5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

タイ式エスディジーズ

2021-05-25 21:19:06 |  経済・政治・国際

5月25日のコロナ状況、全国で3651人(延726579人)の感染と92人(累12512人)の死亡が確認された。愛知県では417人(延45274人)の感染と2人(累721人)の死亡が確認されている。重症者は全国で1294人。前日比減ではあるが、このまま低減していくとも思えない。

知らぬ間に時ばかりが流れて最近は加齢を実感することが増えた。基礎代謝が減り、体重が減り、筋肉量も減り、運動もせず、間食ばかりだから、増えるのはコレステロールや内臓脂肪というわけだ。

上背は低くなり、胸囲も胴囲も減った。となると服のサイズが合わない。上着よりもズボンの方の傷みが早い気がする。限られたスボンや上着をとっかえひっかえ着ることになるから生地の疲労も大きいのだろう。

廉価に迅速にリサイズ&リシェイプをしてくれる腕のいい職人はそう簡単には見つからない。この前も万歩途中で「洋服直し」の看板を出した店を見つけたが、店内に人気はなくガラス扉も閉まったままだった。コロナで開店休業状態なのだろうか。

という具合だから「お直しで底堅さ実感」という今日の中日夕刊「世界の街海外リポート」のバンコク特派員報告を、だから、ちょっと羨ましく読んだ。

出勤途中の駅トイレで用をたしズボンのジッパーが上がらなくなって脂汗をかいた特派員氏、思い出したのが都心の歩道脇で手芸スタンドを出しているおばちゃん。彼女のところへ飛んでいくと「普通のファスナーなら30バーツ、日本製なら60バーツだね」という。なんという破格値!

日よけのパラソルと、裁ちばさみや針山を置いた作業台に足踏みミシンの立ち仕事は、東北部の村から上京してすでに15年以上になる。丈詰め、かけはぎ、寸法直しなど、たいがいのことはできると胸を張る。

一日3000バーツの稼ぎをしたのは今や昔。客は減って、コロナが追い打ちをかける。オフィス街ではシャッターを下す店も目立つが、「景気がよくないときほど、皆がものを大切にするから、今もボチボチ稼げているさ」と平然としたもので、ファスナー付け替えはあっという間に終わった。

生き返らせてもらった愛用のズボンのはき心地のよさをたしかめながら、この南国の「底堅さ」を感じていたと特派員氏は書いている。こんなおばちゃんの暮らし方こそがエスディジーズじゃあないのかと思った。

 

 


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