Ruby の会

シニアライフ~能楽・ボランティア・旅行・食べ歩き・演劇などを綴っています

ギニ・ピッグって?

2008-12-29 | その他
 娘からのメールに珍しい動物の写真が添付されていた。
2009年カレンダーの写真とのこと。

 Guinea Pig とある。英和辞書によると[ギニピッグ]。
テンジクネズミとあり、モルモットとも。

 英英辞書によると、「長い毛、短い耳、尾のない大きな
ネズミのような小動物。ペットして飼われる」とある。

 それにしてもホントにプレーしているの?

      見ての通りアーチェリー:
       
      
      ウエイトリフティングでござ~い:
      

      ピンポン:
      

 あと2枚あるはずだが? ともかくコレを持って2008年は
終了します。
 皆様におかれましては、どうぞ良い新年をお迎えください。

私的十大ニュース~清姫バージョン

2008-12-28 | 日記・つぶやき
 2008年も後3日。今年もお正月は息子宅で過ごす予定なので
気持は慌しい。その中で、ようこ姫さんに触発され1年を振り
返ってみた。姫ちゃんありがとう。

 月日順に並べてみる。

 ① 3月:本当の退職。定年退職後1年おいて7年間パートで
     通っていた仕事を辞めた。朝の緊張感がなくなり、
     自由時間がたっぷり。

 ② 3月:太鼓のお稽古で「序の舞」が始まった。ゆっくりで
     長い。小鼓や大皷と合わせる合頭(あいがしら)が
     難しく、「いよ~っ」の掛け声が上手く行かない。 
      
 ③ 4月:「最後の車」と決めて新車を買った。三菱ekワゴン。
     1ヶ月も経たないうちに事故。車両保険に入っていて
     よかった。ドア2枚修理代がタダだった。

 ④ 5月:舅の50回忌。数年前から気になっていた。私にとって
     は中3の時の校長先生。当時3年生にだけ「時事問題」
     と言う授業を週1で教えられた。丁度仏印戦争の頃。
     今から思うとマニラの日本人学校で終戦を迎えられた
     ことが影響していたかも。全校集会の話も面白く人気
     があった。現職中に胃がんで亡くなられた。
      義弟達夫婦、義妹夫婦、息子の10人が集まり、家で
     お経、柿里で夕食、昔話に花が咲いた。

 ⑤ 6月:合唱「カルミナ・ブラーナ」としみとり&金箔美容。
     なぜこの二つが同時に?ちょっとした理由がある。
     半年、呉羽に通って練習した大曲の公演の前日に、急遽
     新しい美容方法を始めたのだ。ちょっと見学のつもりが
     その気になって・・・。さて、効果は?

 ⑥ 6月:古希の旅行。小学校の同窓会から渋温泉、小布施と
     善光寺へ。40名近くが集まった。幹事さんありがとう。

 ⑦ 7月:ブログ開始。いつも「私は絶対やらないよ」と言って
     いたが、ようこ姫さんが講師ならば受講しなくちゃなる
     まい。真面目に通い、講師以外の方々にも質問しまくり、
     ようやくココまで。姫ちゃんはじめ皆さんありがとう。

 ⑧ 7月:いつもの3人プラス新人さんの4名で台湾旅行。
     滞在中ずっと台風と一緒だった。第一目的地の九ふん
    (どうしても漢字が出ない)だけは辿り着けて幸せでした。

 ⑨ 11月:念願のキッチンリフォーム。築35年で朽ち果てる寸前
     だった台所のリフォーム。長い工事期間の不便さが今は
     夢のよう。朝から1日中ココだけで過ごしている。他の
     部屋は通路となった。

 ⑩ 11月:これも念願のフィリピンへの慰霊の旅。三鷹に住む
     弟と参加した。150余名の旅行団。29名の仲間とルソン
     島北部(サンタマリア、バキオ、バンバン、リンガエン
     湾、クラーク)を慰霊巡拝。同じ戦争遺児と言う連帯感
     からか、ハードな日程にもかかわらず、和やかに回れ
     嬉しかった。     

 順位をつけるなら⑩と⑨が1位と2位。3位は⑦、後は横並び。
来年も波乱万丈な1年になりそうな予感が・・・。

アイルランドよりの贈り物

2008-12-25 | 日記・つぶやき
 毎年12月になると、年賀状の前にクリスマスカードを4,5枚
書く。10人くらい出していたこともあったが、今年は4枚。娘が
お世話になっている方や昔のALT(Assistant Language Teacher
~いわゆる英語指導助手)の方だ。

