あるく あかるく

健康長寿 めざしましょう

犬糞は地球を灯す

2016-04-30 07:00:39 | 日記
マナーの悪さで犬糞坂

 長野市北部にある森林公園、ここは住宅街の一角に東京ドーム3個分の広さを
持ち運動施設や遊歩道などが整備されていて、私は特に気に入っています。
 そこを歩いていた時、新聞紙を広げて何やら片づけをしている係の方がいらっ
しゃいました。
どうやら犬の糞の後始末をしている様子です。

 毎週土曜日は日頃感じた何気ない疑問を取り上げています。
今週は「犬糞撲滅は、善意に頼るか機械を導入するか?」です。

 その公園の入り口には「公園内で犬の散歩はご遠慮ください」の立て看板が大きく
取り付けられています。
しかし平気で犬を連れて散策し、更には糞の始末をしない、二重の意味でモラルに
欠け方が時々いる様です。
 「それでも今は良くなりましたよ、何年か前には『犬糞坂』と異名が着く程酷い
場所もありましたから」と係の方がお話しくださいました。
その状況が劇的に変わった裏には、二人の市民の方の大きな協力があったと言います。

 80代の男性Mさんは動物愛護協会に所属しています。
ご自身も犬を飼われていますが毎日歩く公園には単身でお見えになります。
必ずビニール袋を持ち歩き、園内に放置された糞を見つけると厭わずに始末をします。
糞を放置して立ち去る人を見かけると声を掛けて注意を喚起。
その繰り返しによって、何時しか犬糞坂も汚名を返上できたと言います。

 もう御一方は60代の女性のNさん。
善光寺かいわい愛犬くらぶに所属して、どこでも不始末が目に入るとその場で掃除を
なさいます。
それを見て自身の行動を恥じ、悔い改める方が増えたと言います。
Nさん曰く「マナーが悪い飼い主では、犬が非難されてしまってかわいそう」

 平成21年2月の公布の「長野市ポイ捨て等を防止し、ごみのないきれいなまちを
つくる条例」で飼い犬の糞放置を禁止していますが違反者は余り減っていない様です。
 市の調査では「飼い主のマナーが悪い」と思う方は実に51%に上ると言います。
 その状況を少しでも良くしようと、大きな声を上げる事無く地道に行動を続ける
MさんNさんには頭が下がります。

画期的な装置を設置

 犬糞に悩む公園管理者に朗報が。
アメリカの公園には、犬の糞で照明のエネルギーを作りだす装置が設置されている
そうです。
 飼い主は生物分解性の袋を持参して犬が糞をしたらそこに回収します。
公園内に設置されたタンクに袋ごと投入し、外側についたハンドルを回して中身を
攪拌します。
すると分解が始まりメタンガスが発生。
パイプを通じてエネルギーとして供給されて照明を灯し続けます。
 メタンガスはCO2の倍も温暖化に影響するので、この利用は二重の意味で効果的。

 どうでしょう、人間の善意に頼るだけでなくこの様な設備の導入を日本でも始めては。
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みちのくプロレスを長野市で生観戦

2016-04-29 07:00:51 | 日記
斬新な興行形態

 長州力、アントニオ猪木それぞれの引退試合、更に新日対UWFインターの対抗戦と、
過去に東京ドームで行われた超ド級の興行を3週にわたって取り上げて来ました。
しかしプロレスではこんな大規模な物は例外、日常的に行われているのは全国を巡業し
地方の体育館等で行われるいわゆるドサ周りです。

 毎週金曜日は「甦れ!金曜8時の昭和のプロレス」と題して当時生観戦した試合を
振り返っています。
今日は1990年代末に長野市で行われた、正に「ザ・ドサ周り」と呼びたいみちのく
プロレスの試合です。

 一般には全くの無名選手だったザ・グレート・サスケが1992年に設立したのが
みちのくプロレスです。
 既存の団体は力道山以来の伝統的手法、日本人と外国人のレスラーを大勢率いて全国
各地を、それこそ北海道の北の果てから沖縄の島々にまで出向いて興行していました。
一方みちのくプロレスは東北地方だけで試合を行う日本初の地域限定プロレスを目指
しました。

