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日々の愚問:小惑星がやって来る

2019-08-31 08:26:43 | 日記
衝撃の見出し

 地震に豪雨に火山の噴火、日本列島は常に自然災害と隣り合わせです。
これらの脅威は深刻ですが、ある程度の予測や推察が可能です。
ところが突然姿を現すとんでもない脅威が存在します。
それが小惑星の異常接近です。

 毎週土曜日は日々の暮らしの中で生じた、極々小さなどーでも良い愚問を取り上げています。
今週は「小惑星は何時ぶつかるか」です。

 <7月25日に直径130mの小惑星が地球のすぐ近くを通り過ぎていたことが分かった。
地球と月は37万km離れているが、小惑星は僅か7万kmをかすめて行った。>
(信濃毎日新聞 より)
 この記事で何より驚くのは、小惑星が発見されたのが最接近の前日だったという事実。
ちょっとタイミングが違っていたら「明日地球に衝突!」の見出しが躍っていたかもしれません。

確率の計算

 この記事の後にはこんな報道がありました。
<小惑星が8月10日に地球付近を通過する見通し。>
こちらは800万km先だったので安全でしたが、その大きさには注目です。
直径が570mもあったそうです。
 しかしそれも小惑星の中では小さな類、太陽を周回している最大の物は34kmもあると言います。
ちなみに直径500m程度の小惑星は年に6回程度は接近していて、それらが地球に衝突する
可能性は200~300年先に1回とされています。
 NASAは<2029年には巨大なアポフィスが接近するが、3万km圏内に入る心配は無い。
今後100年に衝突する恐れのある小惑星は見当たらない。>とほっとする説明をしてくれます。
ところがどうも大事なことを隠している様で、こんなひと言を付け加えます。
「我々が懸念しているのは未知の天体だ」(引用は全て CNN.co.jp より)
怖い話を聞かされたものです。
未知の天体っていったいどれ位あるのでしょう?

 <地球に衝突する可能性が大きく、かつ衝突した場合地球に与える影響が大きいと思われる
小惑星をPHAと呼ぶ。
直径が110m以上、地球の軌道との最小交差距離は748万km以内。
2012年時点でPHAは1331個登録されている。>(Wikipedia より)
 この数が多いか少ないかは別として、肝心なのはこの続きです。
<1331個はPHA全体の20~30%と思われる。>
 仰天の発言です。
つまりは地球に衝突する可能性のある小惑星のほとんどはまだ発見されていないのです。

 計算は苦手ですが、どんなに低い確率でも何時か当りが来ることは分かります。
宝くじで1等の前後賞に当たる確率は0.00001%。
とんでもなく低い数字ですが、1000万人が買えばその中のひとりは必ず当選します。
 生きている間に隕石にぶつかる可能性は100億分の1。
途方もない数値ですが地球の人口は80億に近いので、その内誰かにぶち当たるかもしれません。
となれば地球に衝突する小惑星がやってくる確率は・・・

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昭和のプロレス:爪の垢を飲め

2019-08-30 06:29:29 | 日記
来日初戦が大試合

 プロレスの世界では縁も所縁も無い者同士が、兄弟を名乗ることは良くある話。
若手の売り出しに結構使われます。
今日の主役の場合、偽兄弟を名乗って評判になったもののその後がいけなかった。
宣伝文句が仇になってしまったのです。

 「甦れ!金曜8時の昭和のプロレス」では脇役達の活躍を振り返っています。
今週は偽りの兄弟話の呪縛で、主役になり損ねた「ワルドー・フォン・エリック」です。

 100人のプロレスファンに「エリックは?」と尋ねれば、100人がフリッツ・フォン・
エリックと答えるでしょう。
それ程に恐怖のアイアンクローとして「鉄の爪」フリッツは有名でした。
 1966年に初来日、第一戦でいきなり馬場とのタイトル戦。
片手で顔面を鷲掴みにし、馬場の巨体をトップロープ越に引きずりこんだシーンに日本中が
戦慄しました。
 そのフリッツがデビュー間もない頃に結成していたのが冷酷なナチスを名乗るワルドー
との兄弟チームでした。
戦後間もない時期ですから兄弟には憎悪が集中し、特にエリックの悪役人気は急上昇、各地で
トップの扱いを受けるようになりました。
 当然チームは解散します。

ファンの期待を裏切る

 ワルドーはフリッツが初来日した翌年、日本にやって来ました。
日プロの第9回ワールドリーグに出場し、決勝戦に勝ち進んだデストロイヤーに次ぐ戦績を
残しています。
 再来日は68年の国プロ。
TBSがバックアップするオープニングシリーズに参加です。
3回目の72年は再び日プロ、最後の来日となる76年は全日でした。
 戦歴の一部を振り返ると、72年の日プロでは第3回NWAタッグリーグに出場しています。
参加する大物はダニー・ホッジくらいしか見当たらない淋しいシリーズです。
ならば外人勢のトップを走りそうですが、結果は外人4チーム中の3位に甘んじています。
 最後の来日では大木のアジアヘビーに挑戦しますが、これは至宝インターベルトに比べると
1枚格落ちするタイトルです。
1本目はトップロープからのニードロップでワルドーが先取しますが、2本目は反則負け、
決勝の3本目は両者の暴走でノーコンテストになっています。
全日マットでも存在感は示せません。

