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とりまUNITE!野党はUNITE!武器を持たすな希望を持たせろ! 安保法制に反対する高校生のデモ

2016年02月24日 06時44分32秒 | 戦争法ではなく平和保障法を


 2月21日の日曜日に、戦争法(安保法制)廃止を要求する高校生のデモに飛び入り参加してきました。
 デモを主催したのは、「T-nsSOWL(ティーンズ・ソウル)」という高校生の団体です。「Teens Stand up to Oppose War Law(戦争法に反対する為に立ち上がった10代)」の英語の頭文字を取って、「T-nsSOWL」と名乗っています。そこの関西支部T-nsSOWL West(ティーンズ・ソウル・ウエスト)が、他のいくつかの団体と共催でこのデモを企画しました。戦争法反対の若者の運動としては、既に「SEALDs(シールズ:自由と民主主義の為の学生緊急行動)」という大学生の団体がありますが、いわば、その高校生版です。

 デモ出発地点の大阪・扇町公園には、集会が始まる15分ほど前に着きました。
 私がこの高校生のデモに飛び入り参加しようと思い立ったのは、もちろん憲法違反の戦争法には私も反対だからですが、その他に、近所の共産党の人から頼まれた「戦争法廃止を求める2千万人統一署名」を、ここで一気に集めたかったから、という理由もあります。その為に、署名用紙をコピーし、署名用のバインダーもわざわざ百均ショップで購入してきたのです。ところが、その署名についてはティーンズ・ソウルの方でも取り組んでいるという事で、ここで署名を取っても名前がダブってしまうだけで、ほとんど意味がない事が分かりました。現に、会場で署名してくれた人も、他でも何度もやっていると言っていましたし。そこで、もう署名集めは諦め、集会に専念する事にしました。



 いよいよデモ出発前の決起集会が始まりました。弁士が次々にサウンドカーの壇上に上がり、思いの丈をぶちまけます。
 まず、T-nsSOWLの人から。「戦場で亡くなった兵士も、本当は生きたかったのだ。それを無理やり靖国神社の英霊に仕立て上げ神格化するな。受験競争の中では友情や民主主義は育たない。原爆のキノコ雲の下で何が起こったのか考えるよりも、ひたすら歴史年表の丸暗記を強いるような教育なぞ間違っている!」
 その次に、共産党の清水ただし衆院議員。「せっかく選挙権年齢が18歳まで引き下げられても、あれもダメ、これもダメと、高校生の政治活動を抑えつけ、学校に届け出なければ休日の集会参加もできないようでは、政治への関心なんて生まれるはずがない。じゃあ、届け出て参加した安倍首相の街頭演説の帰りに民主党の岡田党首の演説があっても、民主党の方は無届けなので聞けないのか。」

 その他にも何人もの方が壇上に上がり熱弁をふるってくれましたが、もう控えている暇がなかったので、詳しい発言内容は覚えていません。
 政治家も、共産党以外に民主党の衆院議員や社民党の市会議員の方も登壇してしゃべってくれましたが、皆さんそれぞれ、「安保法制廃止、安倍政権打倒、立憲主義(憲法に基づく政治)を回復する」という内容の野党合意が、民主・維新・共産・生活・社民の5野党の間で成立した事を喜んでおられました。
 この野党合意は決して「野合」なんかではありません。「平和憲法と民主主義を守る」という大義に基づくものです。それを無視して国民無視の政治を続ける自民党や、「平和と福祉」を口にしながら集団的自衛権行使や自衛隊の海外派兵にも賛成する公明党、自民党批判は口先だけで実態は自民党の補完勢力でしかない大阪維新の会(橋下一派)など、大義なき与党利権に群がる者たちこそ、よっぽど「野合」ではありませんか。最初は、このように「野合」だと言ってタカをくくっていた自民党も、定数1の参院選挙区で続々と野党統一候補が誕生しているのを見て、内心焦っているのではないでしょうか。壇上で、民主党・共産党・社民党の議員さんが手をつなぎ、その手を高々と掲げていたのが印象に残りました。