 スタイルも飛び技主体のメキシカン流で統一した斬新な団体でした。
旗揚げ当初はすぐに潰れると言われながらも徐々に知名度を上げ、次第に全国区の人気
団体に育っていきました。
 余裕のできたみちのくプロレスは「出稼ぎシリーズ」と銘打って全国主要都市での巡業
も開始しました。
そのシリーズ中に長野市の某商業施設の屋上で行われたのが、この日の試合でした。

輝かしい経歴の持ち主がこんな場所で試合
 
 屋上の駐車場とはこれ以上に無い程の場末の会場です。
そこで行われる試合にしてはもったいない程、驚きの技が繰り出されます。
マットの上では体操選手の様な軽快な動き、コーナーポストの天辺から果敢に舞い降りて
相手選手を押しつぶし、圧巻はトップロープの上を軽々と飛び越えて場外の相手に体を
ぶつける攻撃です。
 場外には普通はある筈の厚めのマットなど敷かれておらず、コンクリートがむき出しです。
ここに直接落ちれば大けがは必至です。
さすがにトップロープを超えた直後に空中で一回転して背中から相手にぶち当たる攻撃は、
万が一外れた時の事を考えて躊躇したのでしょう、回転せずに頭から一直線に飛んで行きます。

 それでも命知らずの思い切りの良さに拍手喝さいです。
更にメンバーが凄い。
ファンには良く知られた顔が次々に登場します。
 お遍路さんの姿をした新崎人生、原始人の格好のつぼ原人、元祖メキシコスタイルのグラン
浜田、悪役のディック東郷、日本中に一大旋風を巻き起こしたタイガーマスクの弟子・4代目
タイガーマスク、そしてサスケらが続々と登場します。
 思えば彼らは世界を股に掛けて活躍してきた選手たち。
新崎と東郷はニューヨークの大会場マジソンスクエアガーデンに登場した輝かしい過去を
持ちます。
浜田は単身メキシコに渡り現地の団体でトップ選手に上り詰めた経歴の持ち主。
サスケもメキシコで人気選手になって美人のメキシコ人と結婚しています。

 その彼らがはるばる長野までやって来て屋上の駐車場で試合をしてくれている、それが
ありがたくてプロレスファンは力一杯に応援するのでした。
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鳥の糞は美肌作りに効果あり?

2016-04-28 07:00:19 | 日記
声はすれど姿は見えず

 誰もが鳴き声を知っている鳥と言えば、コケコッコーの鶏、カアカアのカラス、
それとホーホケキョのウグイスが代表的です。
どれも良く知られた鳥ですがこれを絵に描くとなると困ります。
鶏とカラスは何とかそれらしく描けたとしても、ウグイスってどう描けば良いの
でしょうか。
 似非バードウォッチャーの私には「地味な小鳥」のイメージしか浮かびません。

 毎週木曜日はウォーキングの途中で見かけた野鳥を取り上げていますが、今週は
ウグイス科 ウグイス属 ウグイス です。

 オオルリ、コマドリと並んで日本三鳴鳥のひとつです。
日本全国に留鳥として生息するスズメほどの大きさの鳥です。
 笹の多い林の中などを好み普段は余り姿を現しません。
その為声の割に容姿はほとんど知られていません。

 さえずりは、「ここは俺の縄張りだ」と他の雄に宣言する意味と、「俺の縄張り内
では危険が無いよ」と雌に伝える意味があります。
多い時には1日に1000回も鳴くと言います。
 ウグイスの初鳴き前線があります。
2月26日頃に沖縄を出発して4月25日頃に北海道に届きます。
例年長野市は3月末に前線が通過しますが、私が耳にした今年の初鳴きは4月6日でした。
その日は練習開始の日だった様で「ケキョ、ホーケッ」とひどい鳴き方をしていました。
しかし凄い物で、翌日には見事ホーホケキョを会得していました。