 先日訪れたフィリピンはカトリックの国で、英語の綴りの最後
に”r”のつく月(つまりSeptember)からもうクリスマスの準備
をするそうで街中にクリスマス飾りが溢れていた。
 イブにケーキを食べる習慣しかない私達はとうてい真似ができ
ず、12月半ばになって慌ててカードを書き始める。

 N中でALTをしておられた、Mary Mc Ivorさんはアイルランド
の方で日本が大好き。その後も何度か訪日された。アイリッシュ
ダンスを生徒に教えたり、私たちもアイルランドについて知る
機会になった。今も母国で英語、アイルランド語を教えておら
れる。
 数年前から彼女のカードに添えてかわいい銀の飾り物が送ら
れてくる。”silverware”と書いてあるが銀製品と言う意味か。
 小さなサンタクロース、エンジェル、長靴、えんとつ屋根の家
と4つたまった。

 今年はこれだ。シンデレラの南瓜の馬車みたいに見えるけど?
クリスマスツリーに下げる飾り?キラキラ光ってとてもきれいです。

         

高岡市長「新年の挨拶」

2008-12-24 | ボランティア
 22日(月)雨風の寒い日、高岡市役所ロビーに12時半集合。
音訳ボランティア「グループあかね」のメンバー(会長のTさん、
ベテランのNさん、そして新米の私)が、「市民と市政」1月号
の第一ページを飾る市長の年頭の所感の録音に来たのだ。

 「市民と市政」1月号の市長の挨拶は、必ず市長自らの声で
読んでいただき録音する、これがずっと習慣になっている。

 初めて3階「市長室」へ入った。広く落ち着いた部屋だ。
大きな窓からは高岡市街が見渡せる。この日はどんよりとした
雨空だったが、晴れた日は眺めが良いだろう。

 今年から、小型の「デンスケ」を使用するので、緊張する。と
言っても私はただの見守り隊。
 市長さんは、多くの施策など盛り込まれた長い文をよどみなく
読まれ、途中ストップはなし。最後まで一気に。
 タイトルは、「開町400年を迎えて~歴史と出会い、今日を
祝い、未来へ歩む~」である。
 市民の皆さんは、1月号トップページをご覧あれ。

 今日24日、ふれあい福祉センターにあかねのメンバー10名、
全員参加で残りの記事を録音し、ダビング、郵便局より発送した
。新しい利用者が2名増え、喜ばしい事である。

          

金沢慈善能~その2~

2008-12-23 | 能楽
 次に、狂言「仁王」について:

 初めて見た狂言だ。登場人物が多く7人。
博打打の男が金がなくなり苦肉の策で、天から仁王が降りて
来たと、上野の仁王に成りすます。手を大きく広げ、目を
向き大口を開け・・・。
 そこへ次々と参詣人が願をかけて供物やお金を置いて行く。
 A :「子の年は変な年だった。来年こそウッシッシの年に
    なりますように」
 B :「狂言が上手くなりますように」
 C :「若くて美しい妻があたわりますように」
 等々の願いはアドリブらしい。最後にくすぐられ笑い出し
てばれてしまう。

 最後に、能「通小町(かよひこまち)」。

 御存知、小野小町の許へ百夜通いつめた深草少将の物語だ。
シテは深草少将で、この「痩せ男」の面をつける。なんとも
貧相な面である。
             

 八瀬の山里で夏の修行をしている僧の元へ、毎日木の実や薪
を持って来る女がいる。小野小町の幽霊だと気づき、僧が懇ろに
弔っていると、恐ろしい形相で深草少将の幽霊が現れ、小町が
仏道に入るのを止める。そして「煩悩の犬となっても付きまとい
たとえ打たれるとも離れまい」と嘆く。

 「包めど我も穂に出でて」と橋掛かりへ現れ、「恐ろしの姿や」
の地謡で舞台に入るシテの少将。
              

 「袂を取って引きとむる。」と少将は小町の袖を引き、仏道に
入るのを止める。
             

 僧の求めに応じて、少将は小町の許へ百夜通った有様を詳しく
語る。ここが見せ場で憐れを誘い、想像するだに切ない。

 最後は二人とも成仏するのだが、幽霊と幽霊の話と言うのが
能らしい。ほんとに能の題材はいろいろで、見所も様々だ。
そんなことがわかりかけた1年だった。

 帰りは遅く日も暮れ暗くなったが、大門「花月鮨」で美味しい
お料理で忘年会。謡納めではないが観能納めでした。

金沢能楽堂「慈善能」~その1~

2008-12-22 | 能楽
 今年は本当によくお能を見た。20日(日)は謡の会から慈善能
を観に出かけた。いつもはJR専門なのだが今回は米島モーター
ズの大きなワゴン車に7人乗り、新しい8号線や金沢環状線での
ドライブで、珍しく楽しかった。

