あるく あかるく

健康長寿 めざしましょう

昭和のプロレス:悲しいソーセージ

2021-12-31 06:29:49 | 日記
力道山が抜擢

 「甦れ!金曜8時の昭和のプロレス」では主役を支えた脇役達を振り返って
います。
令和3年の最後に登場するのは、力道山と戦って以来20年にわたって日本
マットを賑わしてくれた「カーチス・キング・イヤウケア」です。
 得意技はフライング・ソーセージ、193cm160kgの巨体をロープ
2段目から急降下させて相手を圧死させる荒業です。
 ちなみのこの「ソーセージ」、食べ物の意味ではありません。
観測用の気球を指す言葉で人間離れした巨体を表しています。

 初来日は1960年10月の国際試合シリーズ。
11月16日に力道山の持つインターナショナルのベルトに挑戦しています。
東京体育館大会のメインを飾ったこの試合は1本目をイヤウケア、2本目3本目
は力道山が連取して9度目の防衛を果たしています。
 この日馬場は30分1本勝負で芳の里に首固めで敗れ、猪木は20分1本勝負
でミスター珍を体固めで破っています。
両者はまだ前座試合の修行の身、しかし力道山とメインで戦ったイヤウケアも
実はキャリア僅か2年の若者でした。
主役となるべき外人エースの不甲斐なさに怒った力道山がイヤウケアを大抜擢
したのでした。

 68年1月7日には大阪府立体育館で馬場のインター王座19回目の防衛戦の
相手を務めますが、イヤウケアにとっては不幸な巡り合わせでした。
新興団体の国際プロレスとの興業合戦で3日前に18度目のインター防衛戦が
行われたばかりだったのです。
 しかも相手は初来日の超大物クラッシャー、異常人気を呼んで会場は12000
人を集める札止め。
その直後の防衛戦ではファンの興味が薄れたのも仕方ありません。
 72年に国プロに登場するとエースのストロング小林が持つIWA世界王座
に挑戦。
横浜文化体育館で行われた試合は小林が初めて金網デスマッチに臨むとあって
人気沸騰。
会場は6500人の超満員、加えて入りきれない観客が1000人以上でる
大うけ状態。
もしかしたら最も注目されたイヤウケア絡みの試合だったかもしれません。

意外な試合展開
 
 力道山、馬場、小林と各時代の日本人エースと戦ってきたイヤウケアですが、
不思議にアントニオ猪木との縁はありません。
大舞台と言えるのは70年3月7日台東体育館での馬場猪木対エリック・イヤ
ウケアのインタータッグ戦くらい。
 1本目はエリックがアイアンクローで猪木を抑え込んで16分50秒に先取。
この時代の勝敗は超大物のエリックは傷つかずにイヤウケアが2本目3本目に
負け役になるのが通例でした。
 ところが展開は予想外です。
2本目に猪木がエリックの右手を手中攻撃して8分54秒にギブアップを奪った
のです。
意表を突かれたファンは暫し呆然とし、一拍おいて万雷の拍手が起きました。
 3本目は2分20秒に馬場が無難にイヤウケアを抑え込んで防衛。
この試合で猪木の視線はエリックに集中し、イヤウケアにはほとんど向けられ
なかったのでした。
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国語のおさらい:180度の迷宮

2021-12-30 06:29:59 | 日記
悩ましい命題

 毎週木曜日は国語のおさらいをしています。
今週は少しばかり厄介なおさらいです。
 あれこれ考えると収拾がつかなくなってしまう言葉があります。
その状況をうまくお伝えできるか自信がありません。
何しろ最後は面倒くさくなって考えるのをやめてしまう程厄介な話なのです。
でも新年を迎える前に解決してスッキリしたいので、令和3年最後のおさらい
に思い切って取り上げますか。

