不適切な表現に該当する恐れがある内容を一部非表示にしています

あるく あかるく

健康長寿 めざしましょう

日々の愚問: 全国電化推進連合会連絡協議会

2020-02-29 06:29:49 | 日記
メリットとデメリット

 2年前に娘夫婦が建てた住まいは流行りのオール電化。
へ~希望して付けたんだ、って聞いたら「今の新築はオール電化が当たり前なの」と返されました。
 先日息子とニッサンのショールームに行った時にはこんな事が。
置いてあったパンフを何気なく手にすると、車ではなくオール電化を勧める内容。
日本中をオール電化にしたくてたまらない誰かがいるような、そんな気がしてしまいました。

 毎週土曜日は日々の暮らしの中で生じた、ごくごく小さなドーデも良い愚問を取り上げています。
今週は「オール電化の謎」です。
 昭和世代にしてみればオール電化は縁の遠い住環境。
それがいつの間にか世の中の王道になっていました。
この流れは誰が進めているのだろう、今週はそれを調査です。

 先ずはオール電化の歴史から。
<1980年代後半にモデルハウスでの展示が始まった。
住宅の気密性に併せ安全でクリーンな省エネだとして広まり、2008年以降急速に普及した。>
(Wikipedia より)
 住宅数は2015年の段階で全国に627万戸、2025年には939万戸になると推定されています。
(九州エネコ より)
 次いでオール電化の定義を。
<IHヒーターやエコキュートなどの機器を導入することで調理・給湯・冷暖房などに用いる
エネルギー全てを電気で賄うシステム。>(Wikipedia より)

 当然のことながらメリットとデメリットがあります。
<基本料金を一本化できる。
住宅内に熱源が無いので安全。
緊急時にタンク内の水を利用できる。
 一方で昼間の電気代が高い。
設置コストが高い。
停電になると使えない。>(エネチェンジ より)
 LPガスと電気併用の基本料金は月額2533円、都市ガスとの併用では1868円、オール電化
にすると1296円、確かにこの点ではお得です。

聞き違えた言葉

 この流れを誰が進めているのかと調べると、こんな記事が見つかりました。
<政府はエネルギー消費を減らしCO2排出を抑える住宅の普及を進め、2020年までには標準的
な新築住宅の全てに適用する目標を2015年に立てた。>(省エネ創エネリフォームに向けた取り組み より)
 政府の旗振りとは別にこんな業界裏事情もあるのだとか。
<ハウスメーカーは面倒が嫌い。
オール電化にすればガスの配管工事が不要なので業者との打ち合わせが無くて済む。
機器のメーカーも統一できるので原価も抑えられる。>(YAHOO!不動産 より)

 背景の隅々までは理解できなかったけれど、それでもオール電化の流れや仕組みは何となく頭に
入りました。
印象としては細かい説明を省いてでも、早いところ世の中の流れにしてしまえ!ってけしかけている
雰囲気です。
 だからオール電化の言葉は私の耳には「煽る電化」と聞こえてしまいます。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

昭和のプロレス:落第点の挑戦者

2020-02-28 06:29:19 | 日記
唯一の武器は急所打ち

 馬場のインター王座防衛戦といえば泣く子も黙るドル箱カード。
シリーズの天王山に組まれ、超一流を相手に大会場を満員にする日本プロレスの絶対的な切り札でした。
 その挑戦者の中にどうしても似つかわしくない選手が混ざっています。
これは大きな謎です。

 「甦れ!金曜8時の昭和のプロレス」では脇役達の活躍ぶりを振り返っていますが、今週は極めつけ
の脇役の登場です。
「インター史上最弱の挑戦者アート・ネルソン」です。

 1967年のインター王座防衛記録を見てみましょう。
2月が狂犬オースチン、3月が人間発電所サンマルチノ、4月が魔王デストロイヤー、5月が鉄の爪
エリック、8月がNWA王者キニスキー、11月が密林王タイラー、そして12月が粉砕男クラッシャーです。
 そうそうたるメンバーとの戦いはファンを魅了しましたが、9月の相手ネルソンだけはそうは見えません。

 9月30日札幌中島スポーツセンターで観客8000人を集めて防衛戦が行われました。
<ネルソンはパンチ、急所蹴りで倒してニードロップ。
馬場は耳削ぎチョップで反撃し16文キックで場外に。
リングに戻ったところにココナッツクラッシュの3連発から決め技の32文キックで19分41秒に先制。
2本目は急所打ちからのエビ固めでネルソンが取り返し、3本目も同じく急所打ちからタックルに行くが
押しつぶされて2分42秒馬場の勝利。>(プロレス爆裂地帯!! より)
 お気づきの様にネルソンの武器は急所打ちしかありません。

異なる説

 182cm112kgたいして大型でもないし目立ったタイトル歴も無し。
そんなネルソンがどうして挑戦者に選ばれたのか大きな謎です。
 出場した67年ダイヤモンドシリーズは9月22日から11月2日までの長丁場。
年間最高の人気を誇るワールドリーグの32を上回る33戦が組まれています。(昭和プロレス激闘史 より)
絶対にコケてはいけない最も重要なシリーズの主役にどうしてネルソンが?