 
 そうこうしているうちに、決起集会が終わり、いよいよデモ行進が始まりました。「安保法制廃止」の横断幕を掲げた女子高生を先頭に、約400名の参加者が、扇町公園を出て西梅田公園まで、約1.5キロのコースを練り歩きます。
 デモと言うと、特に年配の方々は、ねじり鉢巻きをした労働組合のオッサンが、赤旗を掲げて「我々は闘うぞ!」とこぶしを突き上げ、一般の人はそれを遠巻きに眺めているような、そんな貧相なイメージしか持っていない人が大半だと思います。
 ところが、特に今の若者系のデモなどには、そんなイメージは全然当てはまりません。サウンドカーから流れるラップ調のコールに合わせて、時には自分たちも歌い踊るようなサウンドデモが主流となりつつあります。結構ストレス発散になりますよ。昔の貧相なデモしか知らない人も、今の政治や社会に対して言いたい事があるなら、会社の中でウジウジ愚痴ってばかりいないで、是非こういうデモに参加したら良いと思います。いくら憲法で表現の自由が保障されていても、それを実際に行使しなければ保障されていないのと同じです。

 扇町公園を出て、扇町通りをまっすぐ西に向かうと、泉の広場の上に出て、そこから梅田や大阪駅前に入ります。しかし、それではデモのコースとしては余りにも短すぎるので、私たちは神山町の交差点で扇町通りと別れ、南の西天満の交差点から国道1号線を、梅新東・梅田新道・桜橋の交差点の順に、大阪ガーデンシティの横をかすめて、国道2号線をハービスオオサカ(リッツカールトンなどのホテルのある所)の後ろから、ゴールの西梅田公園に入ります。西梅田公園はビルの谷間にある非常に狭い公園なので、もうそこで流れ解散です。

 戦・争・法 反対!(戦・争・法 反対!) 戦・争・法 反対!(戦・争・法 反対!) 
 戦争法制絶対反対!(戦争法制絶対反対!) 戦争法制絶対反対!(戦争法制絶対反対!)
 集団的自衛権はいらない!(集団的自衛権はいらない!) 集団的自衛権はいらない!(集団的自衛権はいらない!) 
 安保法制は憲法違反!(安保法制は憲法違反!) 安保法制は憲法違反!(安保法制は憲法違反!)
 とりまUNITE(ユナイト)!(とりまUNITE!) とりまUNITE!(とりまUNITE!) 
 野党はUNITE!(野党はUNITE!) 野党はUNITE!(野党はUNITE!)
 みんなでUNITE!(みんなでUNITE!) みんなでUNITE!(みんなでUNITE!) 
 一緒に歩こう!(一緒に歩こう!) 一緒に歩こう!(一緒に歩こう!)

 ※とりま=「とりあえず、まあ」という意味の高校生の略語。UNITE(ユナイト)=「共同」とか「共闘」という意味の英語。
  コーラー(先導者)がまず「とりまUNITE(ユナイト)!」と叫び、参加者がそれに続く(カッコ内の部分)。他のコールも全て同じ。



 一緒に止めよう!(一緒に止めよう!) 一緒に止めよう!(一緒に止めよう!) 
 飛び入り歓迎!(飛び入り歓迎!) 飛び入り歓迎!(飛び入り歓迎!)
 戦争反対!(戦争反対!) 戦争反対!(戦争反対!) 
 未来を守れ!(未来を守れ!) 未来を守れ!(未来を守れ!)
 僕らの暮らしと権利を守れ!(僕らの暮らしと権利を守れ!) 僕らの暮らしと権利を守れ!(僕らの暮らしと権利を守れ!) 
 うちらの未来に戦争いらへん!(うちらの未来に戦争いらへん!) うちらの未来に戦争いらへん!(うちらの未来に戦争いらへん!)
 武器を持たすな希望を持たせろ!(武器を持たすな希望を持たせろ!) 武器を持たすな希望を持たせろ!(武器を持たすな希望を持たせろ!)
 平和が一番!(平和が一番!) 平和が一番!(平和が一番!) 