 たとえば「良い人」「悪い人」がいたとして、Aは良い人ではない、Bは悪い
人ではない、と仮定します。
そうするとAは悪い人でBは良い人と推察されます。
 同様に「私は下戸ではない」「君は酒豪ではない」とした場合、明らかに「私」
の方が「君」より酒は強いと考えられます。
 これを踏まえて今週の課題の言葉です。
世の中には「遵法」って単語があります。
<法律に背かないようにすること。>(新明解国語辞典 より)
遵法精神と言えば<法律に従って行動しようとする精神。
単に法律に背いていないだけでは無く、法律を支える道徳的原理に基づこうと
する精神。>(wweblio辞書 より)と解説されます。

 これと対になるのは「違法」です。
<法律に背くこと。>(新明解国語辞典 より)を意味します。
 遵法と違法は明らかに反対の意味あいの言葉。
先の例に従うならば「遵法じゃない」と「違法じゃない」は意味するところも
正反対になるはずです。
 ここまでは私の頭でも理解できるのですが、問題はこのふたつを使って文章を
作った場合です。

総務省の指摘

 「遵法意識が無い」と「違法意識が無い」、それぞれの意味を考えました。
遵法意識が無ければ法律に背いた行動をとってしまいそうです。
一方、違法意識が無い場合も自分では悪いことをしているとは思わないだろうから、
やはり法律に背いた行動になってしまいそうです。
 あれれ、ここで毎度私は頭が痛くなります。
正反対の意味になるはずなのにどうして同じ状態を示してしまうのだろう。
 少し前にこんなニュースが流れました。
<厚労省は賃金構造基本統計の調査方法を本来ならば調査員調査とすべきところ、
勝手に郵送調査に変更していた。
総務省は遵法意識の欠如と指摘した。>(朝日新聞デジタル より)
 仮に「遵法意識の欠如」を「違法意識の欠如」に変えても意味は通りそうです。

 改めて「違法意識」を調べてみたら、刑罰の法規の規定に関する非常に微妙な
表現らしいことが書かれていました。
<違法性の意識:実行行為者が自分の実行している行為が犯罪の構成要件に該当
する違法な行為であると認識していることをいう。>(WikiBokkusu より)と
言われたら更に迷ってしまいます。
 令和3年最後のおさらいでスッキリしたかったけれど、頭の迷宮は消えません。


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身近な生き物:9頭の牛

2021-12-29 06:29:09 | 日記
森永乳業の牛

 コロナ禍で初詣もままならなかった今年ですが、2年参りには出かけたいものです。
長野で2年参りと言えば善光寺、善光寺と言えば牛、牛と言えば今年の干支。
令和3年最後の水曜日は、来週には寅に替わってしまう牛の話です。
 「牛にひかれて善光寺参り」、長野市民には馴染の深いフレーズです。
その昔信仰心の薄いおばあさんが川で布を晒していた時のこと。
突如一頭の牛が現れるや布を角に絡めて走り出しました。
 取り返したい一心のおばあさんは必至で追いかけましたが善光寺境内で見失って
しまいます。
仕方が無いので本堂で夜を明かそうとすると夢枕に如来様がお立ちになり、
不信心を諭されたのでした。
 目覚めたおばあさんは心を入れ替え、ついには極楽往生を遂げたのでした。
(ながの観光net より)

 善光寺境内の案内所にはこの話にちなんだ青銅製の「なで牛」が置かれています。
参拝客が触れるのでピカピカになっていますが、個人的な見解ではこれはきっと
「和牛」。
善光寺で見られる1頭目です。
 次いで山門に向かうと善光寺と書かれた大きな額が目に入ります。
この「善」の書体をよく見ると牛の顔。
これが2頭目ですが種類は皆目見当がつきません。
 本堂の裏手を巡る散策路には2頭の牛が鎮座しています。
これは1968年の9月に森永乳業から寄贈されたホルスタインの像。
善子(よしこ)さんと光子(みつこ)さんの名前が洒落ています。
 ちなみに全国の森永乳業の工場には「もり子さん」と「なが子さん」の牛の像
が置かれているのだとか。