 芝寿司のお弁当にスリッパつきという親切な心配りで恐縮し
た。能2番は「竹生島」と「通小町」、狂言は「仁王」、その他
仕舞や舞囃子などである。

 「竹生島」は何度見てもわかりやすく面白い。最初、瑞龍寺
の燭光能で観た時、仏様に向かって演じられることを知らず、
地謡の後ろに座り頭しか見えず、笑い話になったものだ。
 今回は良い席に座れ、天女の舞、龍神の舞、間狂言、そして
囃子の早笛や舞働きまでよく見えて、謡も太鼓も何度かお稽古
したので身体がリズムと共に動く。 

    右は前シテ(漁師の翁)、左は後シテ(龍神)の面
          

 天皇に仕える臣下が      前ツレの女が作り物の
琵琶湖のほとりで竹生島    「宮」の中で天女(後ツレ)
へ参詣したいので舟を      に変身
出してくれと漁翁に頼む。
足元の輪っかは作り物の
「舟」
   

 早笛の後、「龍神湖上に出現して~」の地謡と共に、
前シテの翁が龍神(後シテ)に変身して現れる。
            

 写真がないので謡本の挿絵で申し訳ないが、「竹生島」は
単純な筋ながら、豪華絢爛な衣装、ノリの良い美しい言葉、
軽快な囃子がなじみ深く楽しい曲だ。
 「中入」に入る間狂言も面白い。この日は高岡の荒井さん
だった。

 竹生島を訪れた事のある方は、いつかぜひこの能をご覧に
なるといい。親しみやすい曲です。

靴取りかえばや事件

2008-12-20 | 日記・つぶやき
 最初からヨレヨレの靴とコートの写真で恐縮だが、またまた
私の失敗談である。

 3年前、年暮れを目がけてトルコの安いツアーがあり、4人で
参加した。アンカラ、カッパドキアなどかなり寒いと聞き、冬靴
を2足買った。その一つがこれで履きやすくお気に入り。いつも、
11月頃から愛用する。

 話は変わり、友人のゲタ姫さんが、公民館のコーラスで靴を
取り替えられたそうだ。何度もその話を聞くのでまだ間違えた
主はわからないのだろう。
 当然他人事と思っていた。今、首のリハビリに通院している
病院にも「靴を間違えられた方はいませんか」と張り紙して、
ありふれた黒い靴が飾ってある。そう言えば少し気になった。

 さて、木曜日は太鼓のお稽古の日だ。平○公民館へ行くと
事務室からとんこさんが「清姫さん、靴間違えていない?」
と聞かれる。「え~?まさか」と私。「これなんだけど・・・」
おやまあ、同じ靴! よ~く見ると色も形も同じだけど、サイズ
とサイドのファスナーが違う。
 ああ、そう言えば、最近靴が履きにくくスポッと入りやすか
ったのに時々靴べらを使ったり、指を突っ込んだりしてたっけ。
なんと2週間も気づかずに履きにくいなぁと思いながら履いてま
した。間違えられた方はさぞかしお腹立ちだろう・・・。

 とたんに去年のコート事件が頭をよぎった。
 去年の丁度今頃、親戚の呉服屋で黒いビロードのコートを買っ
た。私としては高価な代物。それを初めて着て行ったのが、当時
パートで勤めていた職場の若~い男性の結婚式の二次会。
 私の年齢にしてはビックリするような盛り上がりで、興奮して
いたのか、お酒も飲まないのに、帰りに豪華な毛皮のコートを
着て帰宅してしまった。家の玄関に入るまで気づかなかった。
 なんか首の周り、手首がフワフワと気持いいな~とよく見たら
高価な毛皮のコートを着ているではないか。さすがに胸がドキ
ドキした。
 そう言えば、帰りがけに同僚の方が「わぁ、豪華なコートです
ね」と仰り、「さっきも入り口で会ったのに、その時何も言わず
なぜ今?」とチラっと変だと思ったのだ。
 さっそく幹事の方に電話し、持ち主の若い方に平謝りで返しに
行った。とても心配なさったそうだ。「返って来ただけでいい」
と仰る。穴があったら入りたかった。

