あるく あかるく

健康長寿 めざしましょう

日々の愚問:長野の弱み

2020-10-31 06:29:29 | 日記
へそ曲がりのたくらみ

 毎週土曜日は日々の暮らしの中で生じた極々小さな、ドーデもいい愚問を
取り上げています。
今週は「気になる長野県の評判」です。
 先ごろ立て続けに長野県のうれしい話題を伝えるニュースがありました。
先ずは日本自動車連盟の調査結果。
「信号機のない横断歩道でクルマが一時停止してくれる率は長野県が1番」
5年連続の首位でマナーの良さを誇ります。
でも県民としては「まだ3割が止まらない」と自戒を忘れません。
 次は「都道府県別魅力度ランキング」こちらは前年の10位から8位に
ランクアップしています。

 ニュースになっていないかもしれませんが「全国幸福度ランキング」でも
首位を飾っています。
 これはひとり当たりの所得・国政選挙の投票率・食糧自給率・財政健全度など
の5つの基本指標と健康・文化・仕事・生活・教育の各分野の計50指標を
ベースにランキングしたもの。(Jcastニュース より)
 これだけ良いことづくめだとへそ曲がりの私としては小さな抵抗をしたくなります。
「魅力たっぷりの長野県だって人に言えない弱みがあるさ」、そう思って
調べてみました。
すると出るわ出るわ、全国ワーストランキング1位がめじろ押しです。

20年後はどうだろう

 長野県が全国47位に甘んじている項目にはたとえば「年間降水量」があります。
全国平均は1610ml、1位の高知は2547ml、対して我長野は932ml。
 ダントツの最下位ですが、でも逆に考えれば天気の良い日が多いって話。
実際「年間雨の日数」ランキングで長野は47位の30日。
1位の石川の80日を遥かに下回るお天気の良いエリアです。
ワーストと言いながら住むには快適な環境です。

 次なる項目は「年齢調整死亡率」の男女共なる最下位。
聞き慣れない名称ですが厚労省はこんな説明を加えています。
<高齢者が多ければ亡くなる人の数も多くなり、若年層が多ければその逆になる
傾向がある。
人口構成の差を調整したものがこの調査。>
 長野の男性は477.3人、女性は248.8人。
全国平均の男性544.3人女性274.9人と比べるとかなりな差があります。
はて、これは吉兆かはたまた凶兆か?
 こんな解説がありました。
<この数値が高ければ病気などで死亡しやすく、低ければし難い。>
なんと、これも県民が健康に暮らしている証でした。

 男女ともにがん死亡率は最下位。
貧困世帯率も最下位。
これらも実際には県民が健やかに暮らしている証明です。
 昨年12月27日に発表された2017年現在の県別健康寿命を見ると長野県の
男性は80.7歳、女性は84.7歳。
介護不要で暮らせる期間が日本一長いなんて、長野県の年よりは幸せです。

 ワーストランキングにひとつ気になる項目があります。
「10万人当たりの幼稚園数」の5.5、全国平均の半分です。
 年寄りは暮らしやすいけれど子育て世代は苦労する。
ここに10年20年後の暗雲が潜んでいました。
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昭和のプロレス:コビトカバは宙を飛ぶ

2020-10-30 06:29:09 | 日記
意外な好敵手

 「甦れ!金曜8時の昭和のプロレス」ではマットを盛り上げた脇役達を振り
返っています。
今週は「空飛ぶ呪術師」の異名をとったアブドーラ・タンバの登場です。
たった1回の来日でしたが、印象はかなり強烈でした。

 身長174cm体重122kgの小太りタイプのレスラー。
力士に例えれば身長175cmの貴景勝と体重120kgの照強を足したり
割ったりしたイメージです。
決して身軽に動ける様には見えません。
ところがタンバは宙を舞うのです。
 日本のマットに姿を見せたのは1983年3月の新日本プロレス、3月4日から
24日までのビッグファイトシリーズに参戦しました。
 小柄で小太りの体つきは闘魂猪木ワールドには不似合いに思われます。
しかし意外や意外、かなり重要な役割を担ったのです。

 シリーズ中4回のテレビ中継が行われましたが、タンバはその半分に登場しています。
18日の鹿児島大会は生中継、番組の冒頭にいきなりタンバが姿を見せました。
 当時はタイガーマスクの人気が爆発していた時代です。
金曜8時のテレビ朝日の画面には必ずタイガーが現れて華麗な動きでファンを
虜にしていました。
対するは同じように激しく動き回るカッコいいマスクマンが定番。
 ところがタンバはステテコみたいなタイツをまとったスキンヘッド姿。
それまでのライバルとは全く異なるタイプです。
 まるで凶悪外人のブッチャーのミニチュア版ですが、この見てくれがいきなり
宙を舞うからファンは驚きます。
それもそのはず、メキシコ人レスラーなので空中戦はお手のもの。
ブランチャスイシーダにフライングヘッドシザーズと次々と技を繰り出します。
 余程観客の受けが良かったのでしょう、シリーズ19戦中10戦でタイガーの
相手を務めたのでした。

