あるく あかるく

健康長寿 めざしましょう

身近な生き物:老いた虫

2022-08-31 06:29:29 | 日記
構造色に魅せられて

 真夏の日差しに辟易しながらのろのろ歩いていると、いきなり足元に
這い出てきた虫。
まるで徘徊しているかの様ですが、危うく踏んでしまうところでした。
 急ぎ足で動き回る2.5cm程の甲虫にはたしか先週も会いました。
アーミー色のメタリックなボディには幾本もの溝が彫り込まれていて、
見るからに頑丈そう。
調べて辿り着いたのはアオオサムシの名前でした。
 <昼間は石や落ち葉の下に潜み、夜になると地面を歩き回って餌を探す
夜行性の生き物。
主にミミズや昆虫を捕食し、地面に落ちた果実なども食べる。
後翅は退化しているので飛べない。>(いきもの図鑑 より)
 意外に長寿な種の様で、個体によっては数年も生きるとありました。

 飛べないので限られた範囲が生息域となり、必然的にその場所に適した
進化が進みます。
<地方により種分化が進み、変異が多く色彩も変化に富む。
長野県では信濃亜種のシナノアオムシなどが生息する。>(スモールズー より)
 きれいな色はカワセミやタマムシと同様に構造色によるもの。
<色素を使わずに物質の表面の微細な形状により光を反射させて発色する
仕組み。>(森に行こう! より)
 これにより金緑色から赤銅色の金属光沢が生まれ、角度によって様々な
色を見せてくれます。
それに魅了されるのがオサムシマニアです。

捕らえ方

 越冬場所で成虫を探す行為を「オサ堀り」と呼ぶそうで。
<崖の一番上、草の根が絡んでいる乾燥していない場所を掘ると冬眠中の
成虫が見つかる。
根っこごと倒れて根返りした場所も良い。
オサ堀りは宝探し感覚。>(コウトの標本箱 より)
 冬まで待てない場合はトラップを仕掛けます。
<地面に穴を掘りプラスチックカップを地表より少し低くなるように埋める。
カップの中には殺虫と防腐の効果がある液を入れる。
捕らえた個体は右翅の上からまっすぐに昆虫針を刺し胴体を貫通させて
中脚と後脚の間から先端を出す。>
(落とし穴トラップを使ったオサムシ科甲虫調査の手順と方法 より)

 かなりアオオサムシに詳しくなりましたが、ひとつ疑問が残ります。
冒頭にあったようにこの虫は夜行性。
なのに昼間に遭遇したのは何故?
 すると同様に昼間に出会った方がこんな記述をしているのを見つけました。
<夜行性とあるが「春先は昼間でもよく見る」とYAHOO!きっず図鑑に
書かれている。
しかし季節は既に初夏。>(國滅びて山河あり より)
 仕方がないので、この個体は何かに血迷ったのだと結論付けた、そう
書かれていました。
でもね、私の遭遇は真夏も真夏。
アオオサムシが夏の盛りの昼間に行動していたのは何故?
しかも2回も。
 答えが見つからないのでお年寄りだったと結論付けました。
数年も生きていれば徘徊もするでしょう。


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雑草の日:花咲くキノコ

2022-08-30 06:29:49 | 日記
脆い体

 毎週火曜日はウォーキングの途中で見かけた雑草を取り上げています。
今週は、 ハラタケ属 キヌカラカサダケ属 キツネノハナガサ です。

 森林公園の急な階段を足元に注意しながら下っていたら、目の隅で何か
がぱっと輝いた印象。
薄暗い湿った斜面にそんな物があるかいな、半信半疑で振り返るとありました。
1本のキノコが花を咲かせていたのです。
 キノコが花を開くかいな、今度はそんな突っ込みをしたくなりますが、
それは正にひとひらの花。
直径3cm程の薄黄色をしたまあるくて華奢な花びらです。
 キツネノハナガサがすくっと立った姿は一輪の花としか言いようが
ありません。

 <カサは光が透ける程に薄く、まるで和紙みたい。
表面には扇を開いた様に放射状に条線がある。
カサの峰の部分と条線の峰にはレモン色をした粉が付いている。>
(oso的キノコ写真図鑑 より)
 この粉を顕微鏡で覗くと胞子よりずっと大きな形状。
幼時にはそれがカサ全体を覆い成熟すると峰の部分を残して剥がれ落ち、
特徴的な筋になるのだそう。
見ようによっては花粉を纏っているかのようです。
 裏側はどんな様子かとカサを少し持ち上げたら、それ程力を加えたつもり
は無いのに折れてしまいました。
 摘まみ上げると柄は中空。
花咲くキノコを無慈悲にも壊してしまいました。
<学名を日本語訳すると「最も脆い」の意味になる。>(自然観察雑記帳 より)
反省しながらも納得です。
 キツネノハナガサは雨が降った翌日に多く見られるキノコ。
でも発生後すぐに萎れてしまうので、出会えるチャンスはそう多くはありません。