 夜とは言え、行って来るほど違うコートなのに。これは年齢の
せいか、性格か。困ったものだ。
 
 思い出しながら、この話をしたらとんこさんは涙を出して
笑われたが、3度目の○○にならぬよう、気をつけます。

            

「ぼやきつぶやき イギリス・ニッポン」

2008-12-16 | 
 8月にヒマジンさんにお借りした本である。9月から家のことで
多忙になり、最後の章でストップしたままだった。今度の上京の
行きの電車の中で読み終えた。

 著者の高尾慶子さんの第一作「イギリス人はおかしい」を
かなり前に知人に借りて読んだ記憶がある。今回は8作目だそうだ。
 イギリスに住んで36年になる彼女は、その間にイギリスが住み
やすい国になり日本を抜いた、と書いている。また、あらためて
戦争責任のこと、からめてスイスやドイツについても旅や友人を
通して共感を書いておられる。  
 
 私が一番興味を惹かれたのは、「私の祖国、日本」の章だ。
先日書いた「シズコサン」同様に、彼女もここで自分のルーツを
詳しく述べている。
 豪農で土地持ちだった母方の祖父、姫路一の工務店を経営
していた父方の祖父、姫路城の写真ばかり撮っていてあの
キャパにまで声をかけられたカメラマンの父、特に父の死後
自転車で保険の外交をして自分達を育ててくれた母への感謝。
 この年齢になると、人生の締めくくりを考えはじめる。その時、
親のこと子供たちのことに改めて思いを馳せるのか。
 先日、父の戦死地フィリピンを訪ね、またイギリスに永住したい
と言い始めた娘を抱える身としてはなんとも考えさせられる本だった。

 最後に「国籍についての悩み」についても。国により試験や
費用、授与式など違うらしい。そして国籍をとると当然待遇も
違ってくるようだ。私はどこで余生を送るのだろう。ま、楽しみな
ことだ。
 ヒマジンさん、ありがとうございました。いつか姫さん経由で
返本いたします。


冬の上野公園~フェルメール展~

2008-12-14 | 旅行
     上野・東京都美術館前の大きなガラスボール。

 ヨハネス・フェルメールにはちょっとした思い入れがある。
9年前、まめさんとつもさんに誘われアウシュビッツへの旅に
参加した。オランダで「アンネの家」を訪ねた翌日の自由行動
で「ゴッホ美術館」と「アムステルダム国立美術館」を訪れた。
 お目当ては、レンブラントの「夜警」だったが売店へ戻ると
フェルメールの「牛乳を注ぐ女」の絵葉書が一杯。
 ウーン、これも見なきゃ、と駆け戻って探した記憶がある。

 そして翌年、大阪へフェルメール6点が来ると聞き、娘と
口喧嘩しながら観に行ったものだ。その後、映画「真珠の耳飾り」
を見るなどなぜか私にとって因縁深い画家なのだ。
 今年、東京都美術館へ8点(「絵画芸術」は中止になったが)
来ると新聞に紹介されて以来8月からずっと狙っていたがなか
なか上京のチャンスがなく、結局12月の同窓会まで延びたわけだ。

 最終日の前日、13日(土)朝「はくたか」で高岡を発ち、11時半
に美術館前に着いた。いつもと違い正面へ回るように係りの人
が叫んでいる。1時間20分待ちとのこと。覚悟の上だから行列に
並ぶ。この日は9時開館、夜8時閉館だそうだ。
 階段上の広場で6曲がりほどくねくねUターンをし30分、階段下
(いつもの中庭)でまた7曲がりほどUターンし30分。列に並びな
がら本を読んでいる人、ケータイメールしている人、お喋りに余念
のない人、ボーっとしている人、様々。さすがに疲れる。館内に
入りまた20分。予告どおりの時間に会場に入れた。
 フェルメールの他は当時のオランダ、デルフト絵画が30点
ほど。数が少ないので中は予想ほどは混雑せず、粘れば
最前列へ出てゆっくり鑑賞できた。

 私のお気に入りは、アイルランド・ナショナル・ギャラリー所蔵の
「手紙を書く婦人と召使」。充分に満足して上野公園をぶらついた。

 夕方、竹芝で集合し、東京湾の夜景を楽しみ、宴会で心ゆく
まで語り、翌日は女性だけで昼食、私の目下の悩みも聞いて
もらう。一泊だけは勿体ないが、年暮れでもあり早めに帰宅。
充実した冬の旅だった。

     

            

         来年2月からの「ルーブル展」の看板。

            

         公孫樹が散り始めた公園入り口。

          

