藤原愛子の日常茶飯事

前稲城市議・藤原愛子のもろもろな日々

げたばきヘルパーは何をはいても良い

2009年10月07日 | 日々の活動
 先日の3日に行ないました、会派の「公開学習会」は、お蔭様で大変多くの方のご参加を頂きまして、充実した会となりました!
 お忙しい中、ご参加いただきました皆様に、感謝を申しあげます。有り難うございました!

 新潟県との境に位置する、長野県栄村は今、約2300人位・高齢化率46%になっているそうです。その村で昨年まで村長をされていた高橋さんは、81歳という年齢にも関わらず、張りのある声で、なんだか懐かしい訛りも混じる話し方で、栄村で実践された「住民の声を聴いて村の生活にあった政策を行なう」例の数々を語られました。

 国の補助金をもらって道を作ろうとすれば、基準に従った工事内容でまっすぐな道をつくらねばならない。あそこの石垣を壊しあそこの木を引っこ抜く。そんな道より、一軒一軒が雪が降っても外に出られる道こそ必要。曲がっていようが狭かろうが大して問題ない。
 そこで、地区の住民で必要な道をどこにどう作れば良いか、皆で決めて、そのように村が作る。そうしたら、暮らしに即した道が、国の補助金を貰って作る五分の一の金額でできた。

 田んぼの改修も、国の基準では、平地の考えしかないけれど、栄村は<棚田>。国の補助金無しで、使いやすい田を皆で考え、大型機械では無く、小回りの効く機械を皆で使う。国は全国一律の基準でしか考えないが、あてはまらない地方は沢山あるんです。と。

 そして、<げたばきヘルパー>さん。

 介護保険制度ができて、栄村にもコムスンさんがやって来て、どんな所にも即ヘルパーが行けます。と言うけれど、40キロ先に一軒。しかも雪崩がおきやすい道を通って行って帰れるかどうか。
 そんな村に必要なのは、「隣に住んでるヘルパーさん」
 村の予算で、100人以上の村の人達に講習を受けてもらい、ヘルパーさんになってもらって働いている。「下駄でもサンダルでもなに履いてもいいんだけど」

 
 その場所独自の「ooらしいまちをつくる」と、言うのは簡単だけれど、それは、個性的な橋やモニュメントを作るのではなくて、そこに住んでいる人達が、安全で、安心して暮らしをしていられる、ここに住んで良かったとおもえるまちをつくることなんだと思います。それは高橋前村長もおっしゃっていて、ああ、やっぱりそうなんだ、と、改めて確信しました。

 どこそこの市と比べてナントかが優れている、とか、全国で一番だとか、それを全部否定する訳ではありませんが、住民の方達の意見を尊重して、何が課題か、解決することは何かを把握して、他のまちの良い例に学びながら、現場の声を聴き、多くの人達で共に考え策を見つけていくという作業を積んでいけば、おのずと暮らしやすいまちになるのではないでしょうか。そして、そのことは、第三者が<何番だ>なんて決めるもんではなくて、住んでいる人達が感じるものなんだ、と、私は思います。
コメント
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