動物の名前
 
 スッポンタケ、イタチタケ、イヌセンボンタケ、コウモリダケ、ヤマ
ドリダケ、ムササビダケ、こんな名前のキノコがあるそうで。
 キノコに色々の生き物の名前が付いていますが、それらを一蹴する
のがこの動物。
キツネタケ、キツネノタイマツ、オオキツネタケ、キツネノエフデ、
キツネノロウソク、シロキツネノサカズキモドキ、キツネノチャブクロ。
これらは全てキノコの名前です。
 キノコに限らず植物にはキツネがつくものが数多あります。
その理由は<キツネが棲むような野原に生えるからとする説。
花が黄色いので「黄恒」としてキツネになったとする説。
有害だったり味がきつかったり食べられぬものが多いので、「きつい」の
「きつ」が転じたとする説。
キツネに関連付けることで妖しく気味が悪い様を表したとする説。>
(語源由来辞典 より)

 どの説に該当するかは分かりませんが、ひとつだけ自信を持って言い
切れることがあります。
「妖しげに存在していたけれど、キツネノハナガサは決して気味悪くなどない。
ひと目見て魅了された」

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健康長寿:歩き疲れた末に

2022-08-29 06:29:39 | 日記
近年増えた骨折部位

 私の願いは健康長寿。
私の健康法はウォーキング。
毎週月曜日はこのふたつに関連したテーマを取り上げています。
今週は「ウォーキングと骨折」です。

 加齢とともに骨はもろくなり、骨折の危険が増します。
高齢者に多い4つの骨折箇所があります。
<①大腿骨近位部 ②脊椎圧迫 ③上腕骨上位部(腕のつけ根) ④橈骨
遠位端(とうこつえんいたん:手首)>(せいてつLab より)
 これに加えて近年事例が増えている部位があるそうで。
それが骨盤。
 交通事故のような強い衝撃がなくても転んだだけで折れたり、自然に
折れたりすることがあると言うから恐ろしい話です。
しかも大量の出血を伴うことが多いので、治療と機能回復に手術が必要。
 骨盤は丈夫な骨と思っていただけにこれにはびっくり。
どうして増えているのか、どうすれば対処できるのか、そこは是非とも
知らねばなりません。

縦方向の負荷

 <近年増えてきているが特に80代以上に多い。
世の中の高齢化が背景にあると思われ、全国では年間数万人に上っている
との見方がある。
アメリカでも今世紀に入り急増している。>
 困ったことに骨折した部位は目立たないのでエックス線画像を見ても良く
分からず、MRIやCTで検査をして漸く判明する例が非常に多いと言います。
 そもそも検査をしない方が多いのだとか。
<腰の強い痛みで受診をしても通常は骨盤のある下の方までは検査をしない。
だから腰痛や坐骨神経痛として診断され骨盤への必要な治療がなされて
いないのが現状。>
 腰痛の治療を受けても強い痛みが取れない場合には、専門の医師によく
見てもらうことが必要。
<発見が遅れると何回も転んで骨盤のあちこちが折れたり、骨折部分のずれ
が大きくなったりして、大手術が必要になってしまう。>
(引用はいずれも 信濃毎日新聞 より)

 早期に発見して安静を保ち、副甲状腺ホルモン注射で治療を行えば数か月
で痛みがとれ骨がくっつくと言います。
 怖いのは合併症。
<骨盤骨折には合併症が非常に多く多岐にわたり、しかも高率で発生する。
出血だけでなくエコノミークラス症候群や神経血管の損傷、長期の臥床に
よる肺炎や床ずれなどが起こる。>(日本骨折治療学会 より)
 高齢者には少なからず骨粗鬆症の傾向があるもの、他人事と思っては
いられません。
 そこで役に立つのがウォーキング。
<骨には負荷がかかるとそれに応じて骨を強くする仕組みがある。
運動による刺激で骨にカルシウムが沈着しやすくなり、血流促進で骨芽
細胞の動きも活発になる。
重力に逆らった縦方向の負荷を日常的に掛けるのが骨密度を高めるのに有効。
1日30分程度のウォーキングは非常に適した運動。>(Medicare24 より)
 だからこそのウォーキングです。
疲れる程歩いても、骨折り損のくたびれもうけには決してなりません。



