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健康長寿 めざしましょう

昭和のプロレス:巡り合わせの悪い奴

2023-03-31 06:29:59 | 日記
ファンの目線

 「甦れ!金曜8時の昭和のプロレス」では主役を引き立てた脇役達を
振り返っています。
今週登場するのは「筋肉男、ジェシー・ベンチュラ」
「まだ見ぬ強豪」としてたった1試合のために日本にやって来たのですが、
結果は全くの期待外れ。

 193cm123kgの堂々たる体は筋肉の塊。
そのスタイルはムキムキタイプの元祖スーパースター・ビリー・グラハム
の完全コピー。
アドニアン・アドニスとのコンビで本場マットを荒らし回る様子が専門誌
で伝えられていました。
 待望の初来日は1982年4月21日の「難民義援金募集チャリティ特別興行」
4月1日の蔵前大会以来負傷欠場していた猪木の復帰戦の相手としての
大抜擢でした。
 でも実際にはこの間に新日本プロレスはアラブ首長国連邦へ遠征に出かけ
ており、8日にはマードック、10日にはアレンを相手に猪木はシングル
マッチを行っていたのです。

 そんなことを知らされていないファンは、復帰戦でいきなりジェシーと
闘う猪木に危機感を抱きました。
ところがジェシーの見せ場は怪力のパフォーマンスだけ。
肝心の試合では延髄斬りであっけなく3カウントを奪われてしまいます。
 間の悪いことにその年の1月にはジェシーが憧れたグラハムが新日マット
に登場し、絶不調のまま途中帰国をしていました。
その影響もあって、筋肉タイプはやっぱりダメかとファンの失笑を浴びた
のでした。

年末のタッグシリーズ

 たった1試合だけでは実力ははかれないと新日幹部が判断したのか、
翌年早々に再来日をしています。
今度の役目は元日に行われた藤波の飛竜十番勝負の第7戦の相手。
 黒マントに黒のタンクトップに黒のバンダナ、サイケ調のロングタイツ
で登場するとリングアナのコールに合わせて筋肉ポーズ。
そこまでは良かったのですが、何故かマットに落ちているテープを拾い
上げて投げ捨てるみみっちい行動をとり、張りつめた空気を壊してしまいます。
 いざ試合が始まるとマンハッタンドロップからシュミット式バック
ブリーカーを炸裂させてベアハッグ。
ところがその後は戦場をリング下に移すので両者リングアウトのにおいが
漂います。
 ファンの危惧の通り場外乱闘を続けての不完全決着。
来日前の期待が大きかっただけに失望も厖大、もはやジェシーの来日は
ありません。

 当時の藤波は長州との名勝負数え歌の真っただ中、ファンの注目はそこ
に集中していました。
ジェシーはまたもタイミングの悪さに泣かされました。
 いっそのこと前年末に行われたMSGタッグシリーズに出場すれば
良かったのに。
そこには盟友アドニスがディノ・ブラボーとの急増コンビでエントリー
されていました。
 本場マットを席捲したイースト・ウエスト・コネクションで出場して
いれば、日本マットでのジェシーの評価もきっと大きく違っていたでしょう。

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国語のおさらい:口内炎話法

2023-03-30 06:29:59 | 日記
受け手の反応

 毎週木曜日は国語をおさらいする日。
「甘い言葉」「苦言」「辛口の評価」の言い回しがあっても、酸っぱい
言葉や酸言や酸口の評価は聞いたことがありません。
 酸っぱいが使われるときには「口を酸っぱくして言う」とか「口を
酸っぱくする」など隣に「口」が付いています。
他の言い回しは言われた方が甘さや苦さを感じるのに対し、こちらは口に
した方が酸味にやられます。
 今週は一風変わった、この刺激あふれる「口ずっぱい」のおさらいです。

 先ずは言葉の意味から。
<くちずっぱく(口酸っぱく):言うのが嫌になる程、同じことを何度も
繰り返し注意をする様子。>(新明解国語辞典 より)
<口を酸っぱくして言う:同じことを繰り返して言うさま。
念を入れて何度も繰り返し述べる様子を形容する表現。
注意や訓戒の言葉などを指すことが多い。>(weblio辞書 より)
<口を酸っぱくする:忠告などを何度も繰り返して言う。>(goo辞書 より)
 これらの言い回しを聞かされた受け手の反応はふたつに分かれます。
「ありがたい忠告だ」と己を諫めて良い結果に繋げるパターン。
反対に「余計なことを」と聞き流して最悪の結果に陥るパターン。
 どちらかと言うと無視して悪い結果につながる方が多い気がします。

