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大阪にもこんな秘湯があったんだ

2024年03月13日 22時43分01秒 | 身辺雑記・ちょいまじ鉄ネタ
 
今日の公休日に、持病の慢性腰痛、足痛、手指のアカギレ治療の為に、大阪の秘湯に行って来ました。大阪にもあるのです。山深い秘湯が人知れず、ひっそりと。それが大阪府南部、泉佐野市の山の中にある犬鳴山温泉です。昔、役行者(えんのぎょうじゃ)が開いた修験道の霊場を中心に、今も5軒の温泉旅館が営業しています。単純硫黄泉で、硫黄と重曹が温泉の主成分です。その為に、昔から肌がスベスベになる「美人の湯」として有名な温泉でした。
 
南海泉佐野駅前からバスに乗り、和歌山県の方に抜ける府道(62号泉佐野打田線)を、犬鳴川の渓流に沿って山間に分け入って行きます。終点の犬鳴山温泉のバス停で降りたら、道が二股に分かれています。左へ行くと、旅館街を経て、七宝瀧寺と書いて「しっぽうりゅうじ」と読む犬鳴山の霊場に着きます。今回はそちらには向かわず、右の府道を山の方に歩いて行きます。
 
 
府道は和歌山県の方に抜ける主要道路で、自動車やトラックが頻繁に行き交うので、歩く時には注意が必要です。少し歩くと「湯元温泉荘」の看板が現れます。これこそが今回向かう秘湯です。横のプレハブ小屋にも「大岩窟風呂」のペンキ書きの案内がありますが、ペンキが禿げて秘湯感が半端ないです。
 
 
「湯元温泉荘 山乃湯」が秘湯の正式名称です。この古びたコンクリートの建物、まるで資材置き場のような寂寥感、山奥にある飯場事務所の入口みたいなゴツゴツとした感じが、さらに秘湯感を掻き立てます。熊に襲われないだけ、まだマシかも。それでも、この秘湯こそが、犬鳴山温泉の源泉なのです。旅館街の近代的な旅館も、この源泉からお湯を引いています。だから、同じ温泉でも、温泉成分が一番濃いのです。それでいて日帰り入浴の料金も、他の旅館が軒並み900円以上するのに、ここだけは700円と一番安いのです。
 
しかも、バスを降りた他の観光客も、全員が左の旅館街の方に向かい、右のこの秘湯の方には誰一人として来ません。まあ、この寂れっぷりを見たら、誰も来たくなくなるでしょう。だからこそ、落ち着いて入浴出来るのではないかと、私は逆の発想で、敢えてこちらを選んだのです。
 
 
かく言う私も、この寂れっぷりには度肝を抜かれました。入口のドアを開けて入ったら、貴重品入れのコインロッカーがデンと控えています。ロッカーを使用するには百円硬貨を投入しなければなりません。貴重品を入れたら硬貨を投入して鍵を掛けて、帰りに開錠したらまた硬貨が戻る仕組みです。でも、いくら百円硬貨を入れても穴に入りません。鍵を回そうとしても全然回りません。全てのロッカーが壊れています。もう私以外には客はいないので、貴重品も脱衣カゴの中に入れる事にしました。
 
さすがは秘湯と言われるだけあります。隣にはトイレもありましたが、もう使う気がしませんでした。飲料の自販機はライトが点灯していたので、まだ稼働しているようです。
コインロッカーの左側には下の脱衣場・浴場に降りる階段と、上の受付・休憩室に向かう階段があります。上に向かう階段の踊り場にはお爺さんが座っていて、こちらを見ていました。
私は入浴料を払う為に、受付のお爺さんの所に向かいました。そして千円札を出したら、お爺さんは225円しかお釣りをくれませんでした。確か入浴料は大人1人700円だったはず。なのに何故、300円ではなく225円しかお釣りをくれないのか?
 
 
お爺さんに聞いたら、目の前の看板を指差されました。看板には、日帰り入浴客から1人1回に付き75円の入湯税が料金に加算されるようになった事が書かれていました。
「だったら、横着して指差しなんかで済まさず、ちゃんと口頭で説明しろよ。こっちは客だぞ」と。そう一瞬思いましたが、この余りの寂れっぷりに、私は怒る気もしなくなりました。
 
確か、アニメの「千と千尋の神隠し」の中にも、こんな温泉旅館が登場するのではなかったでしょうか。但し、アニメに登場するのは、お爺さんではなく、お婆さんですが。
だったら私も、このアニメ主人公の千尋のように、この異世界の秘湯をとことん楽しんでやれと、腹を括って(?)お風呂に入りました。
 
 
入ったら大正解!温泉成分の濃さが半端ないのです。私は犬鳴山温泉には過去に何度も日帰り入浴に来た事があります。いずれも近代的な旅館街の温泉ですが。そこも今回と同じ温泉なので、お湯には温泉特有の滑り感がありましたが、ここはもう滑り感を通り越して、オーバーに言えば豚骨スープの湯に浸かっているような感じです。
お陰で、あれだけ日頃悩んでいた腰痛も、上がる頃には腰がすっかり軽くなっていました。持病のアカギレも、あれだけカサカサだった皮膚がすっかりスベスベになっていました。しかも入浴中は客は私だけだったので、思う存分、秘湯感を堪能出来ました。
 
でも、温泉が濃い分、お湯の濁り方も半端ではありません。以前入った旅館街の温泉はまだ、お湯の色は無色透明でした。でもこちらは、お湯は濁り、表面には白い粉のような物も浮いています。
この粉は多分、温泉成分が結晶して浮かんだ「湯の花」だと思いますが。粉に混じって埃のような物まで浮かんでいたのには、さすがに閉口しました。
 
脱衣場に掲げられていた温泉分析書によると、この温泉は摂氏17度余りの冷鉱泉で、それを加熱して、ここや麓の旅館に流しているとの事。泉質はアルカリ性の単純硫黄泉で、リューマチや腰痛、関節痛、冷え症、皮膚病、糖尿病、アトピー性皮膚炎、胃腸炎、ストレス症などに効くらしいです。
 
 
どおりで、この温泉に関するネットのクチコミも、★5つに★1つと両極端で、他人によって評価が完全に分かれています。
私はもう、このお風呂は確かに内風呂ですが、実際は露天風呂と同じだと思うようにしました。露天風呂なら、お湯の表面に落ち葉や埃が浮かんでいても、一向に気になりません。それを上回って余りあるだけの効能があるから。
 
 
お風呂に備え付けのアメニティグッズも、椅子とタライとボディソープだけです。シャンプーもタオルもありません。タオルとバスタオルは自宅から持参しましたが、シャンプーまで必要とは思いませんでした。頭はもうボディソープで洗いました。
ちなみに、この温泉に対する私の評価は★3つです。源泉である事と、秘湯感とお肌スベスベ感で、若干下駄を履かせました。
 
温泉のお湯に埃が浮かんでいたのも、管理人が高齢のお爺さん一人だけでは、清掃が行き届かないからでしょう。麓の温泉旅館の賑わいや、泉佐野市の観光収入も、この源泉があるからこそ。だったら旅館組合や行政も、管理をお爺さん一人だけに任さず、もっと積極的に地域振興に取り組んでもらいたいものです。
コメント (1)
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