今日も髪はクルックル

コーヒーロースターの毎日です。

小さな店の作り方のヒント⑥

2015-03-07 16:08:29 | Weblog
コーヒーの産地を知らない。とは言っても、
さすがにブラジルやコロンビアなんて名前は知ってますよ。
でも何とか地区がどうでこうでという情報は知らない。
はなっから覚える気がないのだ。
今使用している農園名も知らない場合がある。
精製方法もしかり。
もちろん尋ねられることがあれば調べてお答えさせていただくのだけれど
ほとんど聞かれたことがない。

開店当初は農園名まで記載していた。
だけど、複数の農園を使用するようになってからは、書くのをやめた。
㏋や雑誌を見てオーダーいただいても、切り替えのタイミングによっては違う農園になることが多々あったからだ。
そして肝心なのは、アアルトコーヒーのお客さんは、農園や精製方法にさほど重きを置いてらっしゃらないと
いう事実だ。ただコーヒーが美味しいかどうか、それを一番に考えてくれているのだ。
だからよく、「この間のは、もうひとつだったよ」なんて言っていただいた。
そんなこと言いたくないだろうし、何よりそれでも買いにきてくださることは励みになった。
何を一番大切に思うべきであろう?
答えは自ずと決まっていた。

ずっと、権威のある人や、ツウって人に褒められたかった。
全然力もなかったし、美味しくなかったにも関わらずだ。
雑誌に載せてもらっては、天狗になって浮かれてた。
ほんとバカだったな~
でもね、本心では知ってたんだ、自分のコーヒーが全然ダメだってこと。
だから取材は断るようにした。自分はバカで浮かれるから。(今は喜んで受けさせてもらってますよ~)
店に来て下さるお客さん、遠方からオーダーいただけるお客さんに喜んでもらうために
毎日コーヒーを焙煎することに決めたんだ(当たり前のこと過ぎてお恥ずかしい)。

コーヒーの生豆に関する情報が邪魔だった。
金額や産地や農園や精製方法、そんなことではなく自分が焙煎したらどうなるか、
それだけを考えながら生豆を仕入れるようになった。。
だからいろんな生豆を手に入れられるよう、考えて動いた(生豆業界は複雑怪奇なのです)。
世間一般に良いとされている生豆ではなく、私が焙煎して美味しくなる生豆。
そして重要なのは、高価でないこと、希少性がないことの2点だった。
安定して手に入り、買いやすい金額で販売出来ることが何より重要だったんだ。
情報は情報、書いてある。
書いてあることは覚えなくても、見ればわかるよ。
ってことに気付いた。
たったそれだけのことで、次に進めたんだ。
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