雪の日の「竹雪」

2008-12-12 | 能楽
 フィリピンから帰った後の10日間、留守中の雑用、予め詰めて
あったスケジュール、親戚づきあい、親業・・・と息つく暇も無く
とうとう首が回らなくなり(お金の算段もあって)、首に激痛が
走り整形外科のお世話になってしまった。
 明日の上京をひかえ、今日久しぶりにパソコンに向かう。

 6日雪の土曜日の翌日、小矢部のNさんと金沢の県立能楽堂
へ行った。12月定例能である。連日の疲れと昨日の雪。迷った
が「竹雪(たけのゆき)」を見たい一心で出かけたのだ。

 幸い天気は晴れ。石動から乗るNさんと電車の中でお喋りし、
金沢駅で立ちそばを食べ、遠足気分だった。早く着いたので
良い席にも座れた。
 能2番と狂言「佐渡狐」。最初の能は「巻絹(まきぎぬ)」。
これは謡でお稽古したのでどんな舞台になるのかが楽しみだっ
た。それと太鼓ものなので最後の神楽の太鼓が楽しみだった。
シテの巫女の面も衣装も美しく、舞いも動きがあり面白かった
が、やはり連日の疲れから睡魔が・・・。

 最後は楽しみにしていた「竹雪」である。めったに演じられ
ない曲で金沢でも30数年ぶりとか。「月若」を演じる子方の山田
くんは私の謡の師、山崎先生のお弟子さんで、南砺市福野の
小学生だ。澄んだきれいな声と立ち姿で、継母に命じられて
下着のまま竹の雪を払っているうち凍え死ぬ少年を演じ哀れを誘う。
 地謡が「空しくなりにけり、空しくなりにけり」と底から響く
ような声で謡い子方が倒れると、「死」を意味する。作り物の
「竹」に白い綿の雪がかかり雪深い冬の寒さを思わせる。

 簡素な動作と言葉。能はまさに想像の世界だ。最後にシテ
(生母)とツレ(姉)が笠をかぶり杖をつき、雪を思わせる真っ
白な衣装で現れ月若の死を嘆き悲しむ。そこへ父も任地から
帰り3人で嘆く姿を天が憐れみ月若は蘇生するという話だ。
 
 雪の日にぴったりの曲だった。この曲に太鼓はない。静かで
悲しい曲には太鼓は似つかわしくないのだろう。いつもは勇まし
い大皷(おおかわ)と小鼓の音が静かに間を取り合いながら
響き合う。笛のメロディも少なく感じられる。

 最後の月の定例能だからか結構長く、終演は遅かった。能楽
堂前(成巽閣前)のバス停でシャトルバスを長時間待った。
「私らも凍え死にしそう・・・」と言うNさんの声で周りの人も
笑っていた。

 21日もう一度「慈善能」を観に行く。「竹生島」と「通小町」だ。

            

詩人の恋~ようこそカトケンワールドへ~

2008-12-04 | 映画・テレビ・演劇・芸能
 しばらく留守にしていてブログもお休みしてました。
今日からまた始めますのでよろしくお願いします。
その間のことについてはそのうち書きますので・・・。

 今日は、音楽劇「詩人の恋」について。
12/6(土)夜、7(日)昼の2回公演、会場は高岡文化ホール。

 シューマン作曲の「詩人の恋」はご存知の方も多いでしょう。
彼はハイネの詩に曲をつけ、妻クララに捧げました。言わばラブ
レターのような連作歌曲です。中には知っているメロディもある
はず。
            

 その歌曲を、加藤健一と畠中洋が歌う2人芝居です。
舞台はウイーン、加藤健一はドイツ歌曲を教える音楽家、でも
今はボイストレーナーのマシュカン教授。
 そこへかつて神童と言われたピアニストのスティーブン(畠中
洋)が現れます。ピアノが弾けなくなり伴奏者に転向しようと
レッスンを受けに来たのに何故かマシュカン教授を紹介されまし
た。
      

 ピアニストであるスティーブンに教授は歌曲「詩人の恋」の
全編を歌いこなす課題を出します。反発していやいや歌のレッ
スンを始めるスティーブンが次第に心を開き、二人の間に友情
のようなものが芽生えていく・・。というストーリーのようです。

 見所は2人だけのやりとり(2人芝居の緊張感)と2人の歌。
カトケンの声が素晴らしく、第一声に会場がどよめくとか。音楽、
特にクラシックの好きな人にはたまらないお芝居だと思います。

 興味のある方はぜひご覧ください。