日本で人気が急落

 でも初めからミニ・ブッチャーだったわけではありません。
日本にやって来る前の年、祖国での髪切りマッチに敗れてスキンヘッド姿に
なりました。
 それを機にステテコタイツに変身したのですが、それを目にしたのがたまたま
メキシコで闘っていた本家のブッチャー。
肖像権の侵害だと怒るかと思いきやタッグを組んで暴れることを提案します。
 ブッチャーはカバの様な巨大なお尻をしています。
隣に並ぶタンバはふた回りほどの縮小版。
となればこちらはコビトカバです。

 日本から戻った年の9月に、プエルトリコマットの20周年記念大会に共に
参戦しています。
この大会の超目玉はブッチャーとアンドレの2連戦。(団塊jrのプロレスファン列伝 より)
ふたりは別の日にはもうひとりと組んでマスカラスやソリタリオと6人タッグで
戦っています。
 ミニ・ブッチャーへの変身は大成功でした。

 タンバにとって不幸だったのは日本でのブッチャー人気の凋落でした。
猪木との戦いに精彩を欠いたブッチャーは新日マットを去ってしまいます。
親カバの喪失はミニカバの印象も薄くしてしまいました。
 「タッグで旋風」の願いはむなしく消えてしまったのでした。

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国語のおさらい:寂しい行事

2020-10-29 06:29:19 | 日記
いいことを聞いた

 小説の一節に躓きました。
聞き慣れない言葉がでてきて、さあどう読み進めばいいのか悩みます。
還暦過ぎのオヤジを今週も難問が襲います。

 毎週木曜日は国語のおさらいをしています。
今週は「みまかる」の勉強です。

 新解明国語辞典をひくと<(身内の者が)「死ぬ」意の丁寧表現>と書かれて
います。
 祖父に祖母、オヤジにおふくろ、身内の死に立ち会ってきましたがどの場面でも
誰かが「みまかる」を口にした記憶はありません。
どんな人が使っているのか見当もつかない言葉です。
 「俺が死んだら」の表現を少しばかり余所行きにすると「自分が亡くなった後は~」
になりそうな気がします。
しかし<「亡くなる」は尊敬の意を込めるので自分や身内に向けては不適当。>
の意見があり、そんな場面では「逝去」が正しいとされています。(くらしの友 より)
 一方で正反対の話もあります。
<亡くなるは死ぬの尊敬語とされてきた。
しかし元々「亡くなる」は「死ぬ」の婉曲表現なので尊敬語ではないとする意見
もある。
だから身内に使ってもいけなくはない。>(BizPARK より)
 常識に疎い還暦過ぎのオヤジは相反する解説に挟まれて頭を抱えます。

 そんなオヤジを救ってくれたのはこの解説でした。
<みまかるは大和言葉。
身内の死を伝えるとても感じの良い響きがある。
これを使うと「できるな」って印象を与えられる。>(由来memo より)
 好印象を欲する身としては使わない手はありません。

嫌な見通し

 漢字で書くと「身罷」、身が現世からあの世に罷り去る意味を表しています。
更に詳しい解説がありました。
<身は体、罷るとは立ち去る、退去する、行くという意味があり、体がこの世から
立ち去る、つまり死ぬことを指す表現。
「罷」は「網(あみ)」と「能(やどかり)を合わせた字で、水中の生物が網に
かかって逃れられず、やがて逃げるのを「やめてしまう」ということを表す字。>
(日本漢字能力検定 より)
 なるほど、この謂れを知ったうえで口にすれば賢く見えそうです。
問題はそれが何時やって来るかです。

 語感がちょっとばかり似た言葉に「みごもる」があります。
<妊娠する・はらむ>(新解明国語辞典 より)の意味ですがこちらは結構使用
頻度の高い言葉です。
 しかし実生活となると、使う当てがありません。
娘に3人目の子を作る計画は無さそうだし、ふたりの息子は今のところ所帯を
持つ気はなさそう。
 となると我が家でこの先予定される行事はきっと「みごもる」よりは「みまかる」
関連の方が先になりそう。
 やだな。
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身近な生き物:答えは翅の中

2020-10-28 06:29:49 | 日記
原因に思い当たらない

 たいていの生き物の名前なら漏れなく知っている。
根拠の無いそんな自信を持っていましたが、思い上がりも甚だしいと気付か
されました。
 先月の信濃毎日新聞の記事でした。
そこに聞いたことの無い虫の名があったのです。
9月21日付の紙面に<「やけど虫」にご用心 体液が付くと発疹や水ぶくれ 
激しい痛み>の見出しが躍っていました。
写真も添えられていて黒とオレンジが縞になった虫が写っています。
 聞いたことも無ければ見たことも無い虫の出現に、ぽきりと鼻を折られました。

