマードック、10日にはアレンを相手に猪木はシングル
マッチを行っていたのです。
そんなことを知らされていないファンは、復帰戦でいきなりジェシーと
闘う猪木に危機感を抱きました。
ところがジェシーの見せ場は怪力のパフォーマンスだけ。
肝心の試合では延髄斬りであっけなく3カウントを奪われてしまいます。
間の悪いことにその年の1月にはジェシーが憧れたグラハムが新日マット
に登場し、絶不調のまま途中帰国をしていました。
その影響もあって、筋肉タイプはやっぱりダメかとファンの失笑を浴びた
のでした。
年末のタッグシリーズ
たった1試合だけでは実力ははかれないと新日幹部が判断したのか、
翌年早々に再来日をしています。
今度の役目は元日に行われた藤波の飛竜十番勝負の第7戦の相手。
黒マントに黒のタンクトップに黒のバンダナ、サイケ調のロングタイツ
で登場するとリングアナのコールに合わせて筋肉ポーズ。
そこまでは良かったのですが、何故かマットに落ちているテープを拾い
上げて投げ捨てるみみっちい行動をとり、張りつめた空気を壊してしまいます。
いざ試合が始まるとマンハッタンドロップからシュミット式バック
ブリーカーを炸裂させてベアハッグ。
ところがその後は戦場をリング下に移すので両者リングアウトのにおいが
漂います。
ファンの危惧の通り場外乱闘を続けての不完全決着。
来日前の期待が大きかっただけに失望も厖大、もはやジェシーの来日は
ありません。
当時の藤波は長州との名勝負数え歌の真っただ中、ファンの注目はそこ
に集中していました。
ジェシーはまたもタイミングの悪さに泣かされました。
いっそのこと前年末に行われたMSGタッグシリーズに出場すれば
良かったのに。
そこには盟友アドニスがディノ・ブラボーとの急増コンビでエントリー
されていました。
本場マットを席捲したイースト・ウエスト・コネクションで出場して
いれば、日本マットでのジェシーの評価もきっと大きく違っていたでしょう。
「甦れ!金曜8時の昭和のプロレス」では主役を引き立てた脇役達を
振り返っています。
今週登場するのは「筋肉男、ジェシー・ベンチュラ」
「まだ見ぬ強豪」としてたった1試合のために日本にやって来たのですが、
結果は全くの期待外れ。
193cm123kgの堂々たる体は筋肉の塊。
そのスタイルはムキムキタイプの元祖スーパースター・ビリー・グラハム
の完全コピー。
アドニアン・アドニスとのコンビで本場マットを荒らし回る様子が専門誌
で伝えられていました。
待望の初来日は1982年4月21日の「難民義援金募集チャリティ特別興行」
4月1日の蔵前大会以来負傷欠場していた猪木の復帰戦の相手としての
大抜擢でした。
でも実際にはこの間に新日本プロレスはアラブ首長国連邦へ遠征に出かけ
ており、8日にはマードック、10日にはアレンを相手に猪木はシングル
マッチを行っていたのです。
そんなことを知らされていないファンは、復帰戦でいきなりジェシーと
闘う猪木に危機感を抱きました。
ところがジェシーの見せ場は怪力のパフォーマンスだけ。
肝心の試合では延髄斬りであっけなく3カウントを奪われてしまいます。
間の悪いことにその年の1月にはジェシーが憧れたグラハムが新日マット
に登場し、絶不調のまま途中帰国をしていました。
その影響もあって、筋肉タイプはやっぱりダメかとファンの失笑を浴びた
のでした。
年末のタッグシリーズ
たった1試合だけでは実力ははかれないと新日幹部が判断したのか、
翌年早々に再来日をしています。
今度の役目は元日に行われた藤波の飛竜十番勝負の第7戦の相手。
黒マントに黒のタンクトップに黒のバンダナ、サイケ調のロングタイツ
で登場するとリングアナのコールに合わせて筋肉ポーズ。
そこまでは良かったのですが、何故かマットに落ちているテープを拾い
上げて投げ捨てるみみっちい行動をとり、張りつめた空気を壊してしまいます。
いざ試合が始まるとマンハッタンドロップからシュミット式バック
ブリーカーを炸裂させてベアハッグ。
ところがその後は戦場をリング下に移すので両者リングアウトのにおいが
漂います。
ファンの危惧の通り場外乱闘を続けての不完全決着。
来日前の期待が大きかっただけに失望も厖大、もはやジェシーの来日は
ありません。
当時の藤波は長州との名勝負数え歌の真っただ中、ファンの注目はそこ
に集中していました。
ジェシーはまたもタイミングの悪さに泣かされました。
いっそのこと前年末に行われたMSGタッグシリーズに出場すれば
良かったのに。
そこには盟友アドニスがディノ・ブラボーとの急増コンビでエントリー
されていました。
本場マットを席捲したイースト・ウエスト・コネクションで出場して
いれば、日本マットでのジェシーの評価もきっと大きく違っていたでしょう。