口酸っぱい女房

 言葉の意味が分ったら、次に気になるのは由来です。
気の利いた物語があって酸味の理由が明らかになるだろうと期待して、
あれこれ調べました。
結果見つかったのはあやふやな推測ばかり。
 <口を酸っぱくして話すのは大抵小言を言っている時。
そんな時にはつい梅干を口にした様に酸っぱそうな表情になってしまう
のかもしれない。>(study-Z より)
 別の解説では科学的な推察をしていました。
<口の中には多くの細菌がいるが、その中のう蝕原因菌が砂糖やでんぷん
などから酸を生み出す。
ずっとしゃべり続けているとこの作用が活発になり、あるいは口の中に生成
された酸を飲み込む暇もなくなり、その結果口が酸っぱくなると思われる。>
(YAHOO!知恵袋 より)
 代表的な推論がこのふたつ。
その上で<よく使われる割に語源ははっきりしていない。>(study-Z より)
と匙を投げているので、由来については各々思い描くしかありません。

 ふつうは歳をとれば口酸っぱく言われる場面なんて無くなるもの。
ところが私の場合は女房が口を酸っぱくして言い続けます。
「まだあんな作文を投稿しているの、もうやめなよ、電気代の無駄!」
 あんまり繰り返すので、口内炎になりゃしないかと心配しています。
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身近な生き物:命が消える時

2023-03-29 06:29:59 | 日記
なぜそこに?

 冬鳥として日本にやって来る鳥。
居並ぶ様子が名前の由来になった鳥。
群れを好み数羽から十数羽、時には100を超える混群を為す鳥。
でも年によって飛来数が大きく異なり、大群で押し寄せる年があれば全く
姿を見せない年もある鳥。
その鳥の名はヒレンジャクとキレンジャク。
 スズメよりひと回り大きくて体長はおよそ18cm。
全身淡い紫色をしていて羽先には美しい青、そして尾羽の先端にはひと際
目立つ色。
 そこが赤いのがヒレンジャクで黄色いのはキレンジャク。
今週の主役は赤い方のヒレンジャクです。

 4日前のこと、近くの里山で歩道から3メートル程入りこんだ斜面を
歩いていました。
 芽吹きを始めた枝をかき分けて進むと、目の前の落ち葉の上に動く何かの影。
一瞬ヘビでも出たかと驚きましたがよく見れば羽が生えています。
これが今シーズン初のキレンジャクとの出会いでした。
 シロハラやツグミなどの野鳥ならば地上を這いまわっていても不思議は
ありません。
落ち葉の下の餌を探す鳥だから。
でもキレンジャクの好物はヤドリギなどの木の実。
ほとんど樹上で暮らす鳥が地上を彷徨う姿は異様です。

捕食者の役割

 近づくと慌てて距離をとろうと蠢きますが、決して飛びたちはしません。
キツネかタヌキに襲われて怪我でもしたのかと想像しながら歩を進めたら、
手で捕まえられる距離まで近づいてしまいました。
 その場で改めて見れば尾の先の紅が目に沁む程に鮮やかなので、一瞬
かみ切られて出血しているかと思ってしまいました。
ざっと見ても他に血が出ている様な箇所は無く、骨を折っているようにも
見えません。
 もしや鳥インフルエンザかと訝りましたがぐったりした様子でもありません。
どう対応すべきか暫し悩みましたが、放置したままその場を離れました。

 長野県のホームページにはこう書かれています。
<けがや病気の野鳥獣を見かけた場合、かわいそうに思うかもしれないが
原則としてそのままにしておくのが望ましい。
自然界での出来事には人間は手を出さずに見守るのが基本。
弱っている生き物にとっては、たとえ保護されるにしても人に触れられる
ことは大変なストレス。>
 対応が間違っていなかったことにはひと安心ですが、キレンジャクの
その後を思うと気は晴れません。
 <捕食者にとって健康な生き物を捉えるのは困難なので、傷ついたり
病気にかかったりした個体を捕食する。
こうすることで個体数を調整し、同時に弱った個体を集団から取り除いて
健康な個体群を維持する役目も果たす。>(日本野鳥の会大阪支部 より)
 身近な里山の一角で生存競争を垣間見ました。
 
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雑草の日:キノコとゴキブリと

2023-03-28 06:29:59 | 日記
らしくもないNHK

 毎週火曜日はウォーキングの途中で見かけた雑草を取り上げています。
今週は、 ツツジ科 ギンリョウソウ属 ギンリョウソウ です。
 ツツジ科とありますが樹木ではありません。
見た目はキノコみたいな姿で林床などに生えていますが、特徴的なのはその色。
葉緑素を持たないので全身真っ白。
しかも最大15cmになる茎には鱗片状の葉が多数付いています。
 こんな奇怪な姿ながら花も咲くし実もなるし。
日本全国に分布していると聞けば絶対に実物を見たくなるのが人情ってもの。
でも毎年森林公園を探るけれどこれまでに遭遇したことがありません。
 探し方が悪いのかと半ば諦めていましたが、先日見たNHKの番組で理由が
分かりました。

