Ruby の会

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演劇「ドレッサー」

2021-04-06 | 映画・テレビ・演劇・芸能

 4/2(金)、高岡演劇鑑賞会4月例会「ドレッサー」を観た。 加藤健一事務所の公演である。 カトケンは久しぶりで楽しみにしていた。 作:ロナルドハーウッド、訳:松岡和子、演出:鵜山仁、芝居好きにはたまらない顔触れである。 主役は加藤健一の座長だが、タイトルロールのドレッサー(付き人)、ノーマン役の加納幸和が素晴らしかった。  

 今ちょうどNHK朝ドラは、太平洋戦争の最中に天海一平(実際には渋谷天外)一座が興行を中止せざるを得なくなった場面を描いている。 一平は座長であり、本も書けば役も演ずる。 芝居小屋探しもしなければならない。
 演劇「ドレッサー」はイギリスの劇場が舞台、シェイクスピア劇を演じ続けるこの劇団も、第二次世界大戦下連日の空爆に怯えながら巡業を続けている。 座長はサーの称号まで与えられた名優であるが、心身ともに疲弊して街中で奇行に及び病院送りになってしまう。 長年座長に仕えて来たドレッサーのノーマンは、なんとか舞台の幕を開けようと孤軍奮闘を繰り広げる。 その夜の演目は「リア王」、楽屋でセリフを忘れた、とノーマンを困らせる座長。 違うセリフを聞いて、「それは”リチャード3世”」、「それは”ロメオとジュリエット”」などと、すかさず教えるノーマン。 コーデリア役の座長夫人も舞台監督もその日の上演を諦めるのに、ノーマンだけは座長を信じ支えます。

 「リア王」の最後、狂気となった王がケント伯や道化と共に嵐の中を彷徨い歩き、コーデリアの亡骸を抱いて泣き叫び憤死する…。 最後まで演じきった後、座長の命はつきる…。 と言う結末。 「リア王」も悲劇の中の悲劇だが、「ドレッサー」も悲劇かもしれない。
 戦後、新制中学校に入った私たちの学年は、学校祭で「リア王」を演じた。 私はナレーターだったが仲良しの友人たちが、ゴネリル、リーガン、コーデリアを演じた。 リーガンを演じたMAちゃん、リア王を演じたNO君はすでに鬼籍の人だ。 練習風景が思い出され懐かしい。

 さて、観劇後「トワイス」で、夕食前の軽食を食べながらお喋りするのも楽しいひと時である。 SAさんはドリアを、姫さんはコーヒーだけ、私はサンドイッチ。

 


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