別の場所に牛

 4頭の所在が明らかになりましたが、残りの5頭は善光寺では見られません。
少し離れた雲上殿の納骨堂、ここにある牛の石像の下に遺骨が葬られています。
遺骨と言うからには元は生きていました。
その昔善光寺の境内では本物の牛が飼われていたのです。
 <昭和26年(1951年)インドのネルー首相から寄贈された3頭の牛は
横浜港に到着した。
検疫を受けた後、9月1日に長野駅まで運ばれ駅前からお練り行列をして山門より
入山した。
境内で飼育され2頭の子牛も生まれたが、昭和45年までに全てが死んでしまった。
5頭の遺骨は雲上殿に葬られた。>(小林玲子の善光寺参道日記 より)

 私が小学生だった頃、善光寺境内の東の一角が木の柵で囲われインドからやって
来た牛が暮らしていました。
 随分昔の記憶ですが、鮮明に覚えているのはその特異な姿。
和牛やホルスタインとは似ても似つかない、背中に大きなこぶがある牛でした。
 記憶を頼りに調べると、熱帯アジアに生息していた牛を家畜化した種の外見が
そっくり。
だらりと垂れた大きな耳と白い毛に覆われた体。
セブー種と説明がありました。
半世紀を経て名を知りました。
 牛は世界中に50種以上いるといいます。
とりあえず善光寺にいる3種類、初詣の賑わいが収まった頃に巡ってみては如何
でしょう。

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雑草の日:12月のヒマワリ

2021-12-28 06:29:39 | 日記
作戦着手

 狭い庭にヒマワリの種を蒔いたら2mを超す怪物に育ったのは昨シーズンの話。
横に手狭な庭が縦にも窮屈になって困りました。
そこで今年は一念発起してヒマワリ矮小化作戦に臨んだのでした。

 毎週火曜日はウォーキングの途中で見かけた雑草を取り上げています。
令和3年最後の週は、ヒマワリと過ごした日々のお話です。

 <ヒマワリは日照時間が長くなると開花する。
種を蒔く時期が早ければ早いほど大きくなる。
つまり種蒔きの時期を変えることで高さを調整できる。>(ハルメク.web より)
 そんな情報を仕入れたのが5月頃のこと。
普通は4月から6月の間に蒔きますが今年は7月10日と大幅に遅らせて蒔きました。
 やがて芽が出て数枚の葉がついた段階で次の作戦に移行です。

 <草花の多くは頂芽優勢。
茎の頂点の芽を優先的に生長させ、それより下の脇芽の生長を抑えこもうと
する性質がある。
だから摘芯すると脇芽の生長が始まる。>(LOVEGREEN より)
これも丈を抑える効果が得られると聞き、30cm程に育った段階で挑戦です。
 とはいえヒマワリの摘芯なんて初めての体験、どこをどれだけ取れば良いのか
手探りです。
ビギナーズラックだったのか、誰がやってもうまくいくものなのか、結果は良好でした。
背丈は80cmそこそこ、先端が6本に枝分かれして蕾がつきました。
蕾の位置が1mちょっとなので、矮小化作戦とりあえず成功です。

昨日のできごと

 小ぶりなヒマワリがずらりと並んで20本。
その内のひと株に一輪の花が開いたのが9月17日でした。
翌週の23日には2株6輪が開花しました。
 花の直径17cm、茎は太い所で直径3cm。
さすがに昨年の様な大輪は望めません。
 その時点で摘芯をした株はおよそ1.5メートル、摘芯をしなかった株は既に
2メートルを超えていました。
矮小化に目途が立った段階で最終作戦の開始です。
 <花が終わったら切り取る。
そのままにしておくと種作りにエネルギーが回ってしまう。
黄色くなった葉も取り去る。>(LOVE GREEN より)
 こうすることでヒマワリの命が伸びるそうですが、これが思いもよらぬ結果を
招きました。