 一説にはカール・ゴッチの推薦があったと言われています。(来日外人レスラー名鑑 より)
しかしゴッチが日プロのコーチを務めたのは68年の1月から69年5月まで。
その前の来日は66年だったので時期的に齟齬を感じます。
 異を唱える馬場を首脳部が説き伏せたとの説もあります。
<馬場は厳選した超一流だけを起用したかった。
しかし興業の問題から「今日だけは止むを得ず挑戦を受けた」と話した。>(プロレス爆裂地帯!! より)
 「興業の問題」って何やら気になるフレーズです。
いったい何があったのか謎は更に深まります。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本語のおさらい:お釈迦さまの宇宙観

2020-02-27 06:29:49 | 日記
否定形以外にも

 小説を流し読みしていたら、目の前を通り過ぎたばかりの文章に違和感を覚えました。
気になって読み返したらその原因となった言葉が見つかりました。
私の認識ではこの単語、出てきたら必ず否定形の文脈になる筈なのに、この小説ではその法則が
通らないのです。

 毎週木曜日は国語をおさらいしていますが、今週取り上げるのは「金輪際」
この単語は必ず否定形と結びつくと思っていましたが、はたして打消しにならない金輪際って
ありなのか否か。

 三省堂の国語辞典を引くとこう書かれています。
<金輪際:(否定表現と呼応して)「どんなことがあっても絶対に〇〇ない」の意の強調表現。>
 あるいは<金輪際とは二度と、の意味で強い否定を表す。
後ろに打消しの言葉を用いて〇〇ないとする。
類語は「一切」>(TRANS.Biz より)
 ざっと調べた限り金輪際には否定が付きものです。

 早くも結論が出たかと思いきや、こんな解説が見つかりました。
<元々は仏教用語で金輪の奥底にある場所の意。
それから「底の底」「とことん」の意味で使われるようになった。
江戸時代の東海道中膝栗毛では「聞きかけたことは金輪際聞いてしまはねば気がすまぬ」と打消しを
伴わない表現がされている。
現代では「徹底的に」の意味から下に打消しの語を伴って「決して」「断じて」の意味に用いられる
ようになった。>(語源由来辞典 より)
 つまり否定形を伴わないあの小説の表現は間違いでは無く、間違っているのは私の知識だったと
分かって一件落着です。

酒飲みの誓い
 
 ところで「仏教用語の金輪際」とは何の話でしょう?
<古い時代のインドの世界観。
この世の中心には須弥山が高く聳え、その周囲には四大州と呼ばれる大陸がある。
その周りの海の底にあるのが金輪。
いわば世界を支える土台の様な物。(読むページ より)
 厳かな中に何やら怪しげな雰囲気も漂う「金輪」、その文字が意味するところまでは分かりました。
でも続く「際」が不明です。
 <仏教の宇宙論では地下にあって大地を支えているのはみっつの輪。
下から順番に風輪、水輪、金輪と呼ばれる。>(NEWSNLINE より)
つまり金輪の一番下の部分は水輪の一番上に接した状態、ここを「際」と表現しているのでした。

 もしも己の過去の過ちを悔いて「金輪際なになにしない」と誓うとしたら、私の場合は深酒。
失態を演じた翌朝には手ひどい二日酔いに痛めつけられました。
 だから「金輪際、深酒はしない」と誓いますが、私の意志は結構弱い方。
すぐに深酒をしてしまい改めて誓いを立て直します。
その時は「水輪際深酒しない」、それでもだめなら「風輪際深酒しな~い!」
 酒飲みってそんなもんです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

身近な生き物:いにしえの巨大生物

2020-02-26 06:29:29 | 日記
アフリカと北信濃

 森の中を彷徨っていると、目の前に長い鼻をした巨大な生き物が!
後ろは急な斜面なので逃げ場はなし、見上げるようなデカい相手と戦う以外に策はなさそう。
でも手にしているのは1本の木の槍だけ、こんな物でどうやって戦えというのだろう。
 いきなりな舞台設定でした。
ここからはアフリカのピグミー族の狩りのお話です。
成人でも150cmにも満たない小さな体ながら、森の中で狩りをする勇猛な人々です。
 彼らは槍1本でゾウを仕留めます。
しかもたったひとりで。
<ゾウの腹の下に潜り込んで槍を刺す。
刺されたゾウは逃げ回るがやがて槍が深く食い込み絶命する。
するとその場に全員が集まり平等に肉を分けて盛大なパーティが始まる。>(ちゃんばらーじゅん より)
 遠いアフリカ大陸での出来事を書きましたが、2万年ばかり時間軸を戻せばここ信濃の北国でも
同じような狩りが見られたかもしれません。
目の前に現れるのはナウマンゾウです。

