Ruby の会

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映画「相棒 2」

2011-01-28 | 映画・テレビ・演劇・芸能

 テレビの「相棒」はほぼ欠かさず見る。1時間ものなのがいい。ダラダラせず、テーマが凝縮されている。もちろん殺人事件は起きるが、今の世相への疑問や問題提起が必ず織り込まれ、胸を打つ。知らないことに気づかされることもしょっちゅうだ。
 水谷豊は、「男たちの旅路」の警備員の頃からのファンだ。毎週、テレビで見ているドラマをわざわざ劇場版で見なくても、と言う気もしたが、”あなたの正義を問う” ”相棒 国家に挑む”のキャッチコピーに惹かれ、スケールの大きいストーリに期待感があり見に行った。

 雪の深い28日(金)、喜久屋の前でようこ姫さんと待ち合わせ、チケットを買ってからランチ、午後1番の部を見た。導入はなかなかショッキングな爆破事件のシーンだが、状況がよくつかめないままストーリーが進む。昨夜の寝不足のせいか、満腹のせいか、前半何度か眠気に襲われた。登場人物が多いせいかもしれない。

 警視庁本部内で、警視総監始め12名の幹部を人質にした籠城事件が発生する。犯人(小沢征悦)の動機も、要求もはっきりしないまま、強行突入のすえ犯人は射殺され、人質全員は無事に保護され、事件は解決したかに見える。
 だが、犯人の動機に疑問を持った右京(水谷豊)と神戸(及川光博)たち特命係は、7年前のテロリスト爆殺事件との関連に気付き、独自の捜査を始める。その結果、警察庁と警視庁の対立や、組織内で権力争いをするキャリア官僚の思惑の中で、ノンキャリアが使い捨てられ、末端の警察官は正義のために殉職する、という事実が判明して行く。

 そして、「正義とは?」に対し、官房長官(岸部一徳)は、「正義の定義は立ち位置によって変わるもんでしょ?」と答える。その官房長官が、ノンキャリア(石倉三郎)に撃たれるのだ。これは、彼の定義を否定したことを意味するのか?
 官房長官がいなくなると、テレビにも出ないのだろうか?と変な疑問がわいた。もっとも、最近の「相棒」は、派遣切りや生活保護家庭など庶民の話をよく取り上げており、官房長官の出番はあまりないのだが。

 籠城犯を射殺する前、人質同士でモールス信号を靴音で送り、指示を出していたと言うのが意外な展開だった。また、重要な犯人役を演じた小沢征悦に存在感があった。昔、見た黒沢の「天国と地獄」の誘拐犯役、山崎務をふと思い出した。

 「相棒」は、庶民の生活やしんみりとした情愛などを描く、毎週水曜日の1時間ものがいい、と言うのが正直な感想だった。


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4 コメント

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Unknown (森のくまさん)
2011-01-29 18:43:44
清姫さま
TVの「相棒」も見たこと無いですが・・・
Tさんは「忠臣蔵」を見て感動しておられました。
雪の日はゆったり映画もいいですね。
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Unknown (清姫)
2011-01-29 21:53:21
くまさん
「最後の忠臣蔵」ですね。
意外と早く終わりましたね。年末目当てだったのでしょうか。
「相棒」は、もう少しスカッとすると思ったのだけど…。
次回は「ジーン・ワルツ」の予定です。
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Unknown ()
2011-01-30 00:33:08
どちらかというと、TVの作りがいいですね。
映画となると、立ち向かう組織が大きくなります。
ノンキャリアに官房長官が撃たれるというシーン、安直でしたね。
ノンキャリアがそこまで上り詰めるのだから、相当な人物であるはず・・
「立ち位置によって正義が変わる」言いえて妙 ですね。
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Unknown (清姫)
2011-01-30 08:22:04
姫ちゃん
そう、事件の発端から結末まで、なんか唐突という感じがしました。
TVでは、ああ、そうだったのかとジーンと来る納得のシーンがけっこうあるのに…。
ヒマジンさんが気分転換と言われた言葉に納得でしたよ。
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