 4回来日しましたが、いずれもフリッツの名声を超える活躍はありません。
そんな境遇に陥ったのは、初来日時に「フリッツの弟がやって来る」と煽ったマスコミ報道が
原因しています。
 戦慄の記憶が鮮明なフリッツの弟となれば、当然ファンはクロー攻撃を期待します。
しかし本人はそんな技など使えません。
自分の得意技を粛々と放って終わりです。
 期待外れの戦い振りを目にしたファンは不満を漏らします。
「兄貴の鉄の爪の垢でも飲め」と。
 
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日本語のおさらい:死語を学ぶ

2019-08-29 06:43:11 | 日記
漫才師の発案

 毎週木曜日は日本語のおさらいをしていますが、今週は昔懐かしい言葉の登場です。
昭和世代にとっては常識だけれど、平成世代相手に使ったら意味が伝わらない、そんな言葉の
由来をおさらいします。
平成世代に質問されて答えられなかったら、恥ずかし過ぎるので。

 先ずは「ばたんきゅう」
意味するところは<ある場所に辿り着いた途端、すぐに眠り込んでしまうこと。
疲れ切って寝てしまうこと。>(コトバンク より)
 ここから判断するに、前半の「ばたん」は倒れた様子と推察できます。
分からないのは後半の「きゅう」です。
体から生気が抜けていく音にも思えますが、これは何ぞや?
 根拠の無い私の推論に近い答えがありました。
<ばたんは倒れる音。
きゅうは圧迫されたり責め立てられたりして発する苦しみの声。
広辞苑にはそう載っている。>(YAHOO!知恵袋 より)

 これで一件落着かと思いきや、全く別の生々しい話も見つかりました。
それによるとこの言葉、戦後に活躍した漫才師による創作だというのです。
<関西の人気漫才師「花菱アチャコと横山エンタツ」が発明したギャグ。
戦後の混乱期にメチルアルコールを飲んでキュウーと命を落とした場面を真似した演出。>
(由来メモ より)
 私の世代にはエンタツアチャコは馴染みが無いけれど、壮絶な死を笑いに変える
バイタリティって凄い。
さすがに昭和のパワーは怖いもの知らずです。

外人の発想

 次は「ドロンする」です。
意味するところは<逃亡して行方をくらますこと>(weblio辞書 より)ですが、そんなに
大げさではなく「用事があるので途中でドロンさせてもらうよ」などと気軽に使われていました。
 昭和世代は忍者が呪文を口にした途端に煙の様に消えたテレビの一場面を思い出しますが、
この「ドロン」も何の意味か分かりません。
調べてみると<歌舞伎で幽霊が消える時に用いられる効果音からきた言葉。>(日本語俗語辞書 より)
だそうで。
大太鼓をどろどろと連打する音が基になっていると言われると、何となく納得です。

 「ドロンする」を昭和世代はゼスチャーでも表せます。
<片手の小指を立てて相手に見せる。
次に両手の人差し指を角の様に頭の両側につける。
最後に両手の人差し指を立てて忍者のポーズ。
これで「嫁が怒っているのでドロンする」と伝わる。>(マーケティングの基本の話 より)
 これを平成世代にやると、気持ち悪いオヤジ、と嫌がられます。
 英語圏にも「ドロンする」を表す表現がある様です。
「ghosting」が突然姿を消す行為として使われるそうですが、この言葉、お化けのゴースト
から来ているのだとか。(FRONTROW より)
同じ人類、考える事は一緒です。

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身近な生き物:小さな虫の大きな謎

2019-08-28 07:07:50 | 日記
洗ってもとれない異臭

 森林公園の遊歩道を歩くと必ず目にする虫がいます。
小指の先ほどの大きさの平べったい体をした黒い虫。
死骸があれば何処からともなく出て来ます。
時には死んだセミに10匹も群がっている光景に出くわします。
これが死肉を漁るシデムシ、漢字で書けば「死出虫」です。  
 日本には38種類がいるそうですが、姿は様々。
茶色のボディに黒い四つ星が付いた奴、全身艶消しの黒色で胸だけが赤く染まった奴、あるいは
胴体が黄色と黒の縞模様になった奴、カラフルなデザインがあります。
 しかし私が遊歩道で目にするのは、黒一色の日本中で最も普通に見られるオオヒラタシデムシです。

