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身近な生き物:かいじゅうvs縄文人

2021-03-17 06:29:19 | 日記
長野県で唯一の場所

 長野市民に愛される城山動物園。
市内を一望できる小高い丘の上にある入園無料の憩いの場所です。
 入り口を入ってすぐに目に飛び込んでくるのが正面の円形のプール。
そこで元気に泳ぎ回っている生き物が、ア・・・あれ?
アシカだったかな、それともアザラシだったかな?
 テレビのクイズ番組などで似た生き物の見分け方を取り上げる際、よく引き合い
に出されるのがアシカとアザラシとオットセイ。
見分けのポイントを抑えないと区別がつきません。

 先ず特徴的なのはアザラシ、丸太か大きな芋虫か、とにかく体のほとんどが
地面に接する形をしています。
<前肢で上体を支えられないので寝そべったまま。
後肢は後ろ向きになっているので歩く為には使えないが泳ぎには最適。>
 一方アシカとオットセイはどちらも上体を起こして後肢で器用に歩きます。
体の大きい方がアシカで、保温のためのふさふさの毛が生えているのがオットセイ。
 見分けるもうひとつのポイントが耳たぶ。
<アザラシには耳たぶが無く穴があいているだけ。
アシカには耳たぶがあり、オットセイでは長く垂れさがっている。>
(引用はいずれも じゃらんニュース より)
 これらのポイントから判別するに、城山動物園の入り口で迎えてくれるのは
アシカでした。
ちなみに県内でアシカを飼育しているのは唯一ここだけです。

狩りの技術

 アザラシもアシカもオットセイも動物園の人気者、いずれも海獣と称される
生き物です。
辞書で引くと<海にすむ哺乳動物>(新明解国語辞典 より)と出ています。
 人間に捕まって狭い水槽で窮屈に暮らす苦労はありますが、少し前までは毛皮
の採取や食用の狩りが横行していたことを考えれば、幾らかはましかもしれません。
 <1950年網走ではアザラシが2400万円以上水揚げされた。>(日本哺乳類学会 より)
そんな記録がありますが、それよりももっともっと遡った時代の記録も残されています。
縄文時代の貝塚です。
 <北海道のある貝塚では90%がオットセイ、その大半をメスの成獣が占めていた。
犬歯には釣り針に加工した跡がみられた。
アシカやアザラシも少量出土した。>
 アシカの場合は陸上で過ごす時間が長いので繁殖地に行き個体を撲殺。
しかし<オットセイの場合は舟を沖に漕ぎ出して銛で突き刺した。>
(引用はいずれも 縄文時代の北海道における海獣 より)

 縄文人と言えば遥か昔に暮らしていた未開人。
ついそんなイメージを抱いてしまいます。
しかし冷静に考えればそれは大きな間違い。
 木を倒して舟を作り荒れる北海に漕ぎ出して、銛ひとつで海獣と対峙する。
現代文明の恩恵無しに、さあ同じことをやってみろ、と言われたら私は手も足も
出せません。
技術も体力も気力も無いから、木を切り倒すことさえできません。
 縄文人が進化して現代人になりました。
縄文人が退化して私になりました。



コメント
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