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日曜日は川柳の日

2022-08-28 06:29:09 | 日記

 風邪が怖いから日本に行きたくない。
昔旅先で知り合ったインド人がそう言っていました。
日本人にとって風邪なんてひいて当たり前の病気。
インフルエンザだって必要以上には恐れません。
何故なら対処法が確立されているから。
新型コロナだって予防と治療が万全なら怖くなくなります。
コロナに罹ったの、早く治ると良いね。
そんな感覚で付き合える日よ、早く来い!
 そこで今週の駄作です。

<「コロナ禍」を 「コロナか」と言える日 まだ来ない>
                     
 膨大な数の新規感染者が毎日出ています。
「あるくあかるく」を途切らせぬよう、自戒します。
次週の予告編です。

29日(月)健康長寿:  骨盤の異常
30日(火)雑草の日:  きれいなキノコ
31日(水)身近な生き物:ゴミとは失礼な
1日(木)国語のおさらい:おぬし
2日(金)昭和のプロレス:ロスの重鎮
3日(土)日々の愚問:  記念日新聞

 非日常が日常になった日。
嫌だけれど、心をタフにして乗り切りましょう。
日常でないことを経験すると人は成長する。
誰かが言ったその言葉を励みにして。


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日々の愚問:使いたくはないリュックサック

2022-08-27 06:29:59 | 日記
自分だけは大丈夫

 毎週土曜日は日々の暮らしの中で生じた極々小さな、ドーデもいい
愚問を取り上げています。
今週は「防災の日を前にした心持ち」です。
 大雨や土砂崩れのニュースをしょっちゅう目にします。
気象庁によると50ミリ以上の雨の年間発生回数が右肩上がりに増えて
いるそう。
 加えて長野県などの山間部では手入れが行き届かないために山の保水
力が落ちていることも指摘されています。
災害は我が身に降りかかるものと覚悟しなければいけないご時世です。
 「でも」、何もやっていません。
自分だけは災害の外にいる錯覚から抜け出せないのです。

 人間は、自分にとって都合の悪い情報を無視したり過小評価したりして
しまう特性を持つそうで。
<震度5の地震があった地域の住民3000人を対象に聞き取り調査。
「津波が来ると思ったか?」には87%が「はい」と回答したが、実際に
避難した人は1.7%に過ぎなかった。>(日経XTECH より)
 誰しも自分だけは大丈夫と思ってしまいます。
その心理状態を「正常化の偏見」と呼ぶのだとか。
確かにそれ、あります。

物置のリュックサック

 だから様々な防災情報を得ていながら、そのほとんどを理解していません。
たとえばよく耳にする「5段階の警戒レベル」、さて幾つで避難すべき?
 <レベル3が発令されたら高齢者は避難>
避難に時間がかかる人やその支援者は「レベル3」を聞いたら即座に行動
しなければいけません。
そんな基本中の基本でさえ改めて知った体たらくです。
 「わがまちのハザードマップ」なるものも初めて閲覧しました。
QRコードから入り込めば周辺地域の情報が即座に掴めるのに、これまで
無関心でした。
 <災害用伝言ダイヤル171は毎月1日と15日にサービス体験できる。>
(引用は全て 信濃毎日新聞 より)
そんな大事な話も今まで聞き流していました。
来月早速やってみるつもりです。

 もうひとつ、大事なのは防災グッズの確認です。
庭の物置に思いつくままに物品を詰め込んだリュックサックを入れてあります。
でもそれっきり。
 地元紙に載っていた「最低限の非常持ち出しリスト」を基に見直すと、
懐中電灯・電池・筆記具・重要な書類のコピー・カップ麺や缶詰・ライター・
ロープ・ガムテープ、ざっと見ただけで既にこれだけの不足品があります。
このリュックが無駄になることを願いながら備品を準備しました。

 今の世の中、毎日が非常事態宣言下みたいなもの。
だから備えはこれだけでは片手落ちです。
そう、コロナ対策用品も準備しなければいけません。
 こちらも以前の地元紙にイラスト付きの案内が載っていました。
災害備蓄とダブル部分がほとんどですが最低限<マスク・アルコール消毒液・
ポリ袋・使い捨てのビニールエプロン>が加わります。
 いつ来るか分からない地震や台風、どこに潜んでいるか分からない新型
コロナウイルス。
二重苦三重苦を味わいますが見方を変えればましな方。
私たちの親の世代は何時降るか分からない爆弾の脅威の中で暮らしていた
のですから。
 なんのこれしき、と発奮する今週の私です。 

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