 オスもメスも同じ黒色、見分ける為にはお尻の近くの翅の先端を観察します。
翅端が丸くなっているのがオス、突出しているのがメス。
 どちらも死肉を漁りますがメスはそれを肉団子にして地中に埋め、そこに卵を産み付けます。
孵化した幼虫はそれを食べて育ち、ある程度の大きさになると地上に出て来ます。
(昆虫エクスプローラ より)
これがかなりな異形、一見すると大き目のダンゴムシ、あるいは写真で目にする三葉虫に似ています。
 細長い体は幾つもの節に分かれていますが、本籍は昆虫。
ダンゴムシの様に各節に脚がある訳では無く、胸の辺りに3対だけ付いています。
 捕まえると口と腹端から茶色の体液を放出しますが、これが物凄く嫌な臭い。
洗ってもなかなかとれない強烈さです。(昆虫写真図鑑 より)

エネルギーの使い方

 シデムシはふたつのグループに大別できるそうです。
ひとつは獣の死体を食べるグループ。
こちらは広い範囲を飛び回ってエサを探します。
 もうひとつは土壌の生き物を食べるグループ。
地上を徘徊してエサを探すので飛ぶための筋肉は退化しています。
オオヒラタシデムシはその中間に位置するので、飛べる個体もあれば飛べない個体も存在します。
(オオムラサキセンター より)
それがどうした、って話ですが実はそこに大きな謎が潜んでいるのです。

 全国の個体を調査した結果、全体の7割には飛翔筋があるのが確認されたと言います。
しかしその分布には特別な規則性は無く、飛べる個体と飛べない個体が混在しています。
 昆虫の世界では一般的に、飛ばない個体はその分のエネルギーを繁殖に回せます。
ところがオオヒラタシデムシではその法則が確認できないというのです。
つまり飛べない個体は繁殖面で、特段優位に立ってはいないのです。
(池田紘士・ニュースシリーズ より)
 これが大きな謎、いったい飛べなくなった個体は筋肉を失った分のエネルギーを何に使っているのか?
足元を這いまわる小さな虫のそんな些細な疑問ですが、答えを誰も知りません。


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雑草の日:妖艶な花を見る勇気

2019-08-27 07:01:07 | 日記
医薬品の可能性

 きれいな花にはトゲがある、だから美しい物には近寄りがたいものです。
ところがなまめかしい程に華麗で、比べるものが無い程にあでやかな花を咲かせるけれど、
トゲなんか一切持たない草があります。
だからこの花を見たければ簡単に近づくことが可能です。
ただしほんの少しの勇気さえあれば。

 毎週火曜日はウォーキングの途中で見かけた雑草を取り上げています。
今週は、 ウリ科 カラスウリ属 キカラスウリ です。

 8月から9月に掛けて花を咲かせ10月以降ウリのような実を付けます。
これが黄色い色をしているのでこの名が付きました。
実は12月頃に完熟しますが、その頃の重さはカラスウリの5倍にもなる120g。
(ビオ・荒川さいたま より)
 古くから塊根を潰しておしろいや天花粉が作られてきましたが、最近は医薬品として注目
されているそうです。
抽出されたタンパク質がエイズに薬効があることが確かめられています。(Wikipedia より)

遊歩道を進んだ先

 キカラスウリの最大の特徴は純白の花。
5裂した花冠の先が無数の糸になってレースの様な模様を作りだします。
 しかし直径数センチのこの花が開くのは決まって夜。
だから美しい花を目にするのは夜活動するガだけです。
妖艶な花は闇の中で白く浮かび上がって、スズメガが訪れるのを待っています。
 先日森林公園の歩道脇で、深夜に咲き誇ったキカラスウリの成れの果てを見つけてしまいました。
写真で目にする様な、作り物かと思う程の繊細な細工はもはや何処にもありません。
瑞々しさも無くなって朽ち落ちる寸前の痛々しさです。
 だらしなく萎れた白い花弁の中心部は間が抜けた薄黄色、花全体に白い糸が絡みついて汚れた
感じさえします。
少し前までこの世の物とは思えぬほどのあでやかさだったとは、どうしても思えません。
こうなる前の姿を見てみたい!

 キカラスウリの花を見るには、夜その場所を訪れること。
開花を観察した記録が見つかりました。
<17:30花弁が5つに割れてオシベが現れる 
18:40レース状の部分が識別できる 
19:30レースがぶあっと広がる 
19:55ほぼ開花
 花が開くと香りが漂って来た。
強くはないがとても優しい匂いだった。
 花は夜通し咲いていたが、空が白々してくる頃にレースの先端部分から中心に向かって閉じ始めた。>
(みかんの花日記 より)

 翌日曇っていたりすると、個体によっては昼近くまで花の形が残るものもあるそうですが、
全盛時を目にするには真夜中に行くのが賢明。
 そうしたいのですが、ちょっとした問題が。
キカラスウリを見つけた場所は森林公園の細い遊歩道をかなり進んだ所。
明かりひとつ無いその場所まで歩く勇気が、私には無いのです。


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