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身近な生き物:たまらんね、この寒さ

2017-12-20 20:02:33 | 日記
冬越えのメカニズム

 頭のてっぺんからつま先に至るまで防寒仕様でガッチリ固めても、
ウォーキングする身には寒さが堪えます、この時期は。
完全武装でもこれだけ寒いのだから、尋常で無い信州の冷え込みの中で
生き物達はどうやって耐えているのだろう。
 生身で寒さに立ち向かうなんて他人事ながら嫌だね、なんて思い
ながら森林公園の落ち葉を踏みしめて歩いていた時の事でした。
靴先で跳ね上げた落ち葉の下に緑色が一瞬見えました。
しゃがみ込んで落ち葉を除けると、鮮やかな黄緑色をした虫が潜んで
いました。

 クビキリギスです。
大抵のバッタやキリギリスの仲間は卵で冬を越しますが、この虫は成虫
で冬を乗り越える珍しい種類です。
ショウリョウバッタの様に尖った体、細くて長い触角、口元の赤い色が
目立ちます。
 成虫はだいたい数センチになりますが、今回見つけた奴は半分程の
大きさしかありません。
ひょっとしたらまだ成長しきっていないのかもしれませんが、今の時期
にこのサイズでは上手に冬越しできるかどうか分かりません。
 クビキリギスは体内で糖分を合成し体液を凍らせない工夫をし、エサ
を食べずに冬を乗り切ります。
 5月頃に産み付けられた卵は7月頃に孵化して、9月下旬から10月
にかけて成虫になり冬を越します。
一方で産卵を終えた成虫も夏になっても健在なものも結構な割合でいます。
人に飼われた個体では、そのままもうひと冬を越した観察例もあると
言います。

雌雄の差

 今回見つけた個体は緑色でしたが、茶褐色をしたものもいます。
同じ種類で極端に色が異なるのは、幼虫期を過ごした環境の湿度の高低
にあります。
植物が多い環境で育った個体は湿度が高いので緑色に、砂地で過ごした
個体は湿度が低いので茶褐色に育つと言われています。
 一方でその違いはオスとメスの差だとする説もあります。
オスの7割は茶褐色で3割が緑色、メスの9割以上は緑色だとする意見
もある様です。

 クビキリギスは噛みつく力が強い為に、指を噛んだらなかなか離しません。
無理に引っ張ると首が抜けてしまうので、このヘンテコな名前が付きました。
 クビキリギリスとも呼ばれますが、クビキリギスの方が一般的です。
どうして「リ」が抜けた方が広まったのかは分かりませんが、たった
一文字抜けただけで随分と言い易くなります。
 そう思っていたら、突然閃きました。
目の前にいる個体のサイズが小さい理由が。
そうか「リ」が取れたから、リトルなんだ!
 寒風吹きすさぶ中、我ながらうまいオヤジギャグだと喜ぶ私でした。
うーサブ。

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1 コメント

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ダンブリの夢 (黒とんぼ)
2017-12-20 20:48:15
初めまして、リアルタイムアクセス解析していたら、「あかるくあるく」さんが歩いておられました。クリック追跡したら
貴方様のブログに辿り着いた訳でです。
生き物に細かい神経を注いで観察している姿に感動しました。私自身も自然と対話する事が好きでウォーキングが楽しくてなりませんでした。貴方様の姿が自分に重なる思いで、勝手ながらコメントさせて頂きました。
私のブログを観て解るように最近再開したばかりです。約4年のブランクが有ります。自己診断ですが「燃え尽き症候群」という老人性引き籠り?何とか長いトンネルの出口に出たかの様にブログを始めていました。
コメのもう一つ理由がございます。ここ数日あっちこっちのブログをサーフィンしながら長い目で読め続けられる人を実は探しておりました。居りましたね!
この先もお邪魔しますがよろしくお願いします。
有難うございました。

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