 ギンリョウソウは菌従属栄養植物であり腐生植物。
暮らしぶりはかなりユニークです。
<周囲の樹木と外菌根を形成する菌類から栄養を得て生活する。
つまり直接的には菌類に寄生し、間接的には菌類と共生する樹木が光合成
で作り出す有機物を菌経由で得て生活している。>(Wikipedia より)
 複雑なこの関係を先のNHKの番組では分かり易くこう解説していました。
<ギンリョウソウはまるで不倫相手の旦那からも小遣いをせびっている様だ>と。
らしくもない説明ですが、絡み合った関係がよく理解できました。

先ず探すべきは

 ギンリョウソウの生活サイクルをみてみましょう。
<根が地中にあるので菌類がそこにいる限りは毎年芽を出す。
5月中旬に発芽し6月上旬に開花するとマルハナバチなどにより受粉。
6月中旬に結実した頃には花弁の縁が変色し始め、7月上旬には地上部
も変色しモリチャバネゴキブリが多肉果を食べに訪れる。>(秋保大滝植物園 より)
 いきなりモリチャバネゴキブリが現れました。
実は菌類などに寄生するギンリョウソウはこのゴキブリとは相利共生関係
にあるそうで。

 <実には果肉と平均で937個の微細な種が詰まる。
種はカミソリでも切りにくいほど硬い。
モリチャバネゴキブリは1回当たり8.8分の採餌時間で実を食べ、3~10
時間後に種の入った1mm程の糞を輩出する。
その中には0.3mm×0.2mmの極小の種が3.1個入っているが、
消化管を通りながら損傷はない。>(academist journal より)
 モリチャバネゴキブリの活動範囲に蒔かれた種は、菌類との出会いがあれば
そこで新たな生活史を刻み始めるのでした。
 どんなに探してもギンリョウソウに出会わなかったわけです。
先のNHK番組ではこう言っていました。
<ギンリョウソウが寄生するのはブナ林に生えるベニタケ。>
 森林公園にブナの樹は1本もありません。
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健康長寿:ウイルスの冒険

2023-03-27 06:29:59 | 日記
敵は200種以上

 私の願いは健康長寿。
私の健康法はウォーキング。
そこで毎週月曜日にはこのふたつに関連する話題を取り上げています。
今週のテーマは「風邪とウォーキング」です。
 先週金曜の夜から喉のイガイガが気になり始めました。
暫くすると鼻水が出て咳もひどくなり、翌晩床に就く頃には悪寒まで
感じました。
 熱が出るのかと怯えましたがどうやら免れました。
でも鼻水や咳は治まりません。
何年ぶりかに風邪をひいてしまいました。

 定年後はストレスや睡眠不足から解放され、毎日のウォーキングのお陰も
あって免疫力はすこぶる快調。
現役時代は毎年の様に罹っていたインフルエンザにも縁が無く、このまま
事無く過ごせるだろうと安心していました。
 ところがその油断がいけなかった、さもない風邪にしてやられました。
どこでウイルスを拾ったのか見当もつきませんが、200以上もあると
言われる風邪ウイルス。
おそらく先週の初め辺りに何がしかのウイルスがこちらの隙に乗じて入り
込んだのでしょう。
 最初は1個だったウイルスがどんな展開を経て、この辛い症状をもたらす
までに勢力を拡大したのか、そこを探ってみました。

倍々ゲーム

 素人考えでは鼻や喉に潜り込んだウイルスは食道を通って最終的には
胃液で溶かされそうな気がします。
ところがそうなる前に体内に侵入してしまうらしいのですが、どんな
仕組みで潜り込むのか不思議です。
 体内に入ったウイルスは細胞の表面にある受容体に結合するそうで。
<受容体は細胞本来の機能のために存在するが、ウイルスの外殻と親和性
があると吸着されてしまう。>(神奈川県衛生研究所 より)
 先週の初めに私の身体に入り込んだウイルスは、親和性のある細胞を
見つけて合体してしまいました。
そうなるといよいよ本領発揮です。

 <ウイルスは細胞とつながると細胞内に核酸を放出する。
この時点で白血球が攻撃をするがウイルスが勝ると核酸を基にして次々
と増殖する。
一定の数まで増えると細胞膜を破って外に出て他の細胞に吸着し更に
増殖する。>(コルゲンコーワ より)
 たとえばインフルエンザウイルスの場合、体内に入り込んだひとつが
8時間後には100個に、16時間には1万個に増殖。
その後も爆発的に増えて24時間後にはなんと100万個に達すると
言われています。
 そこまで強烈でない一般の風邪ウイルスでも、倍々ゲームで増えて今
では相当数が体内で暴れ回っている筈。
その影響で辛い症状に悩まされます。
 どうしたらこの難敵を排除できるのか、その答えは来週に続きます。


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