 記事によると、それほど珍しくはないとあるので余計に傷つきます。
<アオバアリガタハネカクシの体長は0.6~0.7センチ程度。
日本全域に生息し、特に平野部の水田などで5月ごろから秋にかけて多く見られる。
街灯に飛んできたり、小さな体で隙間から屋内に入り込んだりする。>
(信毎紙面 より)
 <交尾をするとオスは死にメスだけが越冬して土の中に卵を産み付ける。
3~19日で孵化した幼虫は10~15日で成熟すると蛹室を作ってサナギになる。
その後3~12日で羽化する。>(Wikipedia より)
 結構テンポのいい生活スタイルですが、これだけならば普通の虫の暮らしです。
ところがこの虫は体内に毒を持っているのです。
<有毒成分の「ペデリン」が体液に含まれている。
天敵の小鳥などに食べられないためだが、これが人間の皮膚に触れると炎症を
引き起こす。
~長野県内でも被害例が報告されている。>(信毎紙面 より)

 触れたり潰したりして体液が付着すると大変。
すぐには症状が現れないので、まさかずっと前に触れた虫が元凶だとは誰も
思いません。
<数時間から1日経って発赤や膿を持った小さなぶつぶつができる。
数日経つとただれた様になる。
治療にはステロイド外用剤が主体になる。>(日本臨床皮膚科医院 より)
 比較的西日本に被害が多い様で、九州の病院では1日に10人の患者が訪れる
こともあるそうです。
<ペデリンは強酸性の体液。
一種の科学熱症なので重症の場合は1カ月程度もかかる。>(水前寺皮フ科医院 より)
 「やけど虫」の面目躍如です。

名前を分解

 ペデリンを生成するのはメスだけ。
オスの体内では作れず卵の時にペデリンを受けつぎます。
だから卵も幼虫も成虫もオスもメスもこの強毒成分を体内に持っています。
(クリーンリース より)
 厄介なのは死骸になっても体液が残っている可能性があること。
素手で触るのは絶対に避けた方が良さそうです。

 舌を噛みそうな名前ですが、体の特徴をうまく捉えています。
ちょっと見には黒く見える部分は正確には青黒い色をしていて、体軀はアリに
似ています。
 だからアオバ+アリガタですが、問題はハネカクシ。
隠すも何もアリそっくりな胴体には翅の欠片も見当たりません。
しかし秘密の仕掛けがありました。
外見からは見えないけれど後翅がよく発達し短い前翅の下に畳まれているので
上手に舞うのだそうです。
 そう言えば街灯に飛んでくるとどこかで読んだ気が。
 
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雑草の日:上から来るか、下から来るか

2020-10-27 06:29:29 | 日記
3つの成分

 信州の朝は北海道並みの冷え込み、手の先から頭の中まで凍り付いてしまいます。
だから少しでも温めようと、ウォーキングコースを歩きながら愚にもつかない
ことを考えました。
「冬はどこからやって来る?
横方向にはきっと北の方、じゃあ縦方向には上か下か、どちらから?」
 そんなくだらない話に答えてくれる花が咲いていました。

 毎週火曜日はウォーキングの途中で見かけた雑草を取り上げています。
今週は、 キク科 オニタビラコ属 ヤクシソウ です。

 森林公園の急な斜面に沿った危なっかしい歩道の一角を覆う見事な黄色。
遠目にも鮮やかで、徐々に周りの花が色を失っていく時季だけにやけに目立ちます。
これがヤクシソウ。
 幾本も張り出した茎のてっぺんに小指の先ほどの小さな花をかためて咲か
せています。
ざっと数えてひとつの茎に10個の花。数本が株立ちしているから、ここに
70~80個の黄色い頭花が咲いている勘定です。

 自然界で一番多い花の色は白色系、全体の33%を占めるそうです。
次が黄色系の28%、以下赤色系の20%、紫系と青色系の17%、その他の
2%と続きます。(環境研ミニ百科 より)
 これらの花はたった3つの成分でできていると言います。
<赤青紫の元になるのがアントシアン、濃い黄色とオレンジ色を作るのが
カロチン、薄い黄色になるのはフラボン。
全ての花の色はこの3つの組み合わせで決まる。>(キッズネット より)
 ヤクシソウの黄色の花にはたっぷりなカロチンが含まれているはず。
覗き込むと筒状花は見当たらず、12枚ほどの舌状花だけが見えました。

答が分った!

 <筒状花が無く舌状花だけでできているキク科の植物はどれも白い乳液を出す。
これはタンポポ亜科の特徴。>(熊野街HP より)なんて情報がありました。
ヤクシソウも葉をちぎると白い液がにじみ出てきます。
はてこれは何?
 <タンポポ亜科の小花は全て舌状花からなり先端に5歯がある。
植物体には乳管があり葉や茎を切ると白い乳液が出る。>(花卉請 より)
 <この乳液にはラテックスと呼ばれるゴムの成分が含まれている。
酸素に触れると固体に変化して、食べようとする虫の口をふさぐ。>
(続・樹の散歩道 より)
 確かに乳液を指先でこすると粘り気が出てきます。

 秋の終わりに見事な黄色を見せてくれたヤクシソウ。
つぼみから開花までは上を向いています。
競うように咲き誇った後は疲れが溜まってうなだれるのか、花を閉じると下を
向いてしまいます。
 黄色い花の競演は晩秋に目にする最後の色どり。
ヤクシソウの花が終わった先には冬が待ち構えています。
 なるほど、冬は下からやって来るのか。 
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