 勝手に決めんな!(勝手に決めんな!) 勝手に決めんな!(勝手に決めんな!)
 選挙に行こうよ!(選挙に行こうよ!) 選挙に行こうよ!(選挙に行こうよ!)
 これがうちらの民主主義!(これがうちらの民主主義!) これがうちらの民主主義!(これがうちらの民主主義!)
 言う事聞かせる番だ俺たちが!(言う事聞かせる番だ俺たちが!) 言う事聞かせる番だ俺たちが!(言う事聞かせる番だ俺たちが!)
 言う事聞かせる番だみんなで!(言う事聞かせる番だみんなで!) 言う事聞かせる番だみんなで!(言う事聞かせる番だみんなで!)
 民主主義って何だ?(これだ!) 民主主義って何だ?(これだ!)
 強行採決絶対許さん!(強行採決絶対許さん!) 強行採決絶対許さん!(強行採決絶対許さん!)
 I say 憲法 You say 守れ! 憲法(守れ)! 憲法(守れ)! 
 I say 国民 You say なめんな! 国民(なめんな)! 国民(なめんな)!

 ※上記の「I say ~、 You say ~」の部分をコーラーが叫び、その後、コーラーが「憲法」と言った後に参加者が「守れ」と続く。
  下の国民(なめんな)も、上の憲法(守れ)と同じような感じでコールする。

 こういう感じで、扇町公園から西梅田公園まで、約1時間練り歩いて来ました。戦争法(安保法制)の問題は、高校生にとっても決して他人事ではありません。今後、戦争法で自衛隊が海外の戦争にも参加するようになり、憲法9条も改悪されてしまえば、真っ先に徴兵されるのは自分たちなのですから。別に徴兵制にならなくても、自衛隊しかまともな就職口がなく、奨学金の借金返済の為に泣く泣く徴兵に応じなければならないのでは、それは「経済的徴兵制」という事実上の徴兵制に他なりません。そして、これは高校生だけでなく、ワーキングプア(働く貧困層)全ての問題でもあります。だから、みんなで戦争法を廃止に追い込み、国民無視の政治で憲法改悪をたくらむ安倍政権・自民党を今度の選挙で退陣に追い込もうと、こうして訴えているのです。



安保法反対:「声上げたい」高校生らデモ
毎日新聞2016年2月21日 20時58分(最終更新 2月22日 03時24分)

安全保障関連法に反対する高校生グループ「ティーンズソウル」のメンバーらが21日、東京や仙台、大阪など全国約10カ所で、安保法の廃止と安倍晋三首相の退陣を求めて一斉デモを行った。今年夏の参院選から「18歳選挙権」が実現するのを前に、政治への関心を社会にアピールした。

 東京・渋谷の繁華街で行われたデモでは、数十人の高校生のほか家族連れや高齢者らが約1時間にわたり渋谷駅前などの大通りを行進した。制服姿の高校生の姿もみられ、軽快なリズムの音楽に合わせて「集団的自衛権はいらない」「選挙に行こう」などと声を上げた。ティーンズソウルによると、約5000人が参加したという。
 福田さんが初めてデモに参加したのは2年前。特定秘密保護法に反対する大学生らの姿に「自分とあまり年齢の変わらない人たちが真剣に社会のことを考えている」と刺激を受けた。昨年7月、デモで知り合った仲間とティーンズソウルを結成。現在、メンバーは全国で60人以上という。「『高校生がデモなんかするな』とネットでたたかれたこともあった。けれど、一人一人が自分の意見を持ち、おかしいと思うことに声を上げるのは大事なこと。参院選でも自分の意思を示したい」と意気込みを見せた。
 高校生がデモへの参加など政治活動を行うことに関し、文部科学省は先月、都道府県教育委員会に指針を示した。安全面の配慮などを理由に学校が生徒に事前の届け出を求めることは、学校の判断に委ね、禁止しないとしている。届け出制を検討している教委もあり「高校生の活動を萎縮させる恐れがある」との声が出ている。【佐々木洋】

