あるく あかるく

健康長寿 めざしましょう

身近な生き物:恐竜の餌

2024-01-31 06:29:19 | 日記
泡立つ音

 何処かから聞こえる奇妙な音。
プツプツプツと泡立つ様な音に時折混じるピキッと鋭い音。
耳をそばだてるとどうやら数メートル先の樹上が音の発生源。
 逆光に浮かぶ直線的な枝のシルエットの中に丸っこい物体が幾つも
蠢いています。
位置をずらして目をこらせば黄色いくちばしと少し長めの尾。
イカルです。
 この鳥の特徴は何と言っても黄色くて太いくちばし。
見た目の印象はブンチョウのそれに似ています。
 見るからに丈夫そうなこのくちばしは硬い木の実を割るのに最適。
樹上から聞こえたおかしな音はくちばしで実を割っている音でした。

 好む木の実は多彩です。
例えばヌルデの果実。
これはオレンジ色をした直径3mm程の納豆みたいな外観で房になって
垂れ下がります。
 ハゼは5~15mmの偏平な球形の光沢のある実で高カロリー。
マツの実は言わずと知れたマツボックリの中身。
胚乳が豊富な栄養素となります。
 木の実だけでなく草の実にも手を、いやくちばしを伸ばします。
例えばイネ科のジュズダマ。
直径9mm程の光沢のある実は硬いけれど、イカルのくちばしは難なく
割ってしまいます。
 餌の少ないこの季節、イカルは群れを作って木の実を探し泡立つ様な音
を立ててお腹を満たします。

くちばしの構造

 最近の研究では「恐竜の子孫は鳥類」が定説なのだとか。
ティラノザウルスの末裔がイカルの様な鳥と言われてもピンときません。
 そうは言っても鶏の細い脚には爬虫類を思わせる鱗。
翅は恐竜の前脚が変化したものと聞けば、あるかもしれない、と思えてもきます。
それに最近の図鑑には羽毛を纏った恐竜も描かれているので、恐竜の子孫説
を頭から否定する気は薄れます。
 でもどうしても違和感を拭えないのが鳥のくちばし。
鋭い牙の生えた獰猛な肉食獣の口とはイメージが違い過ぎるじゃないですか。

 ところが恐竜の骨格を調べるとくちばしへの変化が解明できると言います。
<恐竜には頬から鼻に掛けて左右一対の骨があり前方に伸びた形状になっている。
この骨が進化の間に前方に突きだしてひとつの骨に結合し徐々にくちばしに
変わっていったと考えられている。>(Gigazine より)
 となるとあの鋭い牙は何処に消えたのか。
<歯は硬い物を噛み砕く為に密度が高い。
鳥は飛行するために硬い歯を捨てて軽いくちばしを選んだ。
くちばしにも骨はあるが軽くするために穴が開いてスカスカ。
強度を増すために筋交い構造になっている。>(白鳥と昆虫と鼻の自然観察 より)
 木の実を漁るプツプツ音のご先祖様がティラノザウルスだったとは。
世が世なれば餌になるのは木の実じゃなくてぼーと歩いている私です。


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雑草の日:南風に乗って

2024-01-30 06:29:39 | 日記
苦節6年

 毎週火曜日はウォーキングの途中で見かけた雑草を取り上げています。
今週は、キク科 ヤナギタンポポ属 ウズラバタンポポ です。
 もう何年も前から名前を知りたいと思っていた草。
森林公園の一角の地面にちょろちょろと生えているのを見つけたのは
6年も前の話。
 緑青みたいな色の葉に黒紫色の斑が無規則に入り込んだロゼットが特徴的。
やがて花が咲けば正体に迫れるだろう、と高を括っていると10数枚の
黄色い舌状花が開花。
でも図鑑には該当するものが見つかりません。
 以来続いた正体探しは昨年たまたまネットの情報を目にしたことで大きな
転機を迎えました。
そこにあった画像はまさしくあの斑入りの緑青葉っぱ。
苦節6年、漸くウズラバタンポポの名前に辿り着きました。

 ヨーロッパに生えていた雑草が、何かの拍子で日本の地に紛れ込みました。
Wikipediaによると1999年に横浜で最初に確認され、2006年には
長野県の岡谷市でも見つかりました。
 初夏に咲いた花が綿毛になって風に吹かれて各地に飛び散り、いまや
全国的に分布を広げています。