貴族の食卓

 長野県と新潟県の境にある湖、野尻湖では来月の19日から第23次発掘調査が始まります。
1962年から始まった調査では絶滅したエベオオツノジカや今では北極圏にしかいないヘラジカ
の化石、あるいは旧石器時代の石器や骨器などが見つかっています。
 中でも目立つのはナウマンゾウ、国内では180か所ほどでこの化石が発掘されていますが野尻湖は
最大規模。
これまでに50頭分の化石が掘り出されています。(野尻湖ナウマンゾウ博物館 より)

 ナウマンゾウは40万年ほど前から1万5千年前まで、日本に生息していたと考えられています。
現存するアジアゾウの近縁で、からだはやや小型ながら大きく違うのはキバの長さ。
アジアゾウのキバは口の中からほとんど出ない短いサイズ。
一方ナウマンゾウのキバはオスでは2mを超えメスでも1m近い立派な物です。
 昔の人はこんなのを相手にしたのかというと、その辺りはまだ解決されていない分野。
<旧石器時代の人々がナウマンゾウの狩りをしたとする説と、当時この地には人がいなかったとする説
とがある。>(ありえない信濃町通信 より)
 仮に人間がいたとして、巨大な生き物に敢えて戦いを挑む理由はいったい何?

 <アフリカではゾウの密猟が絶えない。
キバよりはむしろ肉の方が高い収益を生む。
成熟したオスの肉は1頭41万円で取引される。>(IDE-JETRO より)
 肉はおいしいので古代ローマの貴族も食べていたといいます。
<非常に繊細で良い味なのは足と鼻と尻尾の肉。
他の部位もくまなく食用にされた。>(Pouch より)
飽食の果てにローマの貴族たちはゾウを食べつくしたのでした。
 北信濃の雪の舞う森林公園を、ナウマンゾウが闊歩する光景を思い描きながら歩きました。
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

雑草の日:大蛇もしくは龍、または老人

2020-02-25 06:29:29 | 日記
通販の宣伝文句

 毎週火曜日はウォーキングの途中で見かけた雑草を取り上げています。
今週は、 ユリ科 ジャノヒゲ属 オオバジャノヒゲ です。

 幅2cm程の葉は年中緑色をしていて、長さ15cmから時にはその倍ほどにも育ちます。
同じ仲間のジャノヒゲは葉の先端が丸みを帯びていますが、こちらは尖った形。
どちらも少し前に旧分類のユリ科から分割されてキジカクシ科になっています。
 日本中に分布し、ウォーキングコースの森林公園でも歩道脇などにたくさん生えているので、
特段に珍しい印象はありません。
それが通販で取引されていると聞くとちょっと驚きます。
 <陰地から半日陰まで、小面積から大面積まで利用が可能。
刈込が不要で雑草も生えにくい。
年中深緑を保ち淡紫色の花や青紫色の実も魅力あり。>(トオヤマグリーン より)
買い物心をくすぐるうまい文句で、15株入り12000円と表示されていました。

能を学ぶ

 この草にはリュウノヒゲの別名もあります。
Wikipediaには名前に関してこう書かれていました。
<葉状からジャノヒゲまたはリュウノヒゲといわれたが、ジョウノヒゲが転訛してジャノヒゲ
になったと考えられる。>
 つまり葉の形から大蛇の髭を連想したと思われがちだが、実際には「じょう」の髭から想起
されたとの説明です。
 もう少し分かりやすく解説すると<この草は昔リュウノヒゲと呼ばれていた。
それよりもっと前は「尉の髭(じょうのひげ)」だったが、リュウノヒゲの影響を受けてジャノ
ヒゲに転訛したと考えられる。>(野草の名前 より)
 尉の髭と呼ばれていた草は龍の髭とも呼ばれるようになったが、そのうちに龍よりは大蛇じゃ
ないか、その方がジョウノに近いじゃん、てな意見が持ち上がりやがてジャノヒゲが広く浸透した。
これが正しい由来らしいのですが、「尉の髭」って何?

 コトバンクによると「尉」とは能面のひとつで、老翁の顔つきを表しています。
そう聞いてもそっち方面はからきし疎いので何の事やら見当もつきません。
検索すると「能面. 尉系一覧表」が見つかりました。
 そこには<一般に能では男性の老人の麺を尉と呼ぶ。
この文字は火斗(ひのし)の様な物で布のしわをのばす意味がある。
そこから天下を案ずるとの意味になった。>と説明がありました。
幾多の経験を積んだ翁が穏やかな眼差しで世の中の行く末を見つめている、って解釈しましたが
どれ程当たっているのやら。

 それはともかくとして画像を見なければ「尉」なるものの正体が掴めません。
検索を続けると「能面一覧」が出てきました。
それを開くと「小尉(こじょう)」「阿古父尉(あこぶじょう)」などの名前が付いた翁の面が
ずらりと並んでいました。
いずれも白くて長い口髭と顎鬚が目立ちます。
 ははあ、オオバジャノヒゲの葉をこの髭に見立てたのだな。
古の人の感性に感嘆しながらひとり突っ込みました。
形はともかく色が全然違うでしょ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする