9/23(金)、久しぶりに映画を見に行った。「ハドソン川の奇跡」も見たいがその先に「怒り」を見たいと思った。17日に封切られたばかり。SAさんを誘い、お互いに都合の良い日を決める。原作が吉田修一、監督が李相日で「悪人」のコンビと言う予備知識しかなく、後で、豪華キャストだと知りますます見たくなった。👇 高岡イオン映画会場。
👇 入り口のポスター。
映画「悪人」を思えば、かなり気合を入れて、と言うか、見る覚悟が必要だとは思っていた。
案の定、最初から殺人現場だ。ある夫婦が惨殺され「怒」の血文字を残した犯人は整形手術を受けて逃亡を続けている。1年後、警察は公開捜査に踏み切った。
場面は一転し、東京・新宿歌舞伎町、千葉県・房総の漁港、沖縄の離島での物語が同時並行で進んでいく。以前、アメリカ映画、”Hours・めぐり合う時間たち” を見たが、ヴァージニア・ウルフの”ダロウェイ夫人”をモチーフにした、時代も登場人物も異なる3つの物語が同時に語られる映画でついて行くのがやっとだった。
これはそれほどではないが、それぞれ3つの土地で3人の男たちと出会う人々の葛藤を描く群像劇である。👇は、左から沖縄編の森山未來、千葉編の松山ケンイチ、東京編の綾野剛と彼らを取り巻く人々の相関図。3人はいずれも身元不詳で犯人っぽい。
👆の一番下の二人は刑事のピエール瀧と三浦貴大。
👇もポスターより。綾野を信じようとする妻夫木、松山を信じ愛するあおいちゃん、森山を信頼する広瀬、中央は二人をおろおろと見守るあおいの父、渡辺謙。最後まで信じることのできなかった切なさ、信じて裏切られた憎しみ、信じて愛を貫いた純粋さ…いろいろな思いが観る側に迫ってくる。「信じる」とはなんと難しいことだろう。家族でも、友人同士でも、仕事でも…誰もが経験している思いが改めてよみがえる。
怒りは誰に?何に? 犯人の動機は?と疑問点もあり、原作と少し違うと言う人もいて、さっそく図書館に本を予約した。読んでみようと思う。たくさんの人がついていていつになるやら?
全般を流れる音楽~坂本龍一と”2CHELLOS"~のチェロとピアノの音色が美しく胸を打つ。