2月半ばころ、映画「サバイバルファミリー」を見た時に、この映画が2/25日封切られると知った。たまたま直前に「ベルリン国際映画祭」で○○賞を受賞と言うニュースを読み、いつか見たいと思ったものだ。「かもめ食堂」や「めがね」の荻上直子監督の映画、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー)をテーマにしている、などと新聞にあった。
分家の法要の翌日、よほど疲れたか2度寝をして目覚めたら10時だった。何本か電話やメールがあり、「20日に行けたら内山邸のお茶会に」と言っていたSAさんからの留守電もあった。お詫びに映画はどう?とお誘いした。👆の映画が後3日で終わるとわかったからだ。ブログで紹介した時に「私も見たいです」とコメントをくださった茶々姫さんにもメールをした。即、「行きたいです」と返事が届き、22日(水)に観ることになった。1日1度のみの上映になっておりお客は14,5人程度。
👇は、キャスト。主演の生田斗真の写真はないが、いつか「源氏物語 千年の謎」で光源氏を主演している。
👇 左から時計回りで、柿原りんか、桐谷健太、ミムラ、田中美佐子、門脇麦、小池栄子、リリィ。
小学校5年生のトモの母親は、トモを弟マキオに預け男の所へ走ることが今まで何度かあった。今度もトモが叔父の家に行くと、そこには優しいリンコさんが一緒に住んでいた。「私ね、生まれた時は男だったの」と言いながら、トモのために朝夕の食事やお弁当を作り、髪を乾かして結ってくれる。はじめは「ハァ、ハァ」としか答えていなかったトモも次第にリンコさんを慕うようになる。
👇 リンコさんの作ってくれたキャラ弁に喜ぶトモ。
リンコさんは老人ホームで介護士をしており、トモの祖母のお世話もしている。リンコさんが子どもの頃「私、おっぱいがほしい」と言うと、お母さんは綿を入れたおっぱい付きのブラジャーを作ってくれた。今、リンコさんは性転換の手術を済ませ、女性になった。が、まだ戸籍は男性なので、検査入院をする時など、「保険証は男性ですからねッ」と言われ男性の部屋に入れられる。カーテンを閉めてじっと我慢しているリンコさんの傍で、トモは一緒に涙を流す。
リンコさんはつらい時、悔しい思いをした時は編み物をする、と言い、トモにも編み方を教えてくれる。色とりどりの毛糸できれいだが、それは靴下でもなく、手袋でもなく、袋のようなもの。「これ、何?」と聞くトモに、「これは私の煩悩、108個たまったら戸籍も女性にするの」とリンコさんは答える。「手術でチンコをとる時とてもとても痛かった、でもそれをとって女性になれた」と言うリンコさんのために3人でせっせと編み物をする。長いやら、曲がっているやらと笑いながら。仕上がった108の煩悩を海辺で燃やし、彼女は女性になった!そしてトモの母親になりたいと思うようになる…。が、そこへ実の母親が戻り…。
生田斗真が背は高く、手も大きく…なのに、女性よりも優しい仕草、話し方でトモや老人たちに接する演技に感動した。トランスジェンダーについては少しの知識はあったが、これほどまでの偏見(私にもある)があり、こんなに多くの人達が身近におられるとは思わなかった。
3/25(土)付けのA紙にも、小学校の女教師がクラスの子ども達に「カミングアウト」した記事が載っていた。今までは気づかなかった記事だ。