想像と表現

 横浜で咲いたウズラバタンポポがどんな経路で岡谷に着き、更に長野
までやって来たのかな。
綿毛ってそんなに遠くまで飛ぶのでしょうか。
 <綿毛の飛行距離は風任せになるが、滞空時間が長いほど風に乗る
チャンスは増える。
そこで種類別の綿毛を長いガラス管に入れて落下速度を調べると、その
差は最大でも1.3倍しかなかった。>(植物Q&A より)
 だから飛ぶ距離は種別にそれ程違いは無いと推察される、だけれど実測
は不可能、と書かれていました。
 
 テレビ番組の「目がテン」の実験では最大で250m、でも理論的には
10kmの移動も不可能では無いと結論付けたのだとか。
正確な距離は不明ながら、キク科の綿毛、かなり長い距離を飛べそうです。
 横浜から岡谷までは207km。
太平洋高気圧による南からの風に乗って7年、綿毛は岡谷で花を咲かせました。
その綿毛は北に向かってもう87km、もしかしたら14年掛かって長野に軟着陸。
今週はそんな綿毛の旅を想像し表現してみました。

 「それにしても」と感心するのは、この植物に日本語の名を与えたお方。
斑入りの葉っぱとウズラの卵が似ているからこの名前にしたとされていますが、
そう知った上でこそ「確かに」と納得できる話。
予備知識もなくいきなり出会ったらそんな発想、出てきません。
 白地の2割ほどに黒茶色の不定形の模様が入ったウズラの卵。
深緑色の背景と黒紫の斑が半々位のウズラバタンポポ。
並べて見比べたら全然似ていません。
 それを結び付けてしまったお方の想像力と表現力、凄すぎます。



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健康長寿:あれから2年

2024-01-29 06:29:39 | 日記
半日の苦行

 私の願いは健康長寿。
お迎えの来るその日まで自分の足で歩いていたいもの。
そこで頼りにしている健康法はウォーキング、毎日1時間歩いています。
ついでに月曜日はこのふたつに関連するテーマで駄文も書き散らしています。
今週は「目の健康とウォーキング」です。

 数年前に左目に違和感があって眼科に。
レーザー治療を施してもらい、以後年に1回検査を受けるように指示されました。
去年は5月だったので少し早いなと思いながらも先週検診に行ってきました。
 診察前に毎度同じ検査を受けますが、苦手な処置がふたつあります。
ひとつは目に風を吹きかけるやつ。
眼圧を測るためらしいのですが目に不快感があって嫌いです。
 検査の仕組みは以下の通り。
<空気を眼の表面に吹き付けると角膜が僅かにへこみ元に戻る。
眼圧が低いと戻るまでに時間が掛り、高いと早く元に戻る。
その速さで眼圧を割り出す。>(永田瀧田眼科 より)

 不快感はあるけれど一瞬なので我慢は出来ます。
ところがもうひとつの苦手なやつは数時間もの間眩しさが続くのです。
 こちらの仕組みは次の様。
<散瞳検査と言い目薬を使って瞳を開き、目の奥や水晶体の状態を詳しく調べる。
瞳の大きさは周囲の明るさで変化し、明るい所では小さくなり暗い所
では大きくなる。
この検査では薬によって瞳孔を大きくするので暫くは光を眩しく感じる
ので車の運転は控えるべき。>
 情報によると最近は「無散瞳カメラ」ってのが登場したので目薬は不要
になっているのだとか。
医師に尋ねるのは憚れるので看護婦さんにそっと聞いたら言われました。
「大きな病院しか導入してないよ」
 そんな訳で今回も半日ほど眩しさに堪える苦行を強いられたのでした。

異常なしの診断

 加齢に伴い心配になるのが緑内障と白内障。
緑内障は視覚障害の原因の4割を占める怖い病気。
<日本では40歳以上の20人にひとり、70歳以上の10人にひとりと
推計される。>(信濃毎日新聞 より)
 白内障は水晶体が濁り徐々に視力が低下する病気。
様々な原因があるけれどこちらも年齢に影響されます。
<80歳以上の日本人の70~80%はある程度病状が進行した状態。>
 予防には適度な運動が効果的。
<ウォーキングなどは血行を促進し、酸化ストレスを軽減する。
酸化ストレスにより血液中の糖とタンパク質が結合して生まれる物質は
白内障を起こしやすくする。>(中京眼科 より)