効果は同じとしても別の鳥では・・

 昔からウグイスの糞は女性の洗顔に重宝されてきました。
加水分解酵素のリゾチームを含むので顔面に塗布すると角質層を柔らかくして肌のきめを
整えます。
更に美白効果も期待できるので江戸時代から使われてきました。
 子供の頃、母が使うウグイスの糞が風呂場にありました。
興味津々でそれを手に取って顔に塗りました。
覚悟していましたが、予想に反して嫌な臭いは無く、こすると小さな粒が肌の上でざらつく
感触がありました。
この時のお蔭で、私、きめの細かい白い肌になりました。
嘘ですけれど。

 現在800円程で販売されている市販品はほとんどがソウシチョウと言う別の鳥の糞
だそうです。
江戸時代に中国から輸入された鳥ですがその後野生化し、今では「日本の侵略外来種
ワースト100」に指定されています。
 ウグイスは大量に飼育するのが難しく、しかも糞の量が少ないのでこの鳥で代用
されています。
 ウグイスの糞が使われるのは、腸がたいへん短いので消化能力を高める為に強力な
酵素を分泌し、それが大量に含まれているからとされています。
しかし空を飛ぶ鳥は体を軽くする為にたいてい腸が短くなっており、そこで吸収され
なかった酵素が糞に出る様です。

 ソウシチョウの代用糞と本家の効果に、さほど差は無いと言います。
そうすると他の鳥の糞にも効果があるかもしれません。
 どなたか、カラスの糞でお試しになったら如何でしょうか?
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大人の一日飼育員、赤ちゃんパンダにビビる

2016-04-27 07:00:28 | 日記
大人気企画に当選

 先週末に長野市の茶臼山動物園で「春の動物園まつり」が開かれました。
人気の的は何と言っても、昨年7月に生まれたレッサーパンダの双子の赤ちゃん。
名前は一般公募で「ヒカル」と「ヒビキ」に決まりました。
 大人気の赤ちゃんパンダですが10年ほど前にもここで双子が生まれました。
私その時に世話をした経験があります。

 それは同動物園が募集した「おとなの1日飼育係」
結構人気の企画で多数の応募があったと言いますが、幸いにも当選して14人の方々と
一緒に7時頃に動物園に集合しました。
園長さんの歓迎の挨拶の後、3名ほどのグループ分けがされて1日飼育員の行動開始です。
 私が配属されたのは、レッサーパンダとゾウとウォンバットの組でした。

 先ずは食事の準備です。
レッサーパンダに毎日与えるのは固形の飼料、加えて曜日によって特別メニューを
準備します。
月曜日はリンゴ14kgと牛乳500ml、水金曜日にはそれを10kgに。
更に竹の葉を枝ごと与えます。
 レッサーパンダはリンゴが大好物で一番喜んで食べていました。
竹の葉もムシャムシャ食べますがかなりの葉っぱが残ります。
この食べ残しの枝は捨てずに別の使い道がありますが、驚きのその使い方の話は後ほど。

可愛い顔をして実は臭い

 この時は双子の赤ちゃんが生まれて二月程経っていました。
藁の敷かれた飼育箱からその2匹を取り出して体重を測る様に指示を受けました。
 箱の中に手を入れると赤ちゃんパンダが鉛筆の芯先の様に細い牙をむき出しにして、
精一杯に怖い顔を作ってこちらを威嚇します。
一人前にシャーとうなって結構な迫力です。
パンダの、しかも赤ちゃん相手に完全に腰が引けてしまっています。
おっかなびっくりとしていると、飼育員さんが慣れた手つきでヒョイと持ち上げて簡単に
体重を測ってしまいました。
プロの動きに思わず感心です。

 エサやりの次は園舎の掃除です。
来園者から見える展示スペースで糞等の掃除をした後は裏の飼育スペースの掃除です。
 実はここの匂いがきつい。
閉鎖された場所にパンダの糞尿の匂いが籠って、いささか目にしみます。
水を掛けながら念入りに掃除をしてパンダ舎完了です。