 10月になると花の色は抜け葉も茶色くなり枯れ木が並んだよう。
見た目が良くないので「お役目お疲れさん」と抜き取ったのですが、中に妙に
元気な一株が。
 それだけを残すと月が替わって月末に近づいた27日、長野市に大雪が降り
ました。
湿った雪が絡みつき、翌朝にはスコンと倒れていました。
 でも花は雪の上で鮮やかな黄色。
忍びないので雪を払って茎を立て周りを踏み固めて再生しました。
 すぐに枯れてしまうかと心配しましたが、ほとんど色褪せしません。
そのまま月を跨いで12月になっても僅かに花の黄色と葉の緑が残っていました。
まさか12月のヒマワリを拝めるとは思いもしなかった!
 すっかり黒くなって立ち枯れしたヒマワリを昨日抜きました。
「ありがとう」、自然と声が出ていました。

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健康長寿:命の算数

2021-12-27 06:29:29 | 日記
社会参加が大事

 私の願いは健康長寿。
私の健康法はウォーキング。
だから毎週月曜日はこのふたつに関連するテーマを取り上げています。
 令和3年最後の回は何にしようかと思案していたら、地元紙にこんな見出し
を見つけました。
<「健康寿命」さらに長く>、これ、頂きです。
 寝たきりとは縁の無い期間を示す「健康寿命」を厚労省は3年ごとに発表
しています。
今回のものは2019年現在の集計ですが男性72.68歳、女性75.38歳。
 これは平均の数値で、全国トップは男性が大分県、女性が三重県でした。
わが長野県では男性は72.55歳で30位、女性は74.99歳で37位。
手放しで喜べるものではありません。
 もしかしたら66歳の私は自分の足で好きなだけ歩ける時間は、残り6年
ちょっとしかないのかもしれません。 

 国は2011年から健康寿命を延ばすための「スマート・ライフ・プロジェクト」
の取り組みを進めています。
内容は<1適度な運動、2適度な食事、3禁煙、4社会参加>
 生活習慣病を予防するために男性は1日に9000歩、女性は8000歩を
目安に歩く。
野菜の摂取量を現状の1日280gから350gに増やす。
タバコは吸わない。
そして社会参加です。
 難しく聞こえる言葉ですが具体的には<健康を維持するための就労活動、地域
のボランティア活動、学習などの自己啓発活動など。>
(引用は全て 探しっくず より)
 個人的な感想ですが、1から3はともかく4の社会参加は何だかハードルが
高い気がします。

時間の使い道

 記事にはもうひとつ別の数値が載っていました。
それは平均寿命から健康寿命を引いた数。
<男性は8.73年、女性は12.07年>
いわゆる介護が必要とされる期間です。
 平均寿命は世界トップクラスの日本ですが、こちらの数値は決して誉められた
ものではありません。
たとえばドイツ、健康寿命は71.8歳で他の国よりも短いものの、寝たきり
の期間は6.9年と大幅に少なくなっています。(平沼クリニック より)
 日本より2年も短いとは羨ましい限りです。

 <男性は0.54歳、女性は0.59歳>、今回の記事にはこんな数値も
載っていました。
前回調査より健康寿命が延びた日数です。
 算数が苦手なので自信はありませんが、0.54歳とはたぶん365日×
0.54=197.1日のこと。
 年間で190日以上も健やかに過ごせる日々が増えるとはありがたい話ですが、
問題はそれをどう使うかです。
半年以上の日数をなんとか有意義に使いたいもの。
 しかし私には夢中になる趣味らしい趣味は無し。
ハードルの高い社会参加に挑戦する意欲も薄し。
かと言ってその時間全てをウォーキングに当てるのもおかしいし。
 落ち着く先が決まらないまま健康寿命だけが延びました。
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