大阪でも400人

 大阪市内では「ティーンズソウル・ウエスト」などが企画したデモがあり、支援者を加えた約400人(主催者発表)が参加。幹線道路沿いを1時間かけて歩き、「選挙に行こうよ」「安保法制は絶対廃止」などと訴えた。大阪府内の私立高校2年、中尾詩穂里(しおり)さん(17)は「安保法の問題点を自分の言葉で伝え、知ってもらうことが大事。参加者に一体感があった」と手応えを語った。行進に先立って開かれた集会では、民主、共産などの野党5党が安保法廃止法案を衆院に共同提出したことをアピールした。【木村健二】

名古屋でも

 名古屋市・栄でも呼びかけに応じた約20人が集まり、デモ行進などを行った。高校生は1人が参加。同市西区の高校2年、山本晴哉さん(17)は「未来に向けて、少しでも戦争につながるものを無くしたい」と話した。
 参加者は買い物客らに「今こそ野党共闘を」「(安保法を作った)安倍政権を倒そう」などと呼びかけた。【黒尾透】

http://mainichi.jp/articles/20160222/k00/00m/040/068000c
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関連エピソード二題 (プレカリアート)
2016-02-24 20:06:54
 本当はこれも本エントリーの記事に載せたかったのですが、職場新聞として配布の関係上、紙数制限の為に掲載を見送らざるを得なかったエピソードを、ここに二つ紹介しておきます。

 まず一つ目のエピソードは、職場の休憩室での出来事です。
 私の勤務先の休憩室にはテレビがあり、昼休みにはいつも誰かがNHKのニュースを見ています。また、その場には、私の所属先の下請け企業だけでなく、元請け・孫請け企業の社員やバイトも一緒に、テレビを見ています。

 数日前も、そうやって、安倍・野田の現・前首相同士による国会論戦のニュースを、休憩室で皆が見ていました。
 その時に、元請け企業の正社員と思しきスーツ姿の中年サラリーマンが、テレビに映った安倍の顔を見て、何と「この安倍の大ウソつき野郎が!安倍みたいなのが総理をやる位なら、まだ北朝鮮の金ちゃんに日本の総理をさせた方がよっぽどマシだ」と言っていたのです。
 離れた席でボンヤリ聞いていたので、細かな言い回しは多少違うかも知れませんが、そのような内容の事を言っているのを確かに聞きました。

 私、にわかには信じられませんでした。何故かと言うと、この社員は、大阪ダブル選挙の時には、橋下をベタ褒めして柳本を味噌くそに貶していたのですから。余りにも橋下ヨイショが酷いので、私は、てっきりこの人は自民党支持のネトウヨ(ネット右翼)だと思っていました。それが今度は、いきなり安倍に対して「大ウソつき野郎」呼ばわりまでするようになっているのです。

 ただ、この社員がどんなつもりで「安倍の大ウソつき!」と言ったのか、詳しい理由は依然として謎です。その時に見ていたテレビのNHKニュースが議院定数削減に関する国会論戦だったので、単に「大阪維新サイドから見たアンチ自民」の立場に立っていただけで、戦争法(安保法制)については、ひょっとしたら賛成派だったかも知れません。なぜ唐突に、定数削減とは全然無関係な「北朝鮮の金ちゃん」を引き合いに出してきたのかについても、依然として謎です。

 しかし、それらの「謎」を割り引いて考えたとしても、「人間、進歩しないようで、何かきっかけさえあれば、普通の人でもここまで変わる事があるのだな」という点については、妙に感心した事を今でも覚えています。

 次に、二つ目の、自宅近所のコンビニにおけるエピソードを。
 明日以降に、この本記事の内容を職場新聞として配布すべく、今日、近所のコンビニにコピーしに行った所、何とそこにも、「府立高校退職教職員の会」が取り扱い団体の欄に入った戦争法廃止統一署名が、原版のままコピー機の上に放置されていました。
 ここまで戦争法廃止の動きが広まっているとは思いもよりませんでした。

 なお、この署名については、私も未組織労働者として不利な立場で活動していますが、何とか15筆まで集める事が出来ました。まだ、私が直に集めた分以外にも、知人のバイトに預けている分もあるので、全部合わせるとひょっとしたら20筆を超えるかも知れません。その中で、私の知らない所でも安保法制廃止の動きが広がってきた事に、非常に感銘を覚えました。 
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