 次は象の世話です。
手で抱えられる大きさの動物からいきなり足1本がほぼ大人の人間に匹敵するサイズに
相手が変わると、どう行動して良いか、戸惑う物です。
係の方もその辺りは充分に承知されている様で「この場所から絶対に前に出てはいけません」
と数メートルの距離を保つ事を徹底します。

 大人しそうに見えるゾウですが気性は荒い。
興奮すると手が付けられないと脅かします。
ゾウ舎の裏口は直径20cmの円柱の柵で天井から床まで完全に覆われています。
その柵の高さ2m辺りが不気味に外側に湾曲しています。
更にその柱には5cm程の釘状の突起が無数に着いているのですが、やはり2m程の場所に
ある突起が全てグニャリと根元から曲がっています。
いずれも興奮したゾウが体当たりをした衝撃の跡だそうです。
 
ゾウの恐ろしさが目で納得できました。
さて恐ろしのゾウの世話、驚きの事態が続きますがそのお話も次週に。
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愛犬家が知ればきっと喜ぶ草の名前

2016-04-26 07:00:33 | 日記
踏みつけられる存在

 「雑草という名の草は無い」
昭和天皇が語られた有名な言葉です。
「人間の一方的な考えでこれを雑草と決めつけてしまうのはいけない」と話された事が
「宮中侍従物語」に記されています。
 しかし道端に生えた草の存在を気にする人、ましてや図鑑を広げてその名を知ろう
とする人は余り多く無いのは事実でしょう。
花壇の花は愛でるけれど、道端で咲いた野草には関心が無い、普通はそれが当たり前
なのかも知れません。

 毎週火曜日はウォーキングの途中で見かけた山野草を取り上げています。
今週は、アブラナ科 イヌナズナ属 イヌナズナ です。

 役に立たないから興味の対象にならない存在、もっと言えばうっかり踏んでしまっても
気が咎めない存在、それがいわゆる雑草でしょうか。
 今日取り上げるイヌナズナは正にそんな草です。
今の時期、公園の空き地や花壇の隅などで3mm程の十字型をした黄色い小さな花を
沢山咲かせています。
特徴的なのは、茎の先端に着いているへら状の楕円形をした葉です。
味わい深い形状です。

 しかし如何せん全体が小さ過ぎて造形の妙等目に入りません。
だから大抵の人にとって、踏まない様に気を遣う対象にはなり得ません。
 大きく育ってもせいぜい20センチ位の草ですが、もしもこれが60センチを超える丈を
していたらどうでしょう。
その比率で拡大すればきっと花も大きく咲くので目立ってきれいでしょう。
まとまって生えれば同じ仲間の菜の花よりも立派に見える筈。
そうなれば誰も平気で踏みつけはしないでしょう。
そればかりか、春を告げる花として大事にされる存在になるかもしれません。 

価値無の烙印を押される存在

 この草、名前でも苦労しています。
イヌナズナの「イヌ」は「役に立たない」の意味で、食用にならないナズナを表しています。
とは言え食べても毒は無く、案外美味しい草かも知れません。
 「少し劣る」とか「偽物」の意味も含ませてイヌと命名された植物は沢山あります。
イヌムギ、イヌタデ、イヌカモジクサなどなど。

 しかし縄文時代から犬は人間と共に暮らしてきた仲間です。
互いに助け合ってきたので決して「役に立たない」存在ではない筈。
何処でどう間違って「役に立たない物には犬と名付ける風習」が生まれたのでしょうか。
人間本位の考え方が見え隠れしていて気持ちよい物ではありません。

 全く違った意見が書かれた図鑑もありました。
そこでは「異なる」の意味の「否ナズナ」が変化してイヌナズナになったとしていました。
これにしても「ナズナニアラズ」と言われたイヌナズナにしてみれば決して面白い話では
ないでしょうが、少なくとも犬の名誉は保たれます。
 「イヌは否を示す」が本当であれば、愛犬家はきっと大喜びするでしょう。
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