Ruby の会

シニアライフ~能楽・ボランティア・旅行・食べ歩き・演劇などを綴っています

劇団東演「マクベス」

2021-03-13 | 映画・テレビ・演劇・芸能
 
イギリスで見た「マクベス」の思い出

 カフェ「祇園」でランチをした時、なはさんから東演の「マクベス」の囲む会に誘われた。そう言えば、「演劇鑑賞会」から電話があったな~と思い出す。「マクベス」ならだいたいわかるし…など......
 

 👆は、昨年の私のブログです。 「劇団東演の制作・横川さんを囲む会」のこと、10年前にイギリス、ストラッドフォード・アポン・エイボン(シェイクスピアの生誕地)のロイヤルシェイクスピア劇場で見た「マクベス」のことを書いています。
 息子と私がマークに会うためにイギリスを訪ねたのは、ちょうど10年前の4月、東日本大震災のおよそ1か月後でした。津波や原発事故のことを聞かれたのを覚えています。「マクベス」は一人で観ました。

 さて、昨年上演予定だった「マクベス」はなんと1年延期して、3月10・11日に上演となり、私は10日の夜に観劇しました。ストーリーは知っているし、ワレリー・ベリャコーヴィッチの最後の演出作品と言うことも聞いていたので1年間待ちわびていたのです。が、体調が最悪の日だったので1幕目は眠くて仕方がなかった…。
 舞台上に4つの大きな扉があり、その回転によって時間や場面の転換が行われる。登場人物は皆同じ衣装を着て装飾物の違いにより身分が表される。彼らが集団でスピーディに動き回る姿は群舞のようだ。が、私にはそれが煩わしかった。マクベスとダンカン王はわかるとして、どれがバンクオーか、マグダフか、その息子たちか…がわかりにくい。セリフがはっきり聞こえるのでよく聞いていればわかる…と言う感じ、イギリスで英語で観た時の方がわかり易かった~と思うほどだった。

      

 が、2幕目はぐんぐん引き込まれた。マクベスは親友バンクオーの亡霊に悩まされ気が狂って、魔女に予言を請いに行く。 夫人は手にこびりついた血がとれないといつまでも指を洗い…。 四大悲劇の中で一番短いそうだが、名セリフをたくさん残し、暗殺や殺人や人間の醜い欲望が渦巻くわかり易い(逆に理解しにくい)お芝居かもしれない。

 終演後、一緒に行ったSAさんの第一声が、「素晴らしい芝居だったね。セリフがはっきり聞き取れた」だった。次に「予言通り国王になったのに、まだ何を望んだのだろう?」と。鋭い疑問だ。次の国王になると予言された親友の息子を暗殺しようと企て、破滅していくのだから。魔女の最初の預言で留まれば、マクベスはコーダーの良い領主になっただろうに。 いずれにしろ、シェイクスピアはあくまでもフィクションだと思うから面白い。先日見た映画「すばらしき世界」のように、実話を元にしていると言うとリアルすぎて切ないのだが。


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