 ありがたいことに今回の検査結果は異状なし。
そう告げる医師が最後にこう言いました。
「年に1回は検査に来てくださいよ」
 いや去年は5月に来ています、反論した私に冷たいひと言。
「それは一昨年の5月」
 目は心配なかったけれど、脳みその方はかなり心配です。
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日曜日は川柳の日

2024-01-28 06:29:01 | 日記

 今宵はいよいよ千秋楽。
優勝争いで盛り上がります。
その一方で番付下位の力士にも注目。
白星は少ないけれどがんばる若手。
そんな力士は応援したくなります。
 そこで今週の駄作です。

 <今場所も 贔屓力士は 負け続け>

 大相撲中継は明日からは無し。
でも「あるくあかるく」は毎日更新目指します。
次週の予告編を。

29日(月)健康長寿:  目の健康
30日(火)雑草の日:  ウズラの卵
31日(水)身近な生き物:黄色いくちばし
1日(木)国語のおさらい:円のマーク
2日(金)昭和のプロレス:意外な快挙
3日(土)日々の愚問:  冬の星座

 今日は負けても仕方がない。
諦めなければ何時かはきっと白星。
来場所もそんな若手を応援します。
その一方で何時まで経っても応援のし甲斐が無い力士も。
そんな力士に向けた駄作をもう一発。

 <今場所も 非力力士は 負け続け>

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日々の愚問:外から判別

2024-01-27 06:29:39 | 日記
的外れの答え

 毎週土曜日は日々の暮らしの中で生じた極々小さな、ドーデもいい愚問
を取り上げています。
今週の愚問は正に愚問中の愚問。
酔い覚ましにミカンを食べようと正月用に買った段ボール箱を眺めて抱いた
愚問です。
 三ケ日みかんと書かれた大きな文字の右上に小さく「光センサー」と
ありました。
光センサーそのものは想像できますが、何がどうなってミカン箱にそれが
書いてあるのかさっぱり分かりません。

 収穫された大中小のミカンは選別所で光センサーを通して大きさ別に
仕分けされる。
「人間の手ではなく最新技術で選んだミカンだから品質には自信があるよ」
そんな自負を込めて書きこんだ。
これが正月におとそ気分で捻りだした愚問の答えです。
飲んで食ってダラダラ過ごした頭の中身が試されます。
 <横からミカンを見たとき楕円形の平べったい物や皮が張っていて色つや
の良い物がおいしい。
最近は光センサーという機械で果汁をとることなく糖度を測定できる。>
(ぶちうまやまぐち.net より)
 ネット検索したら光センサーはこう解説されていました。
飲んで食ってダラダラ過ごした頭が捻りだした答えは的外れでした。

ふたつのセンサー

 ミカンの等級は細かく分けられています。
<3段階の〇表示の上には文字表示の、良、青字の優、赤字の優、秀、
青字の秀、赤字の秀、特秀の区分けがある。>(ウラカタヒロブログ より)
 これだけ細かく分かれた等級を光センサーは瞬時に判別する優れもの。
2つのコンピューターで管理されているのだそう。
 <ひとつひとつのミカンを360度全ての角度で撮影し傷などを判別し、
0.5mm×0.5mm角の細かさで色を解像し、色相・明度・彩度を各々
256段階で分析し、面積・最大径・最小径・色値・暗度を計測。
 撮影した画像を瞬時に処理し一瞬で等級の判別をする。
1秒間に5個のミカンを処理する。>
これが外観を処理する外観計測センサー。

 続いては中身を処理する内部品質センサーの登場。
<果実の赤道部に光を照射し、果実内を透過してきた光を検出することで、
糖度や酸度などの内部品質を測定する。>
 その為の事前準備が大変そう。
<1種類につき200~1000個の光の波長データを取得し、実際に
果汁を測定して得た糖度などのデータを入力。
その準備を経て光センサーで数値を推定する。>(のま果樹園 より)
 コンピューターを駆使して早く正確にミカンをすっぽんぽんにする機械が
光センサーの正体でした。
 その優れもので光を当てて、正月だけじゃなくて年中呆けている頭探し
が始まったら怖い話です。



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