5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

日本農業も高齢化

2020-11-28 21:07:16 |  経済・政治・国際

愛知県は28日、217人のコロナ感染を確認した。名古屋市は110人、豊橋市は2人、岡崎市は7人、豊田市は5人、他市町村は93人である。累計は9862人で、11月中に感染確認が1万人を超える。全国では2678人で1日の発表としては過去最多。重症者440人も過去最多となった。東京、大阪ともに高止まりである。

百姓ではない自分だが、小さいながら田圃持ちだ。親父から受け継いだ土地である。百姓ではないのだから米を作ろうという気持ちもないし、やれといわれても出来ない。隣地の専業農家に頼んで耕作をしてもらったが、先方も年をとったということで数年前からは、この辺りの休耕田などをまとめて農事代行をする法人団体に耕作を頼んでいる。管理協力金を払って「やってもらう」というわけだ。

自分のような非農家の田畑所有者というのはいったい日本全国にどれほどいるのだろうか。会社員が休日には家の田畑を耕す兼業農家は、自分が子供の頃から、当たり前の職スタイルだった。

そんな彼等も今や皆がリタイアの時期にかかっているわけだ。彼等がいなくなった後の、日本の農業はこれまでとはかなり変わった形態のものにならざるを得まい。

今日の中日夕刊に「農業40万人減少」というリードで農水省の2020年版「農林業センサス」の速報値を載せている。そのポイントは、

1)基幹的農業従事者」は、前回調査比22.5%減、136万1000人。

2)65歳以上の割合は69.8%で、平均年齢は67.8歳。

3)統計の「農業就業人口」と「耕作放棄地」は作成を取りやめ。

4)農家、法人、農協をあわせた「農業経営体」は21.9%減の107万6000.経営体あたりの耕地面積は0.6ha増えて3.1ha。

5)林野面積は2477万haで、国土面積の66.4%。

農業の専業従事者は、比較データのある1985年の346万人から減り続けているとあるが、サラリーマン経済になった戦後のトレンドだろう。平均年齢も前回より0.7歳も上昇しているのだから、農家の高齢化も明らかだ。

今回から就業人口や耕作放棄地の統計を止めたというのも、農家として登録はあっても実体は働いていない高齢農家などが増え、実際とは乖離ができたせいだろう。

経営形態としては、農家が減って、それを肩代わりする農業経営法人が増えるというトレンドも明らかになっている。全国に団体経営体は38000あり、前回比2.6%増だという。これによって、農地集約が進み、規模が拡大していく。農業のファクトリー化がさらに進むというわけだ。

ちょうど今は、種苗法改正が国会で審議されている最中だが、専業農家が、種苗どころか、父祖伝来の持ち田や畑を手放すような流れができてくれば、それこそ、日本の農業は大きく変容してしまうだろう。

利に敏い外国資本が、種苗にせよ、農業経営にせよ、横やりを入れやすい法的環境ができれば、個人の農家に太刀打ちはできまい。次の「農林業センサス」は15年後の2035年だが、その時、日本の農はどんなことになっているのだろうか。

 


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