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身近な生き物:死の跳躍

2021-03-31 06:29:39 | 日記
3頭が死亡

 先週と先々週は長野市の動物園でしたが、今週の舞台はお隣の須坂市にある
須坂市動物園。
 この動物園はユニークな企画や催しで楽しませてくれますが、代表動物選挙
もそのひとつ。
20年に最多得票をしたのはアカカンガルーの「リュウ」でしたが、その人気者
が2月1日に突然死んでしまいました。
 <朝出勤した獣医師が獣舎のフェンス付近で倒れているリュウを見つけた。
頭を強く打ったことが原因とみている。>(信濃毎日新聞 より)

 実は同園のアカカンガルーが同様の死に方をしたのはこれで3件目。
<2011年5月28日にはチップが死亡。
解剖の結果、頭頂部内に大量の脳内出血が確認された。
硬い壁面などに激突したと思われる。>(須坂市動物園日記 より)
 限られたスペースの獣舎だから当然衝突に対する安全対策はなされています。
須坂市動物園では大きな支柱には厚くござを巻きつけ、衝突しそうなフェンスには
カンガルーの注意を引くように認識版を貼付しています。
またクッション材も挟み込んで衝撃を和らげてもいます。
 それでも脳内出血するほどの衝撃があったのは相当なスピードで激突したから
と考えられます。
いったいどんな理由でそんな速さが必要だったのか?
 信毎の記事には、カラスやタヌキなどの野生動物が近寄ってきたためにパニック
状態になったと推察される、と書かれていました。

衝突の原因

 アカカンガルーはカンガルーの仲間では最大、大きなものは身長2m体重が
90kgにもなります。
 世界最速のジャンパーとして知られていますが、それを支えるのは脚の腱。
<腱は天然のホッピングの様にできている。
着地する時にエネルギーを吸収し次のジャンプに備える。
飛び立つときはそのエネルギーを一気に放出する。
これに使う筋肉は少ないがバネの様に働く。>(logmi Biz より)
 その結果得られる能力は信じがたい数値です。
<前方へのジャンプは最長で12m、真上へのジャンプは1.8m。ジャンプ時
の最大速度は時速56km。
敵に襲われた時などに最大限のジャンプを見せる。>(世界雑学ノート より)

 カラスかタヌキに驚いて慌ててジャンプ!
普段ならばぶつからない筈のフェンスに激突したとしたら、その衝撃はどれ程に
なるのでしょうか?
 <衝突時の衝撃は速度と重量が増すほど大きくなる。
時速60kmでコンクリート壁にぶつかった衝撃はビルの5階、およそ14mの
高さから落下したのと同じ。>(JAF より)
 こりゃ大量に内出血しても不思議じゃありません。

 単純にジャンプする高さを競うならば上には上がいます。
海の暴れん坊アオザメならば軽く7.6m。ピューマなら7m。トラやライオンが4m。
 でもこれらの動物たちが水族館の水槽や動物園の天井に激突して死亡したって
話は聞きません。
どうしてカンガルーばかりが事故に遭うのか、暫し考えてそれなりの結論に至りました。
「サメやトラやライオンは決してカラスやタヌキに